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ファスナー さんの投稿された作品が7件見つかりました。
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盲目のピアニスト?
…そう言えば引っ掛かる所が幾つかあった。ここに来る時、簡単な道を何度も間違えたり。会話をしている時も言葉を濁す部分が多々あった。職員室に着いた時も、最後中に入る時も、何故か共通して不安そうな顔をしていた。……もしかして最初案内を頼まれたのは道が分からないんじゃ無くて、ただ一人で行くのが嫌だったからじゃないのか?あれだけ道を間違えるのも、途中言葉を濁したりして会話を延ばそうとした事も、意図的に時間
ファスナー さん作 [421] -
盲目のピアニスト?
ようやく職員室についた……。階段を上がり左に曲がればすぐに職員室。しかしこの間に三回も道を間違えている。俺がいなかったらどこに行っていたんだろう。まぁ、目が見えないんだ、仕方ないのかもしれない。横に目をやると女生徒は不安げな顔で扉の前に立ちつくしている。今度は扉を人と思ってるのか?「どうした?ついたぞ職員室。」「あっ、そうでしたね。スイマセンでした、道案内までさせちゃって。」「まぁ、それは良いけ
ファスナー さん作 [403] -
盲目のピアニスト?
……何だったんだ。女生徒「すみません。」俺「わっ!?なんだよ。」女生徒「職員室どこですか?」俺「二階の階段上がって左だ。」女生徒「二階に上がって右ですね。」俺「違う!!」女生徒「あっ、左でしたね。どうもありがとうございました。キャッ!!」階段で躓いてやがる……ハァ、しょうがない。俺「ほら、連れてってやる。」女生徒「えっ、いいんですか?ありがとうございます。……今思えば、この出会いは偶然ではなく必
ファスナー さん作 [417] -
盲目のピアニスト?
この奇妙な光景に周りも俺も困惑していた。今こんな遊びが流行ってるのか?すると女生徒が均衡を破るかの如く、女生徒「何で階段に柱?」俺はその場でズッコケそうになった。何とか踏ん張ったが、まだ女生徒は首を傾げている。俺はようやく状況を把握した。俺「お前目が見えないのか?」女生徒「ひゃっ!?、喋った?」まだ柱だと思ってやがる。俺「…そりゃあ喋るだろう、人間だから。」女生徒「へっ?人?人間なの?」……どこ
ファスナー さん作 [427] -
盲目のピアニスト?
私立西南学院高等学校。この学校の名前だ。名前のイメージ通りそこそこエリート校である。と言っても小中高の一貫教育、小等部からいる奴は金持ちの馬鹿ばかり。エリートなのは編入生のごく一部。要するに金さえあれば誰でも入れるんだが、馬鹿ばかりじゃ高校の品位が落ちるという事で、全国から頭のいい奴や何かに秀でた奴を特待生や編入といった形で引き抜く。通称引き抜き組。俺もその一人だ。今日も金持ちの馬鹿達が馬鹿面さ
ファスナー さん作 [417] -
盲目のピアニスト ?
ジリリリリン!!セットしていた時計が鳴っている。ジリリリリン!!カチッ。時計を止め、手に取り見つめる。俺は時計を見るのが好きだ。その時、その空間だけ時間の進みを感じられる。無限に続く現実、永遠にも思える時の進み。「時間なんて無ければ良いのに……」ポツリと呟く。必要なのは時間では無く区切り。進まない時間など要らない。繰り返しを始まりに変えてくれる区切りが必要だ。時間は必要無いが、時間と言う区切りは
ファスナー さん作 [420] -
盲目のピアニスト
時間なんて要らない。ただ朝起きて夜寝るだけ。過ぎ行く季節に何も見いだせず、毎日くそ面白くもない学校へ行き特別心の置ける親友でも無いクラスメートとつかず離れず友人と言う関係を保っている。世間では時間が流れるのが早いと言う声がちらほら聞こえるが、そんな事は無い。至って普通に進んでいる。だが、別に否定している訳じゃない。現に俺自身、時の流れが気の遠くなる程遅く感じる。しかし、時間と言う区切りのおかげで
ファスナー さん作 [562]
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