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hiroさんの投稿された作品が88件見つかりました。
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からっぽ2
「ケンジ…。大丈夫?」見知らぬ女が僕を見て話しかけてきた。僕は病室のベッドで横になっていた。「記憶をなくしてまで…」女の目には涙が浮かんでいた。悲しいのだろうか?嬉しいのだろうか?僕にはわからない。「ケンジ……」女は僕の右手を強く握りしめた。僕は戸惑った。「あ、あの…」「どうしたの、ケンジ」「あなたは、誰?」僕がそう言うと、女は悲しそうな顔をした。僕にはなにもわからなかった。なにが、どうしたとい
hiro さん作 [758] -
からっぽ1
高校生の僕にとって、彼女を守ることは簡単なことではなかった。僕の彼女は、とても重い病気にかかってしまった。手術にはとてつもない大金が必要らしい。当然そうなると、僕にも、彼女の家族にもお金が用意できず、手術は行えない。僕は絶望の涙を流した。途方に暮れて街をふらふら歩いていると、怪しげな男に声をかけられた。人気のない場所だった。男は言う。「君、お金のことで困っているだろ?そんな君にいい話がある」僕が
hiro さん作 [773] -
最高の言葉
愛してる。僕の思いを伝えるのにこれ以上の言葉は必要ない
hiro さん作 [709] -
出会いと別れ
なんで僕が独りぼっちかって?それは当然さよならをしたくないからさ…だって誰かと出会ったら必ず別れが訪れる悲しいことは嫌だから誰とも会いたくないんだよどうして泣いているのかって?それは突然さみしくなったからさ…さよならもさみしいけど独りぼっちもさみしいんだでも僕のそばにはいつも君がいるではないかいつかは君ともさようならそれはさみしいようで実はさみしくないのさ出会った数と同じだけさよならがあると信じ
hiro さん作 [586] -
爆弾ゲーム
男女合わせて10人の大人が円形に並んで座った。ついに爆弾に火がつけられた。赤い火はひもを伝って本体の爆弾に近づいていく…。男は右の女へ爆弾を回した。続いて女は右の男へ急いでそれを回す。そして男も額に汗を浮かばせながら、右に座る女に回す。そうして次々と爆弾は回っていった。やばい、早く次の人に回さないと爆発してしまう…自分だけは助かりたい…そんなことを考えながら大人たちは必死に爆弾を回していく。他人
hiro さん作 [558] -
雨に潜む淋しさ
涙のせいで、目の前がかすんで見えた。「お父さん…」私の息子が震えながらぽつりと言った。その声には、暗い淋しさが混ざっていた。窓の外は相変わらず雨が降っている。「けんじ……。元気でな」唇が震えて、私の声はかすれた。息子のけんじは、私ではなく、母親である由美子を選んだのだった。けんじがじっくりと悩んだ末に出した答えなのだ…。だからもう私は、けんじの父親ではない。「お父さん、またお母さんと一緒に……。
hiro さん作 [575] -
気の利いた亡霊
「これだけは分かっておくれよ。自殺するということは、自分を殺す、ということだ。そうだろう?」亡霊が僕の耳元で静かに囁いた。「つまり自殺は殺人だ。自分という人間を殺すということは、立派な人殺しになるということなんだよ」その亡霊の言葉は、僕の心に重く響いた。僕は震えた指で銃を握りしめ、銃口を自分の頭に向けている…。「そんなことをしたら、キミはあの世で殺人の罪で問われると思う。それでもいいのかい?」僕
hiro さん作 [1,068] -
道の途中の信号機
君へと続く一本道ただまっすぐな一本道その道は僕の心から君の心へ続いてる僕がその道を歩いてる途中に信号機が立っていたそれは黄色く光ってる僕は急いで先へ行こうか否かためらったやがてそれは赤く光って僕は完全に立ち止まる…引き返そうかとも考えたちゃんと伝えられるだろうか?この思い君は受け止めてくれるだろうか?この気持ち迷っていても仕方がないか気持ちを伝える方法は気持ちを伝える他にないのだから僕は決心して
hiro さん作 [537] -
夢を叶えるユメ
《ガンバレ!!》彼女にメールを送信した瞬間、僕は強い眠気に襲われた。気が付くと僕は、小さな村にいた。右手にはなぜか、ブヨブヨした感触の物体を握っている。それは野球ボールぐらいの大きさで、見た目はシャボン玉のように半透明だった。これは何か?と道行く人に訊ねると、「それは『ユメ』という生き物で、それを持っていると自分の夢が叶うと言われているんです」と、親切に教えてくれた。そう言えば僕には夢がある。今
hiro さん作 [734] -
人類絶滅計画2〜失敗〜
イブが俺の方に近づいてきた。それから彼女は、物珍しそうに俺を見た。それもそのはずで、彼女は自分以外の人間を初めて見たのだ。すぐに引き金を引いてもよかった。でも俺は躊躇していた。彼女を殺してしまえば、全人類はいなくなるのだ。イブは歴史上最初の人間であり、ほとんど、あるいは全ての人間はこの女性から生まれるはずだから。当然そうなると、俺自身も消えて、はじめからいなかったことになる。それは恐ろしいことだ
hiro さん作 [866]