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まっかつ改 さんの投稿された作品が432件見つかりました。

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  • 航宙機動部隊第四章・49

    《今更思い残す事もないが、敢えて言えば次なる決戦を見届けて起きたかった気もするな》テロンの脳髄は淡々とした口調でそう述べた。《だが別段惜しむつもりもない―結果はもう見えているでな》すると、《彼》の入っている容器の下から、プロペラ状の刃物がゆっくりとせり上がって来た。《さらばだエタン》これが、三代皇帝の残した最後の言葉だった。定められた日時通りに勢い良く回り出したプロペラは、かつてはこの帝国の最高
    まっかつ改 さん作 [1,418]
  • 航宙機動部隊第四章・48

    『上皇』回りのそれと比べれば一際大きめの容器に顔を向けながら、エタンは呟く様に呼び掛けた。容器の中の脳髄は、当然ながら動きも震えもしない。だが、《何を迷う事がある》脳波を介した思考解析機を通じ、この常夜の区画の至る所にあるであろう言語音声化装置の一つを伝って上皇と呼ばれた脳髄は語りかけて来た。第三代皇帝テロン。その即位以来雑多な宙賊連合に過ぎなかった統合宇宙軍を曲がりなりにも集権的な機構にまで育
    まっかつ改 さん作 [1,005]
  • 航宙機動部隊第四章・47

    翌第一期一七日・シルミウム星系―\r同星系外縁では統合宇宙軍本隊が集結と出撃準備を完了していた。合衆国連合艦隊進発の報は、既に帝国側にも伝わっていた。だが本来軍事機密である筈の星間機動部隊の様子がこうもあっさりと把握出来る分けがない。結果から言えば呆れた事に、敵陣営はこの報をマスコミにリークしていた。もっとはっきり言えば、自ら宣伝に努めすらしていたのだ。それだけ連合艦隊は政治的には追い詰められて
    まっかつ改 さん作 [1,092]
  • 航宙機動部隊第四章・46

    そして同年第一期一六日(修正太陽暦一月一六日)・パレオス星系外縁―\rそこには合衆国連合艦隊主力集団が勢揃いしていた。その内訳は純戦闘艦艇一五七00隻・要員二二0八九00名。旗艦は戦艦《サルタン=バヤズィット?》・指揮に当たるのは戦事総司令官ロバート=ハートフォード大将と正式に定められた。既に同軍先鋒隊・バクーシン集団が決戦予定宙域たるアリ=アリアンスを押さえており、その戦力一五00隻と合流すれ
    まっかつ改 さん作 [1,038]
  • 航宙機動部隊第四章・45

    『時に思いだしましたが』リク=ウル=カルンダハラには少なからぬ事情があった。『自分は新編パレオス防衛軍の幕僚となっておりまして、残念ながらこれ以上フーバー=エンジェルミ追求に専念出来ません』恐らくはアリ=アリアンス宙沖が主戦場になるであろう敵味方の主力部隊の衝突に備えて、結成間もない防衛軍司令部に彼は参加しなければならない身であった。一時は黙殺しようかとすら考えもした少年ではあったが、鋭敏な宙際
    まっかつ改 さん作 [948]
  • 航宙機動部隊第四章・44

    『まさか』晶子は即座に否定した。『あなた達の国に用があるなら直接そちらに向かっているわよ』確かにリク等の祖国・共和国宙邦《グルン》も、大戦期に逆行した様な星民皆兵制を敷くわ、独自のスターレールや機動部隊は持つわ、挙げ句の果てには国家分割に応ぜずに公社軍と戦うわ、かなりやりたい放題な訳だが、彼女に託された使命の今回はどうやら埒外にあるみたいだった。『そんな事より―リク総領事、よくあなたは助かったわ
    まっかつ改 さん作 [954]
  • 航宙機動部隊第四章・43

    それから三0分後、安史那晶子等三人はリク達の住む第邸に到着し―晶子はすぐさまそこが気に入った様子だった。特に一面に敷き詰めたられた玉砂利に、色々な味わいのある石をランダムに置いた庭園に至っては、彼女は垂涎の眼差しを向けるのに憚らなかった物だ。『へえ、中々良いセンスしてるじゃない』誰に案内されるでも無く、宗教界特務は邸内を隈無く散策してはあれやこれや興味の赴くままひとしきり見て回る。リクの起居する
    まっかつ改 さん作 [912]
  • 航宙機動部隊第四章・42

    リク=ウル=カルンダハラが帯磁軌道発着場で見た物は、二人分の死体と七人分の気絶体、そして今しがた難を逃れた同胞とその原因を作った巫女姿の女性であった。彼は鋭敏にもその有り様を眺めてすぐさま状況の九割以上を把握した。だが、巫女姿の女性はその点に置いても少年を凌駕しているみたいで、『あなたが共和国宙邦の総領事ね』リクを認めるや即座に声をかけてきた。その彼女の傍らには、テンペ=ホイフェ=クダグニン副領
    まっかつ改 さん作 [743]
  • 航宙機動部隊第四章・41

    武装興信達はプラズマ小銃の引き金に指をかけ―厚紙を引き裂く様な音を立てて、青白く輝く幾多の光条が安史那晶子に降り注いだ。七人から集中砲火を喰らった宗教界特務の立つ辺りは複数のプラズマが練り込まれる様にぶつかり合い、その姿は伸縮と波打ちを繰り返す光の渦によってかき消される。武装興信達はその有り様を見ていったん射撃を止めた。最早あの女等、骨に至るまで分子単位にばらばらにされたに違いない―\rしかし、
    まっかつ改 さん作 [729]
  • 航宙機動部隊第四章・40

    『その娘を放してくれるかしら』テンペ=ホイフェ=クダグニン共和国副領事を拉致しようとしている武装興信達へ、不意にそんな声がかけられた。立体帯磁軌道発着場自体は乗降客を中心に大勢の人々でごった返していたが、太子党の威勢を恐れる余り、誰も助けに入る所か船内警備に通報しようとする者もいなかった。その展開を熟知しているだけに、黒スーツ姿の一団は一様にきょとんとした目差しを声の主に向けた。『聞こえなかった
    まっかつ改 さん作 [683]
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