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麻呂さんの投稿された作品が616件見つかりました。
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奈央と出会えたから。<278>
『‥で‥‥どう思った‥‥?!』コトのいきさつを全て知った後は――ただ、安心したかったんだ――『‥‥どうって?!何が?!』聖人の返事に、あたしは少し苛立っていた。『分からない?!今の話の流れで分かるじゃん、普通。』言い終わってから気付いた。ちょっとキツイ言い方をしてしまったコトに。『何怒ってんだよ。俺、何かした?!』ヤキモチ?!――悔しいから、そうだと認めたくない自分がそこにいた。『もぉいいよ‥‥
麻呂 さん作 [527] -
奈央と出会えたから。<277>
聖人が、チラッとあたしに向かって流し目をする。『あのな、俺と“魔羅威夜”のアタマの京谷 龍二(キョウヤ リュウジ)は、以前から知り合いだったんだ。京谷は“魔羅威夜”に入るコトを勧めてきたが、俺は断った。俺、族に入るのが嫌だったし。バイクは好きだから乗ってるワケじゃん?!』『う‥‥うん。』『その後も何度か京谷に誘われたけど、俺はずっと断り続けてきた。だから今回、まさか女のコトでヤツともめるとは思
麻呂 さん作 [497] -
奈央と出会えたから。<276>
『えぇっっ?!ミズホさん‥‥が?!う‥‥うそ?!』いつもお洒落で――誰にでも優しくて――美人なのに全然鼻にかけていなくて――そんな、あたしの憧れの先輩のミズホさんが――元、ばっ‥‥番長ぉ???『ハハハ。驚いた?!ミズホに、奈央にだけは絶対言うなって言われてたんだけど‥‥。やべー!!つい言っちまったぜ!!』聖人は、そう言って笑ってるケド――あぁ‥‥あたしにとっては凄い大ショック!!んもぅ〜〜!!あ
麻呂 さん作 [479] -
奈央と出会えたから。<275>
『奈央。俺が3年の女と図書室で抱き合ってたってのは、わざとハメられた振りをしていたからだ。俺はそのトキ、その女が青山の差し金だと直ぐに気付いたが、アイツが何をたくらんでいるのかを知りたくて、そのままハメられた振りをしていた。先月、3年が卒業してから、2年‥‥今の3年が、その開放感からか、やりたい放題だ。特に青山は今、この学校の番長だという立場を利用し、調子に乗りやがる。青山は、どうやら奈央‥オマ
麻呂 さん作 [579] -
奈央と出会えたから。<274>
『家ではコンタクト外すから。いつも眼鏡だよ。それより質問の答えがなってないよ。そのキズはどうしたのって聞いてるのに。』『‥‥‥‥‥。』『どうして黙ってるのよ?!何があったのよ‥‥聖人‥‥。』あたしがした質問の答えを聞く前に、あたしは、聖人に質問された。『奈央‥‥オマエ本当に今日、何も無かったのか?!』『さっき何もないって言ったじゃない。それよりあたしの質問に先に答えてよ。』あたしがそう言い終わる
麻呂 さん作 [508] -
奈央と出会えたから。<273>
『め‥眼鏡‥‥眼鏡‥‥‥。』眼鏡をかけ、慌てて部屋の窓から外を覗くと、聖人が家の前に立っている。なんか、寒そう。あれ?!もしかしてケガしてる?!まだ4月上旬の北海道の夜って、結構寒い。過去に、4月に入ってから雪が降ったコトもあるくらいだから。『ま、聖人待ってて。今直ぐ行くからっっ!!』ふと時計を見ると、10時を回ったところだった。慌ててルームウェアに着替えたあたしが、階段をかけ下り、玄関を飛び出
麻呂 さん作 [507] -
奈央と出会えたから。<272>
ドキドキドキドキ――さっきまで、聖人からの連絡が待ち遠しかったクセに――キモチは、早く、電話に出たくてたまらないクセに――緊張して、直ぐに出らんないよっっ。『も、も、も‥‥もしもしっっ?!』うぁっっ!!ど‥‥どもっちゃったっっ‥‥‥。ひゃあぁっっ☆《‥‥‥‥‥。》『ま、ま、ま‥‥聖人?!』《‥‥‥奈央???どうかしたか?!何どもってんのよ?!》『ど‥‥どもってなんかないよ。聖人の電話がヘンなんじ
麻呂 さん作 [536] -
奈央と出会えたから。<271>
その日の夜――お母さんがスナックに出勤してから、あたしは疲れていたせいもあって、早めに布団に入った。『はぁ‥‥今日は、何か疲れちゃった‥‥‥。』目を閉じると、直ぐに眠れてしまいそうな気がした。聖人‥‥。結局、今日は1度も話せなかった。最近、朝も一緒に登校してないし‥‥‥。家に帰ってからも、毎日1度は必ずメールの交換をしていたのに‥‥‥。今日は、まだ来ていないし。きっと、来ないだろうな‥‥‥。ぐす
麻呂 さん作 [608] -
奈央と出会えたから。<270>
ユカ‥‥ありがとう。ユカの言葉は――あたしの胸の奥に、しっかりと届いたよ。ユカに今までされて来たコトを、気にしていないと言ったら嘘になるケド、でもね――そんなの、きっとトキが解決してくれると思ってる。だから、そんなに思い詰めないで――だってほら――あたし達、結局今も一緒にいるじゃん。『ねぇユカ見て。凄い綺麗な夕焼け。』『うん。』明日もきっと、晴れだよね――『ユカッ!!あの夕日に向かって走ってみる
麻呂 さん作 [522] -
奈央と出会えたから。<269>
『頭きたっっ!!奈央。あたし聖人に言ってやるよ!!奈央と付き合っていながら何考えてんだって!!』ユカの気持ちは嬉しかった。けれどあたしとしては、聖人を信じたかった。信じたいからこそ、きっと何か事情があるんだって思いたかった。『ユカ‥‥。あたしの心の中では、聖人を信じたいって気持ちがあって‥‥。だから、聖人があたしに直接話してくれるまで、黙っててほしいんだ。』『奈央‥‥‥。』ユカは、あたしの言葉に
麻呂 さん作 [507]