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涼太さんの投稿された作品が20件見つかりました。

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  • 代償

    「俺は今までお前に迷惑ばかりかけてきた。だから、今日からは、お前の言う通りにするよ」俺は申し訳ない気持ちでいっぱいで、思わず頭を下げた。「わかったわ。じゃあ」そう言うと彼女は、何やらパンフレットを取りだした。「この生命保険に入って。話はそれからよ」
    涼太さん作 [759]
  • 大事な話

    今日は2年間付き合ってきた彼女の誕生日だ。今日こそは結婚のプロポーズをしようと、心に決めていた。新しく出来たビルのレストランに2人で食事に来た。これからプロポーズをするかと思うと、まるで初めて一緒に来たときのように緊張した。それでも、彼女を飽きさせないために、話し続けた。食事が一段落すると、彼女は真剣な顔をして「実は今日、大事な話をしようと思ってきたの」と言った。まさか、彼女の方からそんなことを言
    涼太さん作 [748]
  • 願いの叶う公園

    会社をクビになった彼は途方に暮れ、とある公園に来た。近くにあったベンチに、まるで崩れ落ちるように腰かける。「これから、どうすりゃいいんだ……」彼は頭を抱えて、深く溜め息をついた。「どうかしましたか?」突然声をかけられて驚きつつも、顔をあげた。そこにはボロボロの服を着て、砂まみれの汚れた顔をした、いかにもホームレスといった風貌の中年の男が立っていた。うっとうしい。俺の気も知らないくせに。「隣、よろし
    涼太さん作 [681]
  • 嫌われ者

    その男は、全く役に立たないと、皆から嫌われていた。そんなある日、その男が出勤途中で交通事故に遭い、病院に搬送された。しかし、重症だった上に救急車の到着が遅れた為、男は脳死状態に陥ってしまった。けれど両親も死に、兄弟も妻も子供もおらず、同僚からも嫌われていた彼には、病院に来てくれる者はいなかった。医師たちは彼の所持品からドナーカードを発見した。ドナーカードには、臓器提供の意思があることが示されてあっ
    涼太さん作 [734]
  • 未来携帯

    「この携帯電話は、未来と通話することのできる、画期的なものです」幕張で開かれた東京技術博覧会。そのある一角で、ケータイを掲げながらそう喋る男が、一段高くなった小さなステージの上に立っていた。「ケータイの中に新たな媒体となる……」男は説明しながらポインターで背後のスクリーンを指した。スクリーンには、そのケータイのメカニズムが図入りで映っている。男は説明が一段落すると、聴衆を見渡した。「そこの方。ちょ
    涼太さん作 [712]
  • 人生最大の落とし物

    俺はおっちょこちょいで、よく落とし物をしてしまう質だ。昨日は財布、一昨日は携帯、その前は家の鍵、その前は……なんだっけ?まあ、とにかくそれほど落とし物をしやすいということだ。ある出勤前の朝、俺はいつものようにテレビでニュースを見ながら支度をしていた。『そして、今日の12位は……牡羊座のあなた。今日はまるでついていない一日となってしまうでしょう。落とし物には気を付けてください』占いのコーナーになり、
    涼太さん作 [752]
  • 不注意な男 2

    反射的にハンドルを切り、ブレーキを踏んだが、もう遅かった。鈍い音が、彼の鼓膜を震わせる。車はそのすぐ後に止まった。慌てて彼は車から飛び出した。醜く歪んだバンパー。割れて明滅しているライト。そしてヒビの入ったフロントガラスには、血が付着している。それらは事故の酷さを生々しく物語っていた。そして車から数メートル離れたところに、誰か倒れていた。どうやら、女性のようだ。そばには完全に折れた傘が落ちていた
    涼太 さん作 [1,048]
  • 不注意な男 1

    ある雨の日の夜のことだ。彼は、郊外に向かって車を走らせていた。対向車の数も道路の両脇に並んでいる建物も、街灯の数に比例して段々と少なくなってきた。前日に徹夜で仕事をしたので、彼はひどく疲れていた。肩は凝り、目はかなりショボついていた。彼は一瞬、バックミラーに目をやった。彼の車の後部座席には、3人の男女が静かに眠っている。運転を代わって欲しかったが、そんな事はできない。「はぁ……。何でこんなことに
    涼太 さん作 [1,138]
  • 生中継

    テレビをつけると、ちょうどニュースをやっていた。レポーターがマンションの人だかりの前で喋り始めた。「私は今、飛び降り自殺のあったマンション前に来ています。ご覧のように、沢山の人が集まっています。では、早速インタビューしてみたいと思います」Aさん(36)「いや〜、びっくりしましたよ。外を歩いていたら、いきなり人が落ちてくるんですからね。さすがに、怖くて死体は見れませんでしたけどね。ハハハハ」Bさん
    涼太 さん作 [883]
  • プレゼント

    「はい。誕生日おめでと」「あ、ありがとう」最近、僕に対して冷たくなっている妻の冬美からプレゼントをもらった。意外と重い。「……何これ?」「とにかく開けてみて」言われるがままに僕は箱を開けてみた。プレゼントは、紙に包まれていた。しかし店で包装したにしては乱雑だった。「これ、どこで買ったの?」「それは秘密。でも結構大変だったのよ。これかってくるの」「へ〜」妻から誕プレを貰うなんて何年ぶりだろうか。適
    涼太 さん作 [1,329]
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