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五十嵐 時さんの投稿された作品が155件見つかりました。

 
  • ロストクロニクル5―5

    「二人共頑張ってるか?」タクトが出て行ってからしばらくしてウェドは帰ってきた。見知らぬ少年を連れて。「お帰りなさい。・・・誰?」「実はな、こいつが『木彫りの不死鳥』と『勇者の血』のことを知ってるんだとよ」「あれ?もうひとり居ないのか?」ウェドが引き連れてきた少年が辺りを見渡しながら訊いてきた。「あなた、お名前は?」「ああ、わりぃ、ウェイトだ。よろしくな」ウェイトはパールに手を差し出した。「ウェイ
    五十嵐時 さん作 [416]
  • ロストクロニクル5―4

    「あれ?『勇者の血』なんて記述どこにもないですよ」フラットは机いっぱいにいろいろと難しそうな本を広げていた。「どうしてないの?」フラットとパールはずっと一緒に、あれでもないこれでもないと本を漁っていたが、タクトは二人の会話についていくができなかった。ウェドに至っては「退屈だ」と言い残し、どこかに行ってしまった。「ぼくはちょっとウェドを探してくるよ」パールの「気をつけてね」という声を背にウェドを探
    五十嵐時 さん作 [388]
  • ロストクロニクル5―3

    タクトの心の中に聞こえてくる声はなおもタクトに語りかけてくる。『ルパスは素晴らしい国だぞ』『そんな訳ない!』『なぜ拒否する?我々が何をした?』『何をしただと?『木彫りの不死鳥』を砕き『勇者の血』を持つ関係の無い人々の命を奪い、挙げ句の果てには戦争まで起こそうとしているじゃないか!』『なるほど。だが、過ちを犯したのはパラスも同じこと』声は嘲笑うかのように嘲笑した。「大丈夫ですかー?」前を見るとフラ
    五十嵐時 さん作 [398]
  • ロストクロニクル5―2

    「ミューク校長の話し方っておかしいですよね」みんなで散々議論した結果、『勇者の血』を持っている人が誰だか分かるかもしれない、という答えに辿り着き、図書館へ向かっていた道中、唐突にフラットがそんなことを口にした。「ああ、確かに、結局男なのか女なのかも分からなかったな」「どうしてあんな話し方なの?」ウェドの後ろを歩いていたパールがフラットの横に駆け寄った。「ミュークさんは実は、一人の人間ではないんで
    五十嵐時 さん作 [400]
  • ロストクロニクル5―1

    フラットが蛇を撃退してからもう一度夜がやって来た。タクトたちは結局、もう一晩泊めてもらうことにしたのだ。そしてその夜、タクトは自分の父親と母親が殺された日の夢を見た。あの時は・・・隣にフィールがいて・・・みんなでいつも通り・・・夕飯を食べていたんだ。そして・・・「・・・クト、タ・・・ト?」遠くで誰かの声がする。「ねぇ!タクト」タクトは隣で寝ていたパールに叩き起こされた。「・・・ん?な、何?」眠い
    五十嵐時 さん作 [395]
  • ロストクロニクル4―5

    蛇の大きな口がこちらにむけられているシャープは考えていた。何とかしてあの蛇の動きを止めて、一刻も早くこの森から脱出しないと。だが、シャープにあんなに大きな蛇の動きを封じる術はない。口を開けた蛇をひらりとかわすと急いで湖の方へと走り出した。「早くこっちへ来い」パッドが湖の向こう岸から叫んでいる。シャープは湖のそばまで行くと湖の一部を一本の道のように凍らせ、その道の上を滑って向こう岸へ渡り、パッドの
    五十嵐時 さん作 [430]
  • ロストクロニクル4―4

    シャープとパッドは森の中にただ佇んでいた。「シャープ、正体は分からないが何かが俺たちを取り囲んでいる」シャープが黙って頷いた。「とりあえず、このままだと危険だ。こっちから行くぞ!」そう言うとパッドは大きな剣を振りかざし、森の中へ入って行った。「ちょっと待って下さい」パッドと入れ違いに森の中から姿を現したのは、全身火傷を負った蛇だった。「この蛇は・・・」蛇はシャープに狙いを定めると一直線に向かって
    五十嵐時 さん作 [411]
  • ロストクロニクル4―3

    こんな人が村長ですって?シャープはパッドが村長だということを鼻から信じてなかった。「あのー村長さんがどうしてこんな森の中にいるんですか?」パッドがよくぞ聞いてくれたと言わんばかりの満面の笑みで答えた。「村長なんてやめてくれ、パッドでいい。実はな、俺のせがれが友達と旅に出てな、まぁ、それに刺激されたって感じだな」シャープは息子の顔が見てみたくなった。「それに・・・」急に真剣でもの静かな口調になった
    五十嵐時 さん作 [417]
  • ロストクロニクル4―2

    リコードからオーケスまでは真っ直ぐ北上するだけで行ける。タクトたちはオーケスから一旦東にあるオーシーへ行き、ぐるっと回ってオーケスのちょうど南にあるリコードに来たようだ。つまり、シャープは今タクトたちが通って来た道とは違う道を通っている。この道の先には、旅人たちがが頻繁に迷う通称『迷いの森』がある。この森を抜ければ、オーケスはもう目と鼻の先だ。「眠たいなー、わたしは今日一回も寝てないのに」ひとり
    五十嵐時 さん作 [426]
  • ロストクロニクル4―1

    「あーあ、どうしてわたしがこんな目に」シャープはリコードからオーケスまでの道中、ため息交じりにひとり嘆いていた。シャープがなぜ、たった一人でオーケスへ向かっているのかは、少し時間を遡らないと分からない。数時間前タクトはフラットに「一緒に旅をしよう」と言った。だが、ミュークがこんな様子を黙って見ている訳がなかった。「何を勝手に言っとるんだ」「じゃあ、ミュークさんはフラットに死んで償えとでも?」パー
    五十嵐時 さん作 [402]
 
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