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麻呂さんの投稿された作品が616件見つかりました。

 
  • 奈央と出会えたから。<114>

    * * * * * *いつもの通い慣れた通学路が、やけに長い道程に感じたー。いつもより、かなり早く家を出て来てしまったから、人の流れが少ないからかなーあたしはーいつもは、もう少し騒がしい風景を、やけに静かに通り過ぎたー。母に酷い事を言ってしまったー。何であんな事を言ってしまったんだろうー。後味悪いー。あんな事ー言わなきゃよかった‥‥‥。母の泣いた顔を見たのはーかなり久々だった‥‥‥。『奈央ちゃん
    麻呂 さん作 [644]
  • 奈央と出会えたから。<113>

    母さん、何でそんな事まで知ってるの‥?!あたし話した事あったっけ‥‥‥。『でも、お母さん。あたし、絵本作家になんてならないよ。なれる訳ないじゃん。』手に持った歯ブラシに、歯磨き粉を付けながらあたしは言ったー。『どうしてそんな事言うの?!夢は努力して頑張れば、きっと叶うと母さんは思うわよ。』『母さんの言ってるのは理想論よ。努力して頑張れば夢が叶うなんて‥。そんな簡単に言わないでよ!!努力して頑張っ
    麻呂 さん作 [716]
  • 奈央と出会えたから。<112>

    * * * * * *ジリジリジリジリーーー‥‥‥。7時にセットした、あたしの携帯のアラームが響き渡るー朝かぁ‥‥。カーテンの隙間から差し込む光の眩しさに目を細めながら、あたしは重い上半身を起き上がらせたー。重いのは上半身だけでは無くー『気分もオモイよ‥。』朝から気分が乗らない、こんな日はー決して薬を飲み忘れる心配は無かったー。昨夜も“睡眠導入剤”を服用して床に就いたー。“抗不安薬”とー“睡眠導
    麻呂 さん作 [636]
  • 奈央と出会えたから。<111>

    ブー‥ブ‥ーブー‥。あたしの携帯が鳴ったー。あたしは基本的に常にマナーモードにしていたー。携帯が、突然自分の存在をアピールするかの様に、けたたましく歌い始めるのがーなんだかあたしには照れくさかったんだー。聖人からだー《奈央。今日、ミズホん家行って、どうだったの?!》聖人とは、毎日一緒に帰っていて、家に着いてからも、寝るまでの間に一度メールをするー。いつの間にか、それが二人の間の習慣になっていたん
    麻呂 さん作 [674]
  • 奈央と出会えたから。<110>

    『なら‥。何故あなたにわざわざ校則違反になる様な事をさせるのかしらね?!その髪の色は、確実に校則違反になるでしょう?!』それはーあたしがミズホさんに頼んで、染めてもらった訳でー聖人は、まだ全然知らない事だしー勿論、明日学校で会ったらびっくりされるだろうとは思うけどー。『この髪の色は、聖人に関係ないよ。あたしが先輩に、染めてって頼んだの。』部屋の蛍光灯の明かりに照らされてーあたしの髪は、益々明るく
    麻呂 さん作 [687]
  • 奈央と出会えたから。<109>

    * * * * * *『ただいま‥‥。』あたしは玄関で靴を脱ぎながら、母への言い訳を考えていたー。ふと、視界に入る母の愛用のスニーカー。お母さん‥帰ってる‥‥。台所の方からープーンと美味しそうな匂いがするー。『奈央‥?!帰ったの?!』母は、あたしの足音に気付いたー。『お母さん‥。ただいま。』ぼそっと呟く様にあたしが言ったら、母は凄く驚いた顔をしてたー。『奈央、ど‥どうしたの?!その髪は?!』“鳩
    麻呂 さん作 [694]
  • 奈央と出会えたから。<108>

    『ミズホさん、今日は本当にありがとうございました。メイク道具‥‥お借りしますね。』あたしは、ミズホさんからお借りしたメイク道具をカバンの中に入れたー。『うん。奈央ちゃん。あたしは、まるで自分のコトの様にワクワクするの!!明日は今日の要領でバッチリキメた奈央ちゃんを、思いっきり聖人に見せつけてやるのヨ!!』自分のコトの様に喜んでくれるミズホさんは、最強の味方だと思ったー。『はい。それじゃあ、また明
    麻呂 さん作 [677]
  • 奈央と出会えたから。<107>

    * * * * * *“あたし改造計画”は、無事終了したー。『奈央ちゃん。もう6時過ぎてるわよ。』ミズホさんが、そう言ってくれるまでーあたしはー時間のコトを、すっかり忘れていたー。『えっ?!もう6時過ぎちゃいました?!ミズホさん、あたし‥そろそろ帰ります。』お母さんーもう帰ってるよねー。『まだいいじゃんって言いたい所だけど‥‥。奈央ちゃんをあんまり遅い時間までお借りしてちゃ、聖人に怒られると思う
    麻呂 さん作 [641]
  • 奈央と出会えたから。<106>

    『奈央ちゃんて、目大きいよね。二重のラインもキレイだし‥‥‥。』ミズホさんは、誉め上手だー『色白だし、肌がキレイだからファンデは、いらないよネ。うん。やっぱ、アイメイクもラインとマスカラだけでいいわネ。』そう言ってーミズホさんは、ホットビューラーをあたしの睫毛に当てたー。『ミズホさん。あたし、マスカラは自分で付けてみていいですか?』あたしはーホットビューラーでカールを付けた睫毛の上に、ぎこちない
    麻呂 さん作 [691]
  • 奈央と出会えたから。<105>

    * * * * * *ミズホさんは、最後の一束のあたしの髪を、コテにくるりと巻き付けたー。『奈央ちゃん可愛いい〜っ!!』これがーあたしー?!鏡の中にはーくるくるに巻いた巻き髪が、セミロングの長さには少し無理があったがー明るいブラウンのカラーがー限りなくブラウンに近い大きな瞳には、とても相性が良くもありーそんなーまだあどけなさの残るー一人の少女の姿があったー。『女のコって、髪型だけでこんなにイメー
    麻呂 さん作 [776]
 
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