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紫糸 さんの投稿された作品が56件見つかりました。
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感情さえも要らなかった、なのに。
ある人が言いました。【貴方はだぁれ?】ある人が言いました。【此処は何処なの?】ある人が言いました。【あの人は何処?】私はどれにも答えてあげられませんでした。それは私も貴方が誰だか分からなかったからです。自分が誰なのかさえも分からなかったからです。人生の非情差に、何故か泣いてしまいました。ある廃墟になった病院の話です。
璃宮 さん作 [588] -
ある星陰の話だとして。
ある花の一つのつぼみ、私はぼぅ、と見ていました。いつの間にか知らない貴方も隣で一緒に見ていました。一瞬心が安らぎました。ある街角の話です。
璃宮 さん作 [341] -
求める物と暇潰し。最後の目明かし。
私が求める物は何?遠い異郷からやって来る騎士かも知れない。私が求める物は何?永遠の沼から這い出せる岸かも知れない。私が求める物はたった一つ。得るのは騎士か、それとも岸か、はたまた死期か。
璃宮 さん作 [401] -
矛盾だったり矛盾じゃなかったり。
_愛してる__私も愛してる_どこかで聞いたドラマの反響か。いつも流れが同じ。そうするしかないのだろうが、全くもってつまらない。子供の頃、意味なんて分からず、ただぼう、と聞いていた。今でも分からない。それも事実。シンデレラの話も例外ではない。夢を壊すようで悪いが、なんだかんだ言って王子様と結婚する必要があるのか。私は思わない。魔法使いがお婆さんだと限らないわけで、王子様がカッコいいと限らないわけだ
璃宮 さん作 [373] -
ピカソが書いたゲルニカ。
ただ君を愛してる。愛してる。愛してるの。君があまりにも綺麗すぎて、何度も、何度も汚しては捨ててきた。はず、 なのに、君はまたこの薄汚れた牢で僕に笑いかけた。《名もない子供、笑いかけた。汚して捨ててきた。窓越しの君。サヨナラと言うキスを窓に残して。》諦めたはず、だけどまた僕はここに居る。何度も笑いかけてきた、君。どうして君は居ないの。ある人に訪ねました。(ここに名の無い子供は居まし
璃宮 さん作 [437] -
遠い日の欠片
全部、全部私のせいね。もっと、もっと貴方を愛していたら、貴方は今もここにいたはずだったのに。もう戻れないの??終わらない、夜。お願い。行かないで、行かないで。遠く遠く離れて行くの。私なんかのどうしようもない力で、歯車が回り出してしまう。私は今確かに歩いているのに、貴方は止まったまま。ただ、ただ祈ったの。自分に暗示をかける様に。ただの思い過ごしに過ぎなかったけれど。
璃宮 さん作 [383]