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五十嵐 時さんの投稿された作品が155件見つかりました。

 
  • ロストクロニクル7―8

    炎が完全に燃えきった草原には、再び闇が訪れていた。「真っ暗になっちゃいましたね」「うん。でも、パールたちが心配だ。二人はあっちに進んだはずだ。行ってみよう」二人はフラットが炎で灯りを照らしながら、パールたちの後を追っていた。「ウェドさんとパールさんは大丈夫でしょうか?」「大丈夫に決まってるじゃないか」タクトは自分に言い聞かすように返事した。「あっ!ウェドさんだ!タクトさん。ウェドさんですよ!」フ
    五十嵐時 さん作 [453]
  • ロストクロニクル7―7

    「危ない!」弓を構えていたパールはウェドに突き飛ばされた。その直後、犬が右から飛び出してきた。ウェドは犬をハンマーで殴りつけたが、犬はさっと体勢を立て直し、再びウェドに向かっていった。「パール!走れ!」パールは新たに現れた炎の方へ走った。「ウェド!ありがとう。気をつけてね!」パールは反対方向から走って来る人間に向かって、走りながら弓を構えた。「わたしの勘が当たってるといいけど」少し高めに矢を射た
    五十嵐時 さん作 [427]
  • ロストクロニクル7―6

    「炎のスピードが上がったぞ!」「とにかく走るんだ!」三人は無我夢中で走り始めた。走り始めてからまもなく、目の前に再び四匹の犬が現れた。「なに?あの犬!」「大丈夫。僕に任せて!」タクトは剣を手に取ると一目散に犬の集団に飛び込んだ。「バカヤロウ!あいつ一人で突っ込みやがった」「ウェド!どうするの?」「俺の攻撃はあいつらには効かない。しかたねぇ、こっちに来い!」ウェドは右に進路をとった。「タクト。絶対
    五十嵐時 さん作 [427]
  • ロストクロニクル7―5

    パールを起こしたのはタクトだった。「パール!逃げるんだ」タクトが事情を説明する前にパールはタクトの切羽詰まった様子を見るや否や、さっと起き上がった。「なに?どうしたの?」パールが急いで事情を聞こうとした時。「起きたのなら火を放ちますよー」フラットが不意にこの広大な草原に火を放ち始めた。「何してるの!」「後で説明するから、今は早く逃げるんだ!」タクトとウェドは既に二人で並んで火から反対方向へと駆け
    五十嵐時 さん作 [415]
  • ロストクロニクル7―4

    「ったく!あの犬の体どうなってんだ?」「多分、剣なんかに使われる鉄だと思う」「鉄だと?」「でも、大丈夫さ。ぼくに任せてよ」タクトは自分の顔の前でベルズ鉱石でできた剣をちらつかせた。「ああ、今回は任せた」ウェドはハンマーをしまった。タクトは自ら犬のに向かっていった。タクトは犬に剣を降り下ろしたが、犬は犬とは思えない身軽な動きで素早くタクトの攻撃を右へかわした。だが、タクトはその動きを見逃さず、すか
    五十嵐時 さん作 [409]
  • ロストクロニクル7―3

    タクトとウェドとフラットの三人はこのまま、夜に移動するのかしまいかの議論を重ねていたが、結局進むことは諦め、フラットが焚き火の炎を議論を重ねている間にパールが拾ってきてくれた乾いた草につけた。だが、火をつけたてもさっきまで眠っていたせいで誰一人眠くなかった。「思い切ってもう寝ないでおこうか?」「駄目よ。ちゃんと寝ないと」パールはマントを掛け布団がわりにして、焚き火から背を向け、寝ようとしていた。
    五十嵐時 さん作 [424]
  • ロストクロニクル7―2

    パラス王立図書館を出発してから間もない頃、タクトたちは広い草原に出ていた。肌に触れる風と風に揺れる草木がとても心地よかった。「気持ち良い草原ねー」パールは大きな背伸びをひとつした。「こんなに広い草原だと広い範囲を見渡せるからムシにも襲われないな」ウェドは自慢のハンマーを見つめながら呟いた。「そうだ。せっかくこんなに気持ち良い場所にいるんだから・・・」タクトは言いながら地面に大の字に寝転がった。寝
    五十嵐時 さん作 [429]
  • ロストクロニクル7―1

    「おはよー!タクト」タクトが図書館から出てくると既にパールたちはそこにいた。東の空から弱い朝日が射していた。「おはよう」パールの肩から覗いている包帯を見ると、やはり責任を感じてしまう。「ここはパラスの真南です」王立図書館は少し南に歩けばパラスの最南端の海が見えてくる程の位置にあった。「そして、僕たちには行くべき場所はないですよね。そこで、この近くでいちばん近い町を探してみました」フラットは一枚の
    五十嵐時 さん作 [433]
  • ロストクロニクル6―7

    シャープたちは抵抗するまもなくムシに囲まれてしまった。少女は兵士たちに取り押さえられ、近くにあった牢屋の中へ入れられていた。「どうして兵士のあなたたちがムシと一緒に行動しているの?」ムシの後ろで少女を牢屋に入れ終えたばかりの二人の兵士に問い質した。「お前たちに答える義務はない」兵士の声色は恐ろしく凍りついていた。もうひとりの兵士が命じた。「ムシたちよ。少しそのガキどもを懲らしめてやれ」大量のムシ
    五十嵐時 さん作 [453]
  • ロストクロニクル6―6

    「それにしても、あのムシの群れは何だったの?」シャープは思い出したようにドローに訊いた。「俺に訊くな。それより、あの氷はそんなに長くは持たないんだろ?」「うん」「だったらさっさとこの部屋も出ないとな」ドローは床の絨毯を剥がした。その床には蓋が設置されていた。「また地面に降りるの」シャープはうんざりしていた。「この城には面白い仕掛けがたくさんある。この地下牢へ続く道もそのひとつだ」ドローは床にしゃ
    五十嵐時 さん作 [381]
 
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