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阿部和義 さんの投稿された作品が82件見つかりました。
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毛深い人がいるんです
冷房完備の我が職場では、現場内は真夏でも長袖の作業着なんです。 ですから普段は半袖姿を目にすることは滅多にないのですが、昨日たまたま腕捲りをしていた現場の人を見かけました。 うわっ、真っ黒!! 日焼けしていたのではありません。毛むくじゃらだったのです。 亡くなってからMichael Jacksonの「Thriller」のPVを何度も見ましたけれど、あのオープニングのように今にも変身してしまうん
阿部和義 さん作 [508] -
ポーカーフェイス (2)
あるとき仲間うちで、「男子のなかで誰がいちばんかっこいいか?」という話になった。 なんと三人が武田雄一郎の名を挙げた。驚きの割合だ。しかも、そのうちの二人が近々告白するつもりだという。仲間になって二週間で、早くも二人が火花を散らすことになってしまった……。 女同士の勝負が勃発だ。二人とも頑張ってとは言ったけれど、成功するかどうかはかなり怪しいものだ。 というのも、彼には人を寄せつけない雰囲気
ABE さん作 [417] -
ポーカーフェイス (1)
この春、私は高校生になった。 新しい環境に身を置く際の居心地の悪さを、久しぶりに味わった気がする。 それなりに楽しい学校生活になることを祈りながら、私は最初のホームルームの時間をむかえた。 クラス全員がそれぞれ自己紹介をしたとき、私は初めて武田雄一郎を知った。なかなかイケメンだとは思ったけれど、それ以上の気持ちは沸き上がってこなかった。彼の自己紹介は無難そのもので、特に印象に残るもの
ABE さん作 [479] -
また、没になりました……
去年から、ある文芸サイトにほぼ毎月投稿しているのですが、先月に続いて今月も不採用になってしまいました。 毎月テーマが決められていて、先月の作品に関してはややテーマにそぐわない際どい内容だったこともあったので致し方ないとは思いましたけれど、はっきり言って今月のは自信があったんです。 それなのに何度探しても僕の名前がない!! これには思っていた以上にダメージが大きかったのか、昨日は10時前に寝てし
阿部和義 さん作 [620] -
訪問者 (2)
退院してきたその日に、上の部屋からの物音はしていた。まるで事故なんてなかったかのように……。 誰もいないはず。小澤さん家族は亡くなっているのだ。そんなことはないだろうが、まさか……。 ピンポーン! チャイムが鳴ったあと、聞き覚えのある甲高い声が耳に入ってきた。「小澤ですけど、岡田さんいますか?」 お、小澤さんの奥さん!? どうして? 小澤さんは亡くなってるはずでは……。「岡田さん! いらっしゃ
阿部和義 さん作 [865] -
訪問者 (1)
「ママ……また、音がするよ」 息子は天井を指差している。たしかに人が往来するような物音がしている。あの日以来、上の部屋は空いているはずなのに……。 あの日、子供会の旅行で訪れたスパリゾートハワイアンズの帰り道。私たちの乗っていたバスは常磐道を南下していた。 遊び疲れた子供たちに、保護者の殆ども眠りに落ちていた。最後に目にしたのは、日立中央インターまであと何キロという標識だった。急ブレーキを踏んだ
阿部和義 さん作 [948] -
君のいない世界
彼女はよく笑った。 彼女が屈託のない顔で、クスリと笑うのが僕は好きだった。辛いときや悲しいときも、彼女の笑顔を思い出すだけで僕は幸せだった。 「ねぇ、今幸せ?」 彼女がそう言ったときも、僕は当然のように答えてあげた。 「当たり前じゃないか」 そう、それが当たり前だと思っていた。 だから僕は彼女の笑顔が見れなくなるのがつらかった。できれば笑顔で彼女を送り出してあげたかった。 で
阿部和義 さん作 [469] -
携帯小説家 (2)
「そういえば、北川さんも感想書いてたよね」「そうそう! なんか意味深なこと書いてたし……もしかしてアイドルとケータイ作家が恋に落ちたりして!」「マジあり得るかも!!」 芸能事務所に所属する北川さんは、最近テレビでも見かけるようになってきた駆け出しのアイドルだ。 僕には到底手の届かない存在なのだけれども、まさか北川さんが僕の小説にあんな感想を書いてくるなんて……。 あっ! 北川さんだ!!「おはよう
阿部和義 さん作 [509] -
携帯小説家 (1)
僕は、安部一由。どこにでもいる、ごく普通の高校二年生。でも、ネットでは結構知られた小説家なんだ。もちろんペンネームは本名ではないけれど。「ねぇねぇ、阿部和義の新作読んだ?」「読んだ読んだ! マジやばかったぁ!!」 新作を更新した次の日になれば、クラスの女子は阿部和義の話題で盛り上がる。 そう。阿部和義が僕のペンネーム。名前の漢字を変えただけなのだ。「安部くんも読んだでしょ?」「う、うん。よ、よ
阿部和義 さん作 [462] -
夢は叶っています。
思えば十年ほど前には、今のように文章を書いているなんてことは考えられませんでした。 当時の友人や恋人には、夢は『物書き』になることだと言っては、軽くあしらわれていたものです。 今では、創作やネットへの書き込みも含めると、毎日相当な量の文章を書いていることに気づきました。 ある意味、夢は叶っていることになりますよね。 それもひとえに、読んでくださる読者の皆さんがいらっしゃるおかげです。 これから
阿部和義 さん作 [565]