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まっかつ改 さんの投稿された作品が432件見つかりました。

 
  • 航宙機動部隊第四章・12

    同日午後二三時・パパレオス星系・最外縁征討軍旗艦《D=カーネギー》―\rアリ=アリアンス宙沖に置ける緒戦の勝利は、大小三桁に及ぶ祝賀会の舞台へとそこを化していた。その乱痴気騒ぎのただ中へ、一人の女が入って行こうとしていた。今まで乗って来た小型高速船から気密連結橋を伝ってこの巨大豪華客船へと足を進めた彼女は、たちまちその顔面に嫌悪の表情を浮かべる。急な来客とて出迎えが無かった事にではない。(たった
    まっかつ改 さん作 [476]
  • 航宙機動部隊第四章・11

    殺到する合衆国艦載艇の大群に統合宇宙軍側は迎撃機四00を振り向けた。双方くんずほぐれつ尻尾の取り合いを繰り広げた末、煙を上げる者、火球と化す者、爆発すらせず無数の部品にまでばらばらとなる者が相次いで禍々しく空間を彩る。それを更に両陣営からの援護射撃が光の帯を稠密に振り注ぎ、死と狂熱うごめく芸術作品を作り上げた。迎撃ラインを粉砕し猛烈な対宙砲火を突破した合衆国航宙艇部隊は、素早く目当ての艦を見付け
    まっかつ改 さん作 [473]
  • 航宙機動部隊第四章・10

    所狭しと張り巡らされたそれは網であった。帝国艦隊の亜光速実弾は束となり霰となりその中に突き刺さる。何百もの磁性体の群れが防御管制を食い破ろうともがいては暴れ回った。だが電磁膜に阻まれ磁力干渉帯に進路を反らされ、僅かに目標を捉えた数弾も集団から放水を浴びせられとどめを刺される。『我が方に損害なし―全弾回避、回避です!』上気したオペレーターがそう知らせると、合衆国旗艦《グロズヌイ》艦橋は歓声に沸き立
    まっかつ改 さん作 [562]
  • 航宙機動部隊第四章・9

    参謀長・アボース准将が戦況解析盤の傍らに寄って来て、『敵は両翼を広げましたな―包囲する積もりでしょうか』『恐らく火線を確保する為だろう』バクーシンの判断はおおむね正しかった。艦列の密集が過ぎれば砲戦に参加出来る船が少なくなるばかりでなく、身動きが取り難くなり格好の標的として滅多撃ちの犠牲になりかねない。攻撃にも防御にも不利になるリスクが高いのだ。ここで再びオペレーターが司令座を振り向き、『偵察艇
    まっかつ改 さん作 [495]
  • 航宙機動部隊第四章・8

    《第一期七日(修正太陽暦一月一二日)・アリ=アリアンス宙沖》漆黒の虚空に幾多の緑色の波紋が出現し、それは次第に大きくなりながらやがて安定した円を形成する。そして、その奥からはそれぞれ純白の艦艇群が列を成して見渡す限りを埋め尽くした。星系合衆国最外縁征討軍連合艦隊の先発隊・バクーシン集団だ。『全艦隊に伝達。左右中三軍の陣形となれ』旗艦《グロズヌイ》戦闘艦橋の司令座からバクーシン少々は指示を下した。
    まっかつ改 さん作 [458]
  • 航宙機動部隊第四章・8

    《第一期七日(修正太陽暦一月一二日)・アリ=アリアンス宙沖》漆黒の虚空に幾多の緑色の波紋が出現し、それは次第に大きくなりながらやがて安定した円を形成する。そして、その奥からはそれぞれ純白の艦艇群が列を成して見渡す限りを埋め尽くした。星系合衆国最外縁征討軍連合艦隊の先発隊・バクーシン集団だ。『全艦隊に伝達。左右中三軍の陣形となれ』旗艦《グロズヌイ》戦闘艦橋の司令座からバクーシン少々は指示を下した。
    まっかつ改 さん作 [466]
  • 航宙機動部隊第四章・7

    『よこせ』ネカイア公爵と言う名のそれは幽鬼・悪霊その物であった。三世代に渡って太子党達に抑圧され虐げられ続けて来た同公国三八00万星民の恨みつらみが一挙に一人の身に集中して具現化された―それ程の凄まじい姿と化していた『よこせ』公爵は執務卓をゆっくりと回り込みながら、わななく片手をこちらへ―ジュラルミンケースにではなく、ソファーから思わず立ち尽くしてしまったまんまの総領事へ向けて伸ばして来た。余り
    まっかつ改 さん作 [467]
  • 航宙機動部隊第四章・6

    『それはもう、決まっていますとも』リク=ウル=カルンダハラはマホガニーテーブルを両手で軽く叩き、『私の仲間になって下さい』『仲間とな?』ネカイア名誉元帥にとって、それはとうの昔に忘れ去った筈の言葉であった。『フーバー=エンジェルミとその与党―私も貴方も共に立ち向かうべき理由盛りだくさんじゃあありませんか』言いながら総領事はジュラルミンケースの中に指先を入れ、二人の間を舞台に踊っていた平面ホロ画像
    まっかつ改 さん作 [495]
  • 航宙機動部隊第四章・5

    ネカイア公は震えたままの両手を前に伸ばし執務卓の縁を掴んでカタカタと言わせながら、『それを君が知ってどうする積もりかね』あからさまな怯えを両目に浮かべた。『フーバー=エンジェルミ達に続いて君も私を脅す口かね』『まさか』リク=ウル=カルンダハラはやや呆れ気味に否定して見せ、『棄てる神あれば何とやらで助けて差し上げたいと思っていますよ』ここでようやくぬるくなったコーヒーを口に運んだ。『助ける―助ける
    まっかつ改 さん作 [526]
  • 航宙機動部隊第四章・4

    二人分のコーヒーを用意した従卒の少年が、それぞれを執務卓とマホガニー製テーブルに置いて、一礼して退出して行った。リクはソファーで両膝を鷲掴みにしながら、『閣下もご存知でしょう―あのニー=ウー伯爵公女、あなたがたと同胞の筈のマエリー嬢ですら、フーバー=エンジェルミの毒牙にかかり、身勝手な逆恨みで殺された事を。それでもなお、連中を許すとおっしゃるのですか!?』ネカイア公は少なくとも表向きは落ち着き払
    まっかつ改 さん作 [496]
 
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