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ヒマジン さんの投稿された作品が154件見つかりました。
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MURASAME
かごめかごめ?妖庁?頭がおかしいのか、こいつらは。腹がたっていたせいか、俺はいつもより毒づいていた。「信じられないのも無理はない。普通の人間には極秘の存在だからな」俺の頭はうまく働かなかった。とにかくこいつら二人に対する怒りだけが先に来ていた。「バカバカしい!なにが極秘だ!俺は忙しいんだ!お前たちに付き合ってる暇はない!」「あんたになくても俺達にはある。まず落ち着け…」そう云われると何故か心が落
あいじ さん作 [750] -
MURASAME
かごめ かごめ?かーごめ、かーごめかごのなかのとーりはいついつでやる、よあけのばんに、つーるとかーめがすーべった うしろのしょうめんだぁれ?俺はこの歌が嫌いだった。子供の頃、ばあちゃんにこの歌の意味を教えてもらったことがある。俺はそれが怖がった。もっとも、社会人となった今はもう覚えてはいないが。俺は今年で30歳になる。普通の高校でて普通の会社に就職した。結婚もしたし今の生活に不満もない。そんな俺
あいじ さん作 [644] -
MURASAME
七人ミサキ?幸司と天馬は来た道を引き返し、森を疾走した。天馬の背には由香利がおぶさっている。後ろからはもはや僧侶という姿すら保てなくなった異形達が追いかけてきていた。「天馬!あいつら、何者だ?」「わからん!データベースに載ってない!」異形達は数を増して三人に迫る。幸司達も速度を上げるがさすがに疲労の色が見えた。その時だった。幸司と天馬には聞こえなかったがその声は由香利には届いた。「お父さん…呼ん
あいじ さん作 [672] -
MURASAME
七人ミサキ?安藤天馬は昔負った大怪我の為、体の約85%を機械化している。妖を殺すことが出来る「戒金剛」と云う物質を用いて、その体は幸司の羅喉に匹敵する。「フッ!」天馬が腕を振るい僧侶達の頭を跳ね飛ばした。しかし僧侶達は構わず群がって来た。「クソ…きりがないな…」天馬は怯えている由香利を抱き上げ御霊大樹の上まで上がった。僧侶達は二人を追いかけ大樹に登った。その時、雄叫びととともに幸司が森から飛び出
あいじ さん作 [824] -
MURASAME
七人ミサキ?「羅喉!」幸司が刀を引き抜き叫んだ。刀は黒色の大剣に変わり僧侶の姿の異形を頭から斬り裂いた。「!」斬り裂かれた僧侶の半身が幸司の腕を掴んだ。「あっぷぺんぷぺんらいらいけーいひあっぷぺんらいらいけーいひあっぷぺんらいらい…」強烈な腐臭を伴い、僧侶は意味不明な言語を繰り返した。「この…気色わりぃんだよ!」幸司はさらに羅喉を振るい僧侶の体を縦横無尽に叩き斬った。僧侶だったモノは斬り裂かれた
あいじ さん作 [825] -
MURASAME
七人ミサキ?御霊の森内部は深く暗い色に満ちていた足下には草が繁茂していて歩きずらかった。「なぁ天馬よぉ…」「なんだ?」「俺はさっきの地蔵尊が土地神を祀ってた物じゃないと思う…」幸司は前方を行く二人に聞き取れらないよう小声で話した。「地蔵尊って冥界の亡者達を鎮める為のものだろ?土地神を祀るのとは意味合いが違う気がしないか?」「すると…あの地蔵尊は人柱にされた者達を鎮めていた…と言うことか?」幸司は
あいじ さん作 [672] -
MURASAME
七人ミサキ?幸司と天馬は由香利に連れられ古びた農家に案内された。埃臭い部屋の中心にその老人は座っていた「今回御霊の森の案内を務めてもらう松下さんです」「どうも…松下秀明と申します」由香利の紹介に松下はうやうやしく頭を下げた。「考古学教授を務めております安藤天馬と荷物持ちの…」「村雨幸司です」妖庁の存在は極秘であるため彼らは嘘の身分を名乗った。「すると、その荷物持ちさんが持ってる刀は…」「お守りの
あいじ さん作 [747] -
MURASAME
七人ミサキ?「この森は地元の人達から御霊の森って呼ばれていてね」蔵王丸は天馬に資料の写真を渡した。天馬は写真に映った森に悪寒を覚えた。「…ただの森に見えますケド…」横から幸司がいった「実はここは界でね昔荒ぶる神々を祀っていたらしい」界…人の世界と妖の世界を隔てる境界線である。「最近、この御霊の森を潰して住宅街を作る動きがあった。妖庁は反対したらしいけど…結局地元の人達や管理者たちから調査が入った
あいじ さん作 [666] -
MURASAME
七人ミサキ?妖庁…それは人と妖を取り持つ日本政府の極秘機関。その本部は帝都東京の中心に位置し日本の各地に役人たちが派遣されている…。「今月入って何度目だっけ…?」和服姿の神経質そうな男が口を開いた。目の前の報告書を見て溜め息をつく。すぐ向かいに座っている二人の青年の顔が引きつる。「やっぱり…減給ですか…?」メガネをかけた青年がおそるおそる尋ねる「そーだねぇ…壊した遊具代、公園を直した時の手間賃…
あいじ さん作 [761] -
MURASAME
Prolog…光あるところ闇ありき…陽あるところ陰ありき…。人以上の能力と醜悪な姿を持つ生物、「妖」。彼らは互いの領域の不可侵を条件に人と協定を結んだ。彼らは今も自然の中で暮らしている…。深夜の公園、昼の暖かさは無く夜の静寂だけがそこを支配していた。だがその静寂を破るようにして声が響いた。 「おい、天馬!本当にここで間違いないんだろうな?」声の主は刀を携えた青年だった。しかし青年と呼ぶにはまだ顔
あいじ さん作 [1,026]