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もか さんの投稿された作品が177件見つかりました。
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月あかり
気付くと、窓の外には懐かしい景色が広がっていた。見覚えのある看板が目の前で止る。どうやら、到着したらしい。ゆっくりバスを降りると、まるで子供の頃にタイムスリップしたかの様な、何も変らない町並があった。俺は迎えの車を探した。出発の前に連絡を入れたから、弟の明が駅まで迎えに来ているはずなのだが…。見当たらない。俺は仕方なく駅の公衆電話から電話する事にした。「おっ懐かしいな」公衆電話は今時珍しく、
レオン さん作 [575] -
月あかり
高速バスに揺られながら、浅い眠りに落ちた。「真琴、ジイチャンが危篤だって」 連絡を受けてすぐに福島行のバスに飛びのった。仕事は早退して、有休も3日取った。慌てて出て来たから、携帯やら何やら、家に忘れてきてしまった。上京して8年、実家に帰るのは6年ぶりだ。「ジイチャン、助かってくれ」心の中で何回も祈った。祈るうちに仕事で疲れていたせいか眠りに落ちていた。小さい頃、両親共働きだったせいもあり
レオン さん作 [567] -
イチゴ日記?
しばらくの沈黙の後、荒井クンは「じゃあ」と手を上げて校庭へ歩いて行った。私も校門へ黙って歩いた。学校のフェンス越しに校庭で遊ぶ男子達が見えた。胸がキュンとしてかなチャンのトマトの様な顔を思い出した。タッタッタ後から走って来る音がした。振り返ると荒井クンが走って来た。「追い付いた。…俺……沢村がスキだ!」荒井クンは息を切らして、でも真直ぐ私を見た。私は胸の中で何かが熱くなるのを感じた。私もずっと前
レオン さん作 [519] -
イチゴ日記?
放課後、私は教室に残らなかった。何だか残ったらかなチャンを裏切る気がしてイヤだった。校庭を横目に私は荒井クンに見つからない事を願って校門まで走った。「沢村!!」荒井クンだ。走ったせいか心臓がやけにバクバクいった。「何?」ぶっきらぼうに言うと荒井クンは頭を掻きながら、顔を赤くさせた。私も何故か顔が赤くなった。「あの、昨日の事だけど…俺…他にスキな子居るってアイツに言ってくれないかな?」荒井クン
レオン さん作 [502] -
イチゴ日記?
次の日、かなチャンは学校を休んだ。荒井クンはいつも通り他の男子とプロレスごっこをしていた。「ねぇねぇ、みぃチャン、かなチャン何で休みなの?」桃香チャンが突然聞くから私は思わず筆箱を床にブチマケテしまった。「ん?分かんないなぁ」昨日のアレが原因だと分かっていたけど、知らないフリをした。エンピツを拾いながら私はチラッと荒井クンに目を向けた。荒井クンはエルボーを食らって笑いながら床に仰向けにな
レオン さん作 [516] -
イチゴ日記
「嫌いよ。あんな乱暴な男子は嫌い」「あら、だってみぃチャン、体育の時間ずっと荒井クンの事見てたじゃない!」図星だった。顔が赤くなっているのが自分でも分かる。「ほら!顔赤くなってる。荒井クンの事スキなんでしょ?」かなチャンは、ずっと秘めてきた私の想いを見透している様に悪戯にニヤリと笑った。だって、あの乱暴でいつもふざけていて、スカートめくりする様な荒井クンの事がスキなんてばれたら、クラス中、イヤ学
レオン さん作 [592] -
「さよなら」 一行で終る恋〜?〜
あの時雨が降ったのは、私があまりにもヒドイ顔で泣いてたから…。子供の様に泣いてたから…。神様が哀れんで与えてくれた『慰めのプレゼント』だったんだ。ほら、雨の粒で涙が消えてく。最悪だ…。今日は何をやっても上手くいかない。メイクも髪型も決らなかったし、電車も乗り遅れた。おまけに、今日は生理痛がヒドイ。ただでさえ、イライラするのに昨日達也と喧嘩した事が尾を引いていて、私はMAXに苛立っていた。
レオン さん作 [533]