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フェイさんの投稿された作品が112件見つかりました。

 
  • ギャラクシーラリー22

    遼一は勉強など本格的にやった事などなかった。とにかく教科書をひたすら読んだ。がむしゃらに三年間勉強し、地元の大学に合格した。それは遼一の父親の母校だった。努力が実って嬉しかった。しかし、遼一にとって受験は、それ自体が目的だったので実際のキャンパスライフは実に退屈だった。世の中は空前の好景気。いわゆるバブルで、周りは皆どこか壊れたように浮かれていた。そんな中、遼一はいつも1人だった。やはり、中学時
    フェイ さん作 [445]
  • ギャラクシーラリー21

    中学を卒業する頃に遼一に転機が訪れた。公立高校の受験に失敗したのだ。当然の結果だ。遼一は何とも思ってなかったが、両親にとっては経済的に痛手だった。「愚連隊を気取って、意気がっていても、お前はその程度の男か…?」今まで、無口で優しかった父親に言われた言葉が強烈に胸に突き刺さった。周りを見てみると親友達は、自分のやりたい事を見つけ、その為に工業高校や商業高校を受験し合格していた。遼一は将来の事などま
    フェイ さん作 [416]
  • ギャラクシーラリー20

    参入志願者達7石川 遼一は人生の岐路に立っていた。三十七歳の春。よく似た名前の十代でプロになったゴルファーがいるが、彼とは全く別の人生を歩んでいる。当たり前だ。俺は俺であり、他の誰かではない。遼一は、それでも十代の頃は人並みに自分の人生を真剣に悩んだり、<本当の自分探し>をやったりした。本当の自分なんていない。自分は自分でしかないのだ。カッコ悪かったり、ダサかったり、たまに気の利いた事を思い付い
    フェイ さん作 [419]
  • ギャラクシーラリー19

    ナミエさんが現れて、早速言った。こういうのは、思い立ったが吉日ね。合宿をしましょう。もちろん事務所にはナイショよ。ボランティアだから。2日後には、三人はナミエのツテでスタジオにいた。この人達は凄すぎる…。「ちょっ、ちょっと休憩しませんか…」クミは息を切らせてやっと言った。もう三時間は歌い、踊りっぱなしだった。「ん、じゃあ、ちょっと休みましょうか」ナミエは涼しい声で言う。アユミは「そうね」と言いつ
    フェイ さん作 [435]
  • ギャラクシーラリー18

    クミは当惑する。「そう、世の中そんな甘い事言っても何も解決にならない」アユミは続ける。「だけど、それを承知で私達は愛を歌っているんでしょう?出来るだけ多くの人に届け!って」三人で頑張りましょう。そうナミエさんは言ったそうだ。やはりこの人逹に話して良かった。愛を知っている。自分は多くの人達を傷付けて愛に気が付いた。この人達はどうやって気が付いたんだろう。自分はまだ子供だ。いつか二人に聞いてみよう。
    フェイ さん作 [444]
  • ギャラクシーラリー17

    アユミは大きな眼でクミを見て言った。「私達みたいな人間が、他人の為に何かをやれるなんて…おこがましいって」クミはへこんだ。泣きそうになってきた。アユミさんは分かってくれたけど、同情だったのかな。私みたいな子供を相手にちょっと余裕を見せてくれただけなのか…。「どうしたの?泣きそうな顔してるよ?」アユミが心配そうに聞く。「だって…だって…やっと本当に大事なことに気が付いて…そして誰かにそれを伝えたく
    フェイ さん作 [425]
  • ギャラクシーラリー16

    クミは何だか泣きそうになってきた。アユミさんは分かってくれたんだろうか…。少し沈黙があった。アユミは大きな目を一度つぶり、じっとクミを見つめる。クミは採点を待つ生徒のようにドキドキする。何て可愛いひとなんだろう…。何故か全然関係ない事が頭に浮かんでは消える。そしてアユミが口を開いた。「言いたい事はよくわかったわ…。私は何をすればいいかな。それに二人では心細いから」そう言ってアユミはケータイを取り
    フェイ さん作 [441]
  • ギャラクシーラリー15

    クミは緊張していた。知人を通してアユミと二人で会う約束をしていたからだ。仕事で一緒になる事は多かったが、プライベートで二人で会うのは初めてだ。しかも自分の思い付きの為にわざわざ時間を取ってもらったのだ。バカにされるだろうか?笑われるだろうか?自分自身でさえよくわからない感情が伝わるだろうか?そしてアユミが現れた。「話ってなんなの?」クミは出来るだけ冷静に言葉を選んで自分の思い付きを話した。いつの
    フェイ さん作 [430]
  • ギャラクシーラリー14

    参入志願者逹6クミはミュージシャンだ。それもこの国でトップクラスの人気があった。何よりも歌うことが好きで、そして応援してくれるファンがいる。支えてくれるスタッフがいる。自分は何て幸せなんだろう。そう思っていた。そんな時、自分の無知からくる不用意な発言で多くの人達を傷付けてしまった。自分は何てバカだったんだろう。すごく反省している。自己嫌悪で潰れそうになる。そんな自分の事を必要としてくれるファンが
    フェイ さん作 [428]
  • ギャラクシーラリー13

    アヤはアキとすっかり打ち解けて色んな話をした。プロポーションの維持方法、男の扱い方等々…。またノックの音がする。先ほどまでとは、別人のように社交モードへと切り替える。アヤはチラリとアキを見たが、アキも別人のようだ。さすがね…。アヤは微笑みを浮かべて言う。「どうぞ」「失礼します」と言って入って来たのはバラエティー番組でよく見る優子だった。優子は楽屋へ挨拶回りに来たようだ。この世界ちょっとしたコツで
    フェイ さん作 [425]
 
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