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五十嵐 時さんの投稿された作品が155件見つかりました。

 
  • ロストクロニクル6―5

    ドローは我に返ると慌てて扉を閉めた。「何なの?あれ」「ムシさ」さらっと答える。 「分かってるわよ!」シャープは焦っていた。それは顔にも態度にも出ていた。 ドローが打開策を考えていると、その考えを断ち切るように扉を突き破ろうとする音が聞こえてきた。「どうするの!」シャープとドローは扉を背中で押さえ始めた。「この図書室は隣のクラスの部屋と繋がっている。あの扉だ」ほ
    五十嵐時 さん作 [424]
  • ロストクロニクル6―4

    ちょうど城の真後ろくらいに差し掛かったところにドローが現れた。地下から出てきたところで、手にいっぱいの綺麗な宝を抱いていた。パットは俺の息子と顔も年もそっくりだなとなんとなく感じていた。 「ドロー!何してるの!」「こんな所にいたのか」パットが振り向くとそこには追いかけてきたひとりの兵士の姿があった。「やっぱりな。この盗人集団が!」「これは違うんです!」「話しても無駄だ。シャープ、お前はド
    五十嵐時 さん作 [361]
  • ロストクロニクル6―3

    ドローは手足に凍りついている氷を取ろうと必死にもがいていた。「財布を返しなさい!」「分かったって、返すからこの氷をどうかしてくれ」シャープは氷を溶かしてやった。「ちくしょー、ひどい目にあったな」ドローは手足を準備運動の時にように振りながら立ち上がった。「悪かったな」ドローはシャープが城の招待状を持っていることに気づいた。「お詫びに城まで連れてってやるよ。この辺は道がいりくんでるからな」シャープた
    五十嵐時 さん作 [372]
  • ロストクロニクル6―2

    シャープはその血だらけの床を見て絶句した。「誰?」シャープの背後の玄関の戸が開き、そこからひとりの少女が姿を現した。「誰なの?」少女とシャープは目を合わせた。「落ち着いて」シャープは優しい口調で言ったつもりだったが、少女は既にパニックに陥っていた。少女はパットの存在に気付くと慌てて踵を返し、逃げていってしまった。その時に懐から封筒のようなものを落としていった。「なんだろう?」シャープが拾いあげた
    五十嵐時 さん作 [380]
  • ロストクロニクル6―1

    シャープは見知らぬ部屋の中で目を覚ました。「そっか、わたしはあの森の中で寝ちゃったんだった」シャープの寝ていた部屋はどうやら誰かの家の中らしい。床には一冊の本が落ちていた。パラスの歴史について書かれた本だった。シャープは自分の寝ていたベッドから抜け出し、部屋のドアを開けた。シャープが寝ていたのは家の二階だった。「変ね。誰も居ない」家の中は誰も居なかったが生活感が溢れ、今でも使われている家の様だ。
    五十嵐時 さん作 [411]
  • ロストクロニクル5―9

    「タクト!しっかりして!」パールの声でタクトは我に返った。「タクト。俺はルパスの為に生きていくんだ。お前もどうだ?」ウェイトは不敵な笑みでタクトを誘った。「ルパスの仲間なんかになる訳無いだろ!目を覚ませ、ウェイト」ウェイトに必死に訴えかけた。「目を覚ますのはお前の方だ!さぁ、一緒にパラスを滅ぼそうじゃないか」「断る!」力を込めてそう叫んだ。タクトの言葉を聞いたウェイトはみるみる内に態度を変えてい
    五十嵐時 さん作 [397]
  • ロストクロニクル5―8

    進むとは言ったもののパールの言った通り真っ暗で何も見えず、前に進むことはおろか、すぐ目の前の障害物にぶつかってしまうといった始末だった。「前には進めないし帰ることもできなくなっちゃったわ」「困ったなぁ・・・ん?」タクトが懐に入れていた『木彫りの不死鳥』の頭が真昼の様な光を放ち始めた。「どうして光ってるの?」「分からない。でも、前に進めるようになった」しばらく進むと意外に早く、この洞窟の終点なので
    五十嵐時 さん作 [400]
  • ロストクロニクル5―7

    「この本棚にはもうひとつおかしなところがある」タクトは依然として本棚を見つめたままだった。「どこがおかしいの?」「奥行きがないんだ」「奥行き?」確かに両隣の本棚のせいで分かりにくいが、他の本棚の位置と比べるとこの本棚だけ少し前に出てきている。「奥行きがないということは奥に何かあるということだ」「考え過ぎじゃない?」とパールが呆れていた時には既にタクトは次々と本棚の本を床に落としていた。音がとても
    五十嵐時 さん作 [413]
  • 東西南北の部屋

    これは人から聞いた話ですが、多分都市伝説の一種だと思います。男性二人、女性二人の四人組のグループが雪山で遭難してしまいました。吹雪のせいで前もまともに見えない状況でした。少し歩くと幸運なことにも広い無人の四角形の小屋が現れました。男女は小屋に入りました。男女は疲れ切っていましたが、一人の男性が同時に寝るのは危険だと言い始めたので、こんな作戦が立てられました。この四角形の小屋には東西南北にそれぞれ
    五十嵐時 さん作 [476]
  • ロストクロニクル5―6

    フラットの言葉にウェイトは落ち着いて返答した。「もちろんそんなことは分かっている。その地下自体も隠されているからな」「それじゃあ、どうやって地下に行くんだ?」ウェイトは今度はタクトの方に目をやった。「見つけるんだ。必ずどこかにあるからな」「その情報は確かなのか?」タクトが続けて訊いた。「ああ、確かだ。信用していい」そして、ウェイトは「手伝うか手伝わないかは自由だ」と言い残し、どこかに行ってしまっ
    五十嵐時 さん作 [375]
 
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