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紗津 さんの投稿された作品が175件見つかりました。
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モノクロの世界
モノクロの世界が静かに時を刻むここには何もない物は、あふれているのに…心ない人の足跡だけがいつまでも残る汚い道何かを求めて体を重ねては何かを求めて金が飛び交って慌ただしくもある地下の世界に解き放たれた夜の時間とが何かを探す者達の居場所を作り…モノクロの世界はそれでも静かに時を刻むここには何もなくてあるのは人々の急ぐ靴音だけ残るのは汚い足跡だけそれでも人はモノクロの世界にいつまでも夢を重ねている
キイライ さん作 [365] -
あの頃の僕は
何の為に働くのか生きるのか考えないようにしていたどうやって息をするかなんてのを考えないのと同じように。考えたら、苦しくなりそうな気がしたから毎日が、自分として過ぎて行くのをただ遠目で見ながら誰かが隣りを追い越して笑顔のキミも過ぎていって そんなのをただ見ていたあの頃の僕は簡単なことを難しく考えていた単純な事実さえ受け止められず別の何かを思っていた何をしたいか何ができるかそんなことばかり笑顔もなく
キイライ さん作 [349] -
たしかなこと
いつも私は誰とも違う風景を見ていた何もないのに、何かを見つけては 何もないのに、何かを付け足しては自分だけの色で描いた私の見る世界は必ずしも真直ぐでも、斜めでもなく、表でも裏でもなく時に正反対だったり時に同じだったりそれでも、確かなことはそれが好きだと言うこと私にとって確かなことはただ好きだと言うことつまらないとしてもたいくつで飽きてしまってもそこにいるのはただ好きだという事実だけそれが描くすべ
キイライ さん作 [413] -
自分の舞台
(あの一瞬に合う言葉は今も見つからないけど…)初めて知るもう一つのあなたをその舞台で光るあなたをあの感動を今も忘れられない同じ舞台に私も一度だけ立てたけれど、あなたのそれとは、全然違ったそれでも同じ舞台で、感じられたのは…私が感じられたのは、今を生きているという確かな実感張り詰めた空気感と、演じるすべての人の緊張感が私をも高めてくれていたはずなのにあなたの舞台は、確かに輝いていたのにふと、甘過ぎ
キイトイ さん作 [334] -
君の歌声
紡ぐ言葉を形にするのはその音を響きで伝えたくて君の色で溶けてゆく音は透明に澄んでいるのに鮮やかで伸びやかで綺麗で形があるのになくて私はただ瞳を閉じて君の色に溶けていく形を確かめた君からの響きに直接触れるかのように手を伸ばしながら寸前で消えゆく形を何度も耳で追う
キイライ さん作 [369] -
美しい娘
あるところに、寝てばかりいる男がいました何もしたくないなあ、と男は言いながら寝るのが常でしたご飯は働き者の両親が作ってくれました何不自由なく暮らしていましたが、男には一つ悩みがありましたおいらには嫁さんがいないな、困った男は働きもせずとも結婚はしたいと考えていました 両親はさっそく、嫁探しをしましたお見合い相手を見つけては男とお見合いをさせました男は働きもせずともかなりの面食いでしたので、なかな
キイトイ さん作 [337] -
その声
君からの最後の言葉が、せつなくて頭から離れない…『ありがとう』とともに目を閉じて、耳を閉じた君聞こえないふりかと名前を呼ぶ私君は答えない、動かない遠く離れる記憶に忘れられないのに、もう思い出せないその声もう少し同じ時間を歩めたら、思い出を紡げたら色あせて行く流れる風景は、いつか意味を成すのだろうか?どんな角度でどんなスピードでこの世界と向き合ったらいい?君と似た背中を見つけては、君を思い出すのに
キイライ さん作 [373] -
名もなき花?
だとしたら老人はあの花を知っていただろうに、なぜ何も言わなかったのだろう図鑑の名もなき花を見ると、下に花言葉が書いてあった真実はあなたの心の中どういう意味かわからなかったが、少年は老人と一度気になる話をしたことを思い出した失う怖さから、わしは何も言えない時があるんじゃ、あまりに色々なことを知り過ぎるとどこまで伝えるべきかわからない時があると君は真実を知りたいと思うか?その真実が幸福なものだと知っ
キイライ さん作 [450] -
名もなき花?
それは、どこにも書いてなく誰も知らなかったたぶん、老人なら知っていたはずだが…もう亡くなってしまったからなぁと父は言ったこの村は百人もいないから、無理もないか…それにしても誰も知らないなんて少年は不思議に思ったそして、もう立ち入り禁止はやめにしようと村人に呼び掛けた だが誰1人賛成する者はいなかったわけもわからないまま、立ち入り禁止は続いたが…少年は、黙って時々砂丘へ入って行っていたそしてその日
キイライ さん作 [330] -
名もなき花?
老人は、わしは村のことは何でも知っておるつもりじゃが新しいものを受け入れることはなかなかできない、良い考えも浮かんでこないだが君なら、きっと良い名前が付けられる気がするんじゃが…それに、ずっと先まで残るんじゃぞ!少年は、悪い気はしなかったが、じゃあ付けますと素直に言うことはできなかった名もなき花にしておいてはどうですか?と少年の父親が突然言った少年は、僕もそれがいいと思うと言った老人は、なぜそれ
キイライ さん作 [341]