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五十嵐 時さんの投稿された作品が155件見つかりました。

 
  • ロストクロニクル9―6

    「お前達!何者だ!」さらに別の兵士に見つかってしまった。「とにかく今は逃げるぞ!」パットが叫んだ時「逃がさないよ」目の前に大量の桜の花びらの壁が現れた。「なんだ!」桜の花びらは四人を囲むように円を描いて回る。「どうなってるんだ!」花びらが一瞬で消えたかと思えば、オーケスの民家が立ち並ぶ郊外に飛ばされていた。「・・・お前、何者だ」四人の前には、顔を隠すように下を向いている色鮮やかな桃色の着物を身に
    五十嵐時 さん作 [441]
  • ロストクロニクル9―5

    シャープとドローは城内に入ろうとする人々の元へ駆けつけた。いくら中にはムシがいると言っても、一笑されて追い払われるだけだった。「仕方ないわね。ドロー、わたし眠っちゃうかもしれないから、その時はよろしくね」シャープは掌に杖を出現させると集中し始めた。「はぁ?どういう意味だよ?」「魔導師は魔力を使い過ぎると、魔力を回復させるために本能的に眠るようにできてるの」シャープの体は冷気に包まれていく。「おい
    五十嵐時 さん作 [401]
  • ロストクロニクル9―4

    「無用な血を流すことを防ぐ為です。このまま戦うと私たちの敗戦は目に見えているのです。ウェイトさんとタクトさんを行かせたのは、どちらも優秀な騎士の息子達だからです。少しでも見つける可能性を上げる為に」これが、シャープの問いに対する答えだった。「待って下さい。木彫りの不死鳥は奪われたふりをしたんじゃないんですか?」「正確に言うと奪われたふりではなく、奪わせたのです」「でも、不死鳥を使えばルパスの侵入
    五十嵐時 さん作 [392]
  • ロストクロニクル9―3

    いくら怒鳴りつけられても、分からないものは分からない。チェロは黙って顔を伏せることしかできなかった。「パットさん。分からないものは仕方ないじゃないですか。とにかく、今はここから出ないと」シャープが優しく言い聞かせた。「よし!出ると決まったら急ごうぜ。こっちだ」「そういえば、チェロはどうして牢に入れられてたんだ?」複数ある城の裏口のひとつから出てきたドローは、何気なくチェロに聞いてみた。「それは・
    五十嵐時 さん作 [425]
  • ロストクロニクル9―2

    「危険な石?どういう石なんですか?」シャープの問いかけに少し躊躇いながらもチェロは答えた。「この石は・・・ある重要なことに必要だと言われていますが、具体的に何に必要なのかは分かりません。でも、昔この石を巡って城に攻めてきた人々がいたらしくて・・・」チェロはそこまで言うと下を向いてしまった。「それで、危険な石なんですか?」「はい。過去にはそれが何度も何度あったらしいのです」「そうだ。そんな石だった
    五十嵐時 さん作 [395]
  • ロストクロニクル9―1

    シャープとドローは牢に入れられてしまっていた。「ちくしょー、わりぃ、玉座の間には行けそうにない」ドローが頭を垂れている。「いいわよ、別に、命があるだけでも・・・」それだけ言うとシャープは少女の隣に座った。少女は、体育座りでぴったりと膝に顔を押し当てて、泣いているように見えた。「綺麗な服だな。お前、フィールって奴じゃないな。王族の者だろ?」いつの間にかドローが無造作に少女の横に座っていた。確かに、
    五十嵐時 さん作 [404]
  • ロストクロニクル8―27

    両腕も拘束され、動けないタクトの前で、傀儡はイエルの時と同じように剣を形作っていく。そして、傀儡の手の中で剣が完成した時、タクトは信じがたいものを傀儡の背後に認めた。「最後に言い残すことはありますか?」「それは・・・こっちの台詞だ!」傀儡は目を細め、タクトの見ている自分の背後を振り返った。「よぉ」その人物は振りかざされた大きな剣を振り下ろした。剣は傀儡の体を深く斬りつけた。「あ、貴方は!そんな・
    五十嵐時 さん作 [392]
  • ロストクロニクル8―26

    「逃がしませんよ」傀儡は腕に巨大な鎖のハンマーを装備した状態で右の壁を突き破り、立ちはだかった。「そんな・・・」もう避ける術は残されていなかった。さらに、複数の鎖が前方から向かってくる。「いい考えがあります」フラットは杖をトロッコの前に出すと集中し、杖の前にトロッコより少しだけ大きな炎の膜を作った。炎の膜はやってくる鎖を次々と溶かした。「大丈夫かい?」フラットの顔色はみるみる内に悪くなっていた。
    五十嵐時 さん作 [386]
  • ロストクロニクル8―25

    「任せて下さい!」フラットは両手を強く握り合わせると、手の中に炎を作り出した。両手をゆっくり離すと手と手の間には火の玉があった。「鎖でできた右足だ」フラットは火の玉に語りかけた。すると、火の玉は巨大化しながら傀儡の右足へぶつかり、溶かした。「くそ!」傀儡は右へバランスを崩したが、瞬時に足を再生すると体勢を整えた。「次はこちらの番ですね」トロッコの進行方向に複数の鎖が張り巡らされた。「ちくしょう!
    五十嵐時 さん作 [372]
  • ロストクロニクル8―24

    パールに言われタクトが海が見渡せる窓を覗いた。「うわー!」数え切れない程の船が海に漂っていた。「霧が晴れてルパスの奴らはビビって逃げ出したんだ」「不当にパラスの国境内にいる事がバレると、いろいろと面倒な事になりますからね」「木彫りの不死鳥の翼も手に入れたし、わたしたちはこの島にもう用はない。さ!早く帰りましょ」三人は城の一階まで降りてきた。「あ!船を借りないと!」タクトが思い出したように叫んだ。
    五十嵐時 さん作 [410]
 
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