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暁 沙那さんの投稿された作品が64件見つかりました。

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  • 悪魔の天使(62)

    「あら?起きたの?」「リアは…?」レクスは起き上がろうと力を込めた。しかし込めようとしてもその力はすぐに抜けていく。仕方なく辺りを見渡してみた。それに気づいたのであろうルカが口を開いた。「ここはあの廃教会よ。貴方は覚えてないかしら?こういうのって被害者は覚えているけど加害者は覚えていないものだものね。」割れていなければ美しかったのであろうステンドグラスは欠片になり、床に落ちている部分は埃が積もって
    暁 沙那さん作 [570]
  • 悪魔の天使 (61)

    それから10分と経たないうちにディルがきた。私を殺しに。『ルカ、大人しくしてくれるね?君を傷付けたくない。』よく言う。『さあ、こっちにおいで。怒ってない。』私は怒ってるよ?貴方を殺したいほど。『ねえ、じゃあこの事覚えてる?』随分仲が良くなって二人でじゃれあった陽射しの暖かい冬の日の事。『私たちが逢えたのは奇跡かもしれない。だから、大切にする。』そう言ってくれた。』気付いたら涙が頬を伝っていた。体か
    暁 沙那さん作 [513]
  • 悪魔の天使 (60)

    ディルに裏切られたその日に私は屋敷を出た。ドミニエの背に乗らせてもらって。『ここよ。この廃教会。』ドミニエがすりよってくる。だから嘴の上の方を撫でてやる。そうするとドミニエは更に甘えてきてくれた。それが私は嬉しかった。でもやらなければいけないこともある。ドミニエには悪いと思ったけど一歩下がって話しかけた。『さあ、子供を連れてきて。子供の髑骸が必要なの。あとのは大丈夫。ロザリオ、聖水、ナイフ、髪、鏡
    暁 沙那さん作 [438]
  • 悪魔の天使 (59)

    『…失敗……。』グルグルガウウウじゃれてくるドミニエを撫でる。不思議と落ち着いた。『フフっ!くすぐったいよ、ドミニエ。大丈夫よ。機会ならいくらでもあるわ。もっと一緒にいられるのよ?』だから気づかなかった。私以外のあの一人に。『ふうん。あんただったの、化け物の飼い主。』『――っ!?シャローズさん!?何で此処に!?』咄嗟にドミニエを庇うように前に出た。『ディエル様はお優しい。』何が言いたいのか分
    暁 沙那さん作 [486]
  • 悪魔の天使 (58)

    バレてはいけない。バレてはいけない。バレてはいけない。バレテハいけない。バレテハいけない。バレテハいけない。バレテハイケナイ。バレテハイケナイ。バレテハイケナイ。――バレタラキラワレル!!『ドミニエ、この事をディルのお婆様が知ってしまわれたらしいの。殺してきてくれるかしら?』彼に知られないために何でもする覚悟はあった。だから……。『ドミニエ、次はディルのお姉様とお兄様よ。』殺させた。『レベントの町
    暁 沙那さん作 [482]
  • 悪魔の天使 (57)

    あの儀式をする原因になったあの出来事の起こる前のこと。『アルベードがいなくなった!?』『朝なかなか来なかったから訪ねてみたら荷物はあるのにアルベードはいなかった。だから出ていったってことはないと思う。』どこか深刻そうな顔に心配になった。大人しそうな見かけとは違い馬鹿だし強かった。そのアルベードが拐われるわけがない。『裏切ったか……。』小さく、低く唸るように呟いたのが聞こえた。『不審な動きはなかった
    暁 沙那さん作 [409]
  • 悪魔の天使 (56)

    さて。私を見つけられるかしら。あの人、ディルの転生したレクスに私の魔法が破られてから私は急いで部屋を出た。あの儀式を再開するために。五十年ほど前、私とディルは出会った。『この子はスロイスト家の一人娘のルカです。』『……初めまして……。』次女の後ろから少し覗いてその少年を見た。『初めまして、ルカ。ディエル・アイロウドです。アイロウド家の次男。君の婚約者になるのかな。』『こんやくしゃ……?』六歳になっ
    暁 沙那さん作 [488]
  • 悪魔の天使 (55)

    部屋についた。リアの身体をしたルカをベッドに座らせる。先程からうっすらと笑みを浮かべているルカに警戒しながら話しかけた。「リアはどこ?リアをどうしたの?」「どうもしてないわよ?私はね。ただ……。」そこまで言うと笑みを深めた。「あの子にどうかしたのは、貴方かもよ?私は何もしてない。」レクスが礼儀として出したお菓子に口をつけた。しかし、お茶には手を出さない。「それ要らなかった?」「それ…ああ、お茶?あ
    暁 沙那さん作 [397]
  • 悪魔の天使 (54)

    「ね?ほら、もういいでしょ?」ルカは少し子供っぽい笑みを浮かべて、首を傾げた。そして、腕を絡めると歩き出しそうとする。しかし、レクスは動かなかった。「ん、何?」上目にレクスを見上げ問うと彼は何も言わずに歩き出した。「――っ!?ちょっ、ディル!?」「残念だけど俺は君のディルじゃない。レクスだよ。」「――っ!!やだぁっ!!ねえ!ねえってば!!」喚くルカを半ば無理矢理連れて歩く。(流石にうるさい!!)そ
    暁 沙那さん作 [431]
  • 悪魔の天使 (53)

    その後も二人で色々まわった。そこでレクスが気付いたことは、リアはふわふわのものが好き。ぬいぐるみも売ってあるただの布も歩いてる犬猫も触りに行く。たしかに可愛らしかったが限度というものがある。リアの気付いたことは、レクスは二つの顔をもっているらしい。人々の態度が人によって違うのだ。飴をくれたおばちゃんは彼に対して嫌悪感は持っていなかった。それと対象に宝石類を扱っていた人は明らかに嫌悪していた。彼はそ
    暁 沙那さん作 [350]
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