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いっとさんの投稿された作品が174件見つかりました。
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クリスタルクラッシュ10―?
「…」スレイとマーチンは唖然としたような顔で、グレアムを見た。「…すまぬ。少し興奮してしまったわい」グレアムは顔を赤くして、軽く咳払いをした。「この上げ下げを何回続ければいいんだ?」「百回はやってもらう。短期間で基礎をマスターしたいなら訓練あるのみじゃからな」「わかった」スレイは小さく頷いて意識を集中すると、剣の上げ下げを始めた。「エネルギーを出さない振り方はマスターしたようじゃな」レムは剣の上
いっと さん作 [404] -
クリスタルクラッシュ10―?
「消費?」「そうじゃ」グレアムは大きく頷いた。「妙ですな」マーチンは怪訝そうな表情で、首を傾げた。「妙?」「クリスタルを見たのは一度だけと言っていました。それだけでそのような研究結果が出せるのでしょうか?」「なるほど。いい質問じゃな」彼の質問を聞いて、グレアムはニヤリと笑った。「正確に言えば、クリスタルをじっくりと見て手で触れたのが一度だけという事じゃ。この結論はクリスタルクラッシュに聞き取り調
いっと さん作 [439] -
クリスタルクラッシュ10―?
スレイはマーチン、ボロスと共にグレアムのいる小屋に出向くと、一振りの剣を手渡された。「これは?」彼は剣首にある大きな穴を指差した。「クリスタルをはめる穴じゃよ。ここにクリスタルをはめて初めて力を使えるようになる。ちょっと貸してくれ」グレアムはスレイから剣を受け取ると、クリスタルを穴にはめた。「これでいい。すでに力を使える状態にあるから慎重に持ってくれ」「わかった」スレイは小さく頷いて、もう一度手
いっと さん作 [437] -
クリスタルクラッシュ10―?
「両親が死んだとわかった時のあの子の大泣きした顔は今でも忘れられんよ。その悲しみはまだ癒えてはおらんじゃろうなあ」「わかった時…ですか?間近で見た訳では…」「ないんじゃよ」レムは首を横に振った。「事故に遭ったんですか?」「いや、違う」「なら…」そこまで言いかけて、ザックははっとしたような表情でレムを見た。レムはニヤリと笑って、「何を思いついたのか知らんが、お前さんの思っている事は多分違うぞ」と、
いっと さん作 [464] -
クリスタルクラッシュ10―?
「バラバラって…」ザックは顔をひきつらせた。「お兄ちゃんは料理できるの?」「少しだけかな」「ふうん…やっぱりお母さんが作ってくれてたの?」「いや、母さんは僕を産んですぐに亡くなったんだ。だからこの前病気で亡くなった父さんが料理を作ってくれていたよ」「…お父さんとお母さん、いないんだ…」エミルは僅かに顔を曇らせた。「うん。でも姉さんがいてくれたからね。悲しかったけど、寂しくは無かったかな」「お姉ち
いっと さん作 [437] -
クリスタルクラッシュ10―?
「どうじゃな?」「…一瞬体の中を揺れが走ったような感じがしましたが…」「それがクリスタルエネルギーじゃよ。小さく振ればその揺れは小さく、大きく振ればその揺れは大きい。これに慣れていかねばならんぞ」レムはそう言って、剣首にはめられたクリスタルを凝視した。「…ほう…」「どうしたんですか?」メディナは目を大きく見開いて感嘆の声を漏らしたレムを見て、首を傾げた。「あのクリスタル、結構なエネルギーを持って
いっと さん作 [439] -
クリスタルクラッシュ10―?
「博士…」「当主を呼んできなさい」「?」マーチンは怪訝そうな表情で、首を傾げた。「メドゥナ家の現当主だ。その者にワシの研究の成果を全て叩き込む。異論は無かろう?」グレアムは鋭い眼差しでマーチンを見た。「願ってもない事です。よろしくお願い致します」マーチンは笑みを浮かべると、深く頭を下げた。林の中にある鮮やかな緑は季節の変わりを予感してその色を変えつつあたた。「まず、クリスタルを剣首にはめ込むのじ
いっと さん作 [420] -
クリスタルクラッシュ10―?
「グレアム博士。今日はお願いしたい事があってこちらに来ました」「お願い?」グレアム博士と呼ばれた老人は小さく首を傾げた。「これをご覧下さい」マーチンは懐から袋を取り出して、クリスタルを手の上に乗せた。「!?」グレアムは目を大きく見開いて、それを見た。「クリスタルを見た事は?」「…ある。一度だけだが …」「メドゥナ家をご存知ですかな?」「メドゥナ家?…ああ、あの代々優秀な騎士を排出してきた…」「そ
いっと さん作 [407] -
クリスタルクラッシュ10―?
ボロスとマーチンは森の中を歩いていた。マーチンの懐にはクリスタルが入った袋が入っている。「随分と奥に行くのだな」「命を狙われているからな」ボロスは短くそう言って、落ちてくる葉を鬱陶しげに払った。「あれか?」マーチンは木々の間に建つ小さな小屋を指差した。「そうだ」ボロスは頷いて、小屋の前に立った。彼は扉を二度叩いて一つ間を置くと、もう一度二度叩いた。「それは何だね?」「グレアム博士と決めた合図だ。
いっと さん作 [461] -
クリスタルクラッシュ9―?
「迷いというのは何も生かす殺すの決定で生じるものでもない」「では、どのような迷いが…?」「簡単じゃよ」レムは苦笑して、「戦いを続けるか、止めるか。あの者はそれで迷う可能性が高い」と、言った。「止める事は…」「無いと思うかな?」「…」メディナは難しい顔をしながら、ダリルと話をしているザックを見た。「ま、こっちはクリスタルの扱い方を教えるだけじゃからの。そちらの方はお前さんが何とかするんじゃな」レム
いっと さん作 [463]