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もか さんの投稿された作品が177件見つかりました。

 
  • 隙間 4

    「お前の見間違いだろ。何もいないよ。」部屋を調べ終って、男友達が玄関のドアから顔を出した。「でも…見たの。変な奴が踊ってたんだから。」「…。お前疲れてんだよ。」少し呆れた顔で彼女を手招きする。「見てみろよ。」恐る恐る部屋の中を覗く。明かりの付けられた部屋は、いつもと変りなく殺風景だ。「何か変わりあるか?」何も変わりなかった。何一つ変わりない。「やっぱり私の見間違いかも」「だろっ?少し休んだ方がい
    レア さん作 [677]
  • 手紙

    辞めたバイト先の仲間から手紙が届いた。先月、俺は2年続けたバイトを辞めた。「メールすりゃいいのに…」手紙なんて、何年ぶりだろう。ズッシリと重みのある封筒の封を開ける。中には数枚の写真と、1行だけの手紙が入っていた。俺は写真に目をやった。「ハハッ懐かしいな…」バイト仲間で飲みに行った時の写真。バイト先で撮った写真。俺の送別会の時の写真。みんなアホ面で、思わず噴出す。……!?この写真…何かおかしいな
    レア さん作 [971]
  • 隙間 3

    彼女は夜道を歩いていた。暗い夜道は些か不気味だったが、言っても通い慣れた道。携帯を片手に、彼女は家路をトボトボ歩いた。本当は早く家に帰りたかったが、彼女に早く歩く気力はなかった。気力何て物は、今日の営業回りで使い果たしてしまった。パンパンになった重い足を何とか動かすのが精一杯だ。やっとの思いで、古臭いアパートの前に辿り着いた。オートロックどころか、ドアチェーンさえ壊れている、防犯意識ゼロの彼女の
    レア さん作 [747]
  • 隙間 2

    患者の名前は山崎薫。先月この大学病院に入院してきた。運ばれて来た時には錯乱状態で、仕切りに「隙間が…」と言っていた。当初は、その状態から薬物による中毒症状かと思われたが、薬物検査の結果は陰性だった。その後も様々な検査が行われたが、特に異常は見つからず結局医師は彼女に『自律神経失調症』と言う病名を与えたのだ。それから一か月。薬の投与をしても彼女に回復の兆しは見られず、最近では病状が悪化していた。「
    レア さん作 [771]
  • 隙間

    「嫌だ…山崎さん…またやってるよ。」「嘘…アナタ言って来て。」「えぇ〜嫌よ。気味悪い。」深夜の病棟で夜勤のナース達が声を潜めて言い合う。皆ある患者を毛嫌いしていた。その患者には少々問題があった。特にこんな深夜の時間帯には余計と不気味に見えた。「ゃ、山崎さ〜ん。どうしました?もう寝る時間ですよ。」結局、一番渋っていたナースが患者へ声を掛けた。真っ暗な一人部屋で、その患者はナースに見向きもせずに、必
    レア さん作 [871]
  • 怖いの…。

    「ママ〜、怖い。声がするの。」3歳になる娘は、毎晩寝る前にこう言っては一緒に寝たいと部屋へやって来る。原因は分っていた。去年生まれた次女が原因。所謂、赤ちゃんがえり。(大丈夫よ。お部屋でいい子にネンネして。)そう言おうとすると先に旦那が「大丈夫だよ。こっちおいで。」と娘をベットの中へ招き入れる。(まったく。甘やかさないでよ…。)そう思いつつ、安心して眠りにつこうとしている我が子の顔はとても愛しい
    レア さん作 [1,000]
  • 君への距離 4

    ***手紙の内容***春ですね。私にとって春は切なくなる季節と共に、幸せだった日々を思い出させてくれる季節です。Aは私にとって初めて本気で惚れた人でした。貴方に幾ら惚気話しをしただろうか。彼女が亡くなってから、私は完全に狂っていました。全てが終わった気がして、どうでも良くなって。気が付けば、沢山の人を傷付けて迷惑を掛けて、取り返しのつかない事をしてしまいました。貴方はもう、私に幻滅している事でし
    レア さん作 [419]
  • 君への距離 3

    Rは一命を取留めた。でも大きな代償が待っていた。薬物取締法違反で回復後に逮捕される事になった。半年程でRは退院した。退院の日、Rの両親に頼まれて見送りに付き合った。入院中は一度も見舞いに行かなかった。Rと向き合うのが怖かったから。病院から出て来たRは車椅子だった。Rは下半身不随になっていた。少し痩せてはいたが元気そうだった。声を掛ける間もなくそのまま警察車両に乗せられた。それから暫くして、Rの刑
    レア さん作 [434]
  • 君への距離 2

    アパートへ着くと、住人や通行人が上を見上げていた。私も上を見上げてゾッとした。Rが部屋のベランダの手すりの上に立っていた。焦点も定まっていなく、明らかにラリっていた。大声で意味の分らない事を叫びながら、今にも飛び降りそうだった。Rの部屋は3階。落ちれば大怪我か打ち所によっては…。Rがフラフラする度に、下の野次馬達はキャーと悲鳴を上げる。その悲鳴に反応してRは意味不明な事を叫びながら泣いていた。「
    レア さん作 [402]
  • 君への距離 1

    大学時代の友達Rはイケメンで、当時から相当モテていた。酷い時には毎日連れている女が違った。大学を卒業し、就職してもRの女癖は悪かった。でもある時からRは変った。ある女性に出会ってからRは、今までが嘘の様にその女性に一途になった。今年の春、Rと遊んだ時にその女性を紹介された。今までRから散々惚気話しを聞かされていたが、会うのは初めてだった。「初めましてAです」そう言った彼女は、清楚な感じで可愛いら
    レア さん作 [400]
 
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