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ヒマジン さんの投稿された作品が154件見つかりました。
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タブー?
それから戻った私達は親父達にこっびどく叱られまして。でも、どんなに聞かれても島での話はしませんでした…。その夜でしたかねぇ…。あの夢を見たのは。夢の中で私が寝てるとあの奇妙な化けモノが近づいてくるんです。窓をガタガタと揺らして、まるで『開けろ!』とでも言っているかのようにね。そして、最後に決まってあの鳴き声が響いて眼が覚めるんです。そんな夢を見たからかわかりませんが、私は熱を出して倒れちまったん
ヒマジン さん作 [815] -
タブー?
小さな島と言いましたが、いざ上陸してみると結構広くて、でかい森が私達を出迎えました。今思うと、奇妙な森だったかもしれません。森中に漂う熱気…。自生している熱帯風の木々…まるで別の世界のようでした。どんどん進むうちに木々の葉で日光は隠され、暗い獣道が続きました。どのくらい歩いたのか覚えていませんが、不意に日光が私達を照らしました。そこは丁度森の真ん中で、そこだけくり貫かれたように太陽に照らされてい
ヒマジン さん作 [774] -
タブー
夜だというのに空気は暑く、日射しにも匹敵する熱風が身体を撫でる。その日、親父の墓参りを終えた僕が屋台で飲んでいると、一人の男が隣に座った。細身の体躯の神経質そうな男だった。暫く黙って飲んでいると、男が話しかけてきた。最初は聞き流そうと思っていたものの、酒の勢いも手伝って数分後にはすっかり意気投合してしまった。話題がお互いの仕事、家族、そして故郷の話になった時、男は薄い笑みを浮かべながらポツポツと
ヒマジン さん作 [807] -
禁じられた遊び
蒸せ返るような暑さの中、俺たちは神社へ向かって進んだ。何かワケのわからない好奇心と胸の高鳴りがあったことは認めなければららないだろう。勿論『背徳』なんて言葉は知らなかったが、『禁』を破る楽しみのようなモノを感じていた。何人か誘ってみたが誰もやりたがらない。結局俺とその姉弟の三人でやろうということになった。鳥居の前、社を前にして俺と弟は手を繋いで姉を囲った。そして…かごめかごめかごのなかのとりはい
あいじ さん作 [1,133] -
禁じられた遊び
確か婆ちゃんの田舎に行った時だ。俺がまだ小学生だったような気がする。山奥の村でまだ電気も通ってなくて勿論スーパーとかコンビニなんて在るわけなくて、畑と山だけが辺り一面に広がっていた。割りと子供だったせいかすぐに環境に順応して、近所居た同じくらいの年代の姉弟と色々な遊びや悪さをした。でも一つだけやっちゃいけないことがあった。『かごめかごめ』って遊びを知っていると思う。誰も一度は遊んだと思うが、婆ち
あいじ さん作 [965] -
シャドウマスク
闇の仮面?堤直樹は資料から頭を上げた。こうして改めて目を通してみると1ヶ月間走り回ったのが無駄なことのようにも感じられた。「都市伝説なんざいつの時代も似たようなもんだな」直樹は雑誌記者である。主にオカルトを主流に扱う三文雑誌で駄文を書いている。ふざけて書けば書くほど読者にはウケる。だが、そのネタも信憑性が無ければ誰も食いついてこない。だから常に新鮮な、それでいて読者を飽きさせないネタが必要だった
あいじ・あぎあ さん作 [698] -
シャドウマスク
闇の仮面?《取材覚え書き/黒い仮面の幽霊について》●黒い仮面をつけた幽霊が出る。見たら呪われる〈10歳・男〉●バイク事故で死んだ男の幽霊。仮面をつけて傷だらけの顔を隠している〈16歳・女〉●顔と手が白く光る幽霊が出る。全身が真っ黒で気味の悪い仮面を被っている〈12歳・男〉●仮面をつけた幽霊。凄く速く走る。十字架を見ると逃げたしてしまう〈14歳・男〉●結婚式に知らない男が紛れ込んでいる。気が付かな
あいじ・あぎあ さん作 [633] -
シャドウマスク
第零章黒い闇…闇が広がっている。月下の街を、何処までも続く虚無の暗黒が支配する。その闇を駆け抜ける足音があった。まだ若い女である。女は息を切らせ、その顔面に恐怖をこびりつけながら、何かから逃げていた。その何かは闇から闇へ、影から影を移動し女に迫る。まるで音も、気配も、生きていることすら感じさせない動きで女の後ろをついていく。不意に女が立ち止まった。そして何か聞き取れない言語を呟くと、その眼球が強
あいじ・あぎあ さん作 [504] -
心霊特番
『恐怖の霊界レポート!!あなたの知ったこっちゃない世界スペシャル』「………」俺はテレビ画面を見つめた。テレビのリモコンに手を伸ばしチャンネルを変えようとする。俺は生来怖がりだ…『リング』を視て腰をぬかし、『呪怨』で夜眠れなくなり、『ゴーストバスターズ』すら『ゴースト』の部分に反応して視れないぐらいだ。もし俺がこの番組を視たらどうなるか…俺は自分の安眠のためこの番組は視ない。そうさ、別に心霊特番を
あいじ・あるば さん作 [748] -
ギドの門
零之章固く閉ざされた廻廊から無数の蔑みが息づいているのが堅牢な牢を隔てて感じられる。城戸圭介はその憎しみに満ちた言葉を切り裂くように進んでいた。黒を基調とした彼の姿は強かな夜行性の獣を連想させた。蛇、蝙蝠、狼、ハイエナ…それらの獣の血は、確かに城戸の中に息づいている。闇をさ迷い、本能のままに狩る。唯一、獣と城戸の違いは、その目的が「生」の為でないことだ。自分が意味を持って「死」を迎えるために、ひ
あいじ さん作 [537]
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