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トンテン さんの投稿された作品が4件見つかりました。

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  • 道しるべ

    何もない駅に降ろされ、薄暗い山の中を、途方にくれつつ、線路伝いに歩き始めた。少しずつ…少しずつピンク色の空がコバルトブルーへと染まり始める。辺りでは、虫の鳴き声と、微かに聞こえる木立の擦れ合う音しか聞こえて来ない。不安と寂しさが、歩けば歩く程、増していく。「どうしよう…。。せめて、民家があれば…。。」不安を押し殺す様に、ひたすら歩き続けた。 気がつけば、辺りは真っ暗で月灯りがぼんやりと自分と線路
    トンテン さん作 [407]
  • 道しるべ

    「ふぅ…。」ため息をつきながら、車窓に目をやった。見えるのは山間のみ。木々が自らよけて行く様にも見えた。辺りも暗くなり始めている。(そうだ…。時間…。)時間を聞こうと 老人の方を見た。(え…?)老人の姿が見えない。(なんで…??)まだ、次の駅に到着していない。隠れる場所もない。いや、それよりも、老人がいた気配すら、もうすでに そこにはなかった。(なん…だったの…?)呆気に取られている内に、段々
    トンテン さん作 [453]
  • 道しるべ

    どの位、時間がたったのだろう…。乗り換え案内の車内放送で目を覚ました。寝ぼけ眼で辺りを見回す。聞いた事の無い駅名、見た事の無いローカルな駅。人は一人もいない。どうやら、ここがこの電車の終点みたいだ。(ここ…どこだろう?)少しの不安を心に押し込め、ゆっくりと立ち上がり、ホームへ降りた。隣には、古ぼけた短線列車が、お客を待っている。なぜか、この列車にも人は一人も乗っていない。(回送列車…じゃ…ないよ
    トンテン さん作 [427]
  • 道しるべ

    「……」目覚ましが鳴る前に目が覚めた。いつもなら目覚ましの音にイラつきながら、重だるい体を無理矢理起こして、時計を見て慌てて朝食の用意と身支度を始める。「私…どうしたんだっけ…?」部屋を見渡し、壁に掛けてあるカレンダーに目をやると、昨日の日付に丸印。その下には[夫・誕生日]のメモ。(そうだった…。昨日は夫の誕生日だったんだっけ…。)結婚し、子供もなく、兼業主婦になって、気がつけば五年の月日が流れ
    トンテン さん作 [421]
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