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フェイさんの投稿された作品が112件見つかりました。
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ギャラクシーラリー62
石塚シンジは、レーススタート地点のドライブインに着いて、駐車場全体を歩いて周りを観察していた。大体、予想していた通りだ。しかし、自分の作戦はまだ不充分だと言うことも分かっていた。<コマが足りないな…>シンジは呟く孤高の天才は自販機でコーヒーを買ってベンチに座る。隣のベンチには二人の男女が座って話をしていた。人だかりとは反対側のベンチで何を話しているのだろうか?黒いジャケットの男と淡いグリーンのワ
フェイ さん作 [388] -
ギャラクシーラリー61
「良いんですか?遼一さん。彼女、人だかりの方に行きましたよ」美穂は言った。ホントは、桃子が居なくなって嬉しかった。遼一さんと二人きり…。美穂は鼻血がでる位に興奮していた。「仕方ないよ。俺達も少し歩こうか」「あ、ハイ!」二人はゆっくりと夕暮れのドライブインを歩いた。美穂はドキドキする。会話に困ったので、駐車場にある車の名前を遼一に聞いてみる。その一台一台に遼一は答えてくれた。しかも解説付きで。遼一
フェイ さん作 [427] -
ギャラクシーラリー60
「良かったね。良い変化だと思う。吉原さんのセリフじゃないけど、自分の殻に閉じ籠っていても変化はないからね。だからと言って、産卵の為にウロコをはがしながら河を上る鮭みたいに、がむしゃらに進んで傷付く事はないよ。ゆっくりマイペースでね」遼一は美穂を見ながら言った。「はい。ありがとうございます」美穂は遼一を見て言った。うわぁ…。何?この甘酸っぱい感じ…。中学生みたい。服が黒いと便利って…。遼一さんも舞
フェイ さん作 [402] -
ギャラクシーラリー59
「カンちゃん、何を突然言い出すの?遼一さんの服のセンスの話?」桃子が、キャハハと声に出して笑った。確かに、全く今までしていた話とは繋がらない。白いイストは、いつの間にかIトンネルに入っていた。視界が暗くなる。遼一はヘッドライトを点けて走っている。「いや…、ただ、なんとなく…。気になったから…。確か、前に会った時も黒っぽい服じゃなかったかなぁって」美穂は顔を真っ赤にして言った。トンネルが暗くて良か
フェイ さん作 [395] -
ギャラクシーラリー58
「あはは、遼一さんと一緒なら、I峠もIトンネルも全然怖くな〜い!」吉原桃子は、とたんに機嫌が良くなった。何で急にテンションあがったんだろう?神野美穂は不思議に思った。「ねぇ、吉原さんって霊感があるの?さっきから、怖い怖いって…」美穂は、後部座席の桃子に尋ねた。「うん。あのね、中学校くらいの頃からかなぁ…。時々、見えるの」桃子は自分の髪を触りながら言った。「どんな霊?」美穂が尋ねる。美穂は、霊など
フェイ さん作 [538] -
ギャラクシーラリー57
「カンちゃんの質問に答えると吉原さんの質問の答えになる」遼一が言った。「文学と武道って、正反対に思えるけど…だって、スポーツマンって勉強とかダメそうじゃん」桃子が珍しく考え込む。美穂も必死に考えた。遼一の精神に触れたかった。彼は何を見て、何を感じたのだろうか?「ん…。これは、あくまで、俺の私見だからね」遼一は優しく言った。助手席の美穂とバックミラーの桃子を見る。「両者の究極形は、宇宙との一体化」
フェイ さん作 [367] -
ギャラクシーラリー56
「えっ?遼一さん、お祓いとか出来るの…?」桃子がタメグチで聞いた。「うん。出来るよ。吉原さんは出来ないの?」遼一が、あっさりと答える。「いやいや…。普通の人は出来ないって!気を悪くしないでね、遼一さんって、ひょっとして、何かヤバい宗教の人?」桃子が聞いた。確かに聞きにくい質問だ。桃子の無邪気さが、美穂には有り難かった。「俺は、正月に初詣に神社に行って、お彼岸には墓参りにお寺に行って、クリスマスに
フェイ さん作 [402] -
ギャラクシーラリー55
「三時間前には、スタート地点に着けると思う。」遼一が美穂と桃子に向かって言った。「ちょっと早すぎない?」桃子が意見を言う。「いや、遅い位だ。まぁ、最初のゴール地点も発表されてないし、その位に着ければいいかな。ルートで言えばIトンネルを通ってI峠の中間くらいになるね」遼一が説明する。「Iトンネル通るの?」桃子が後部座席から身を乗り出して聞く。「何か、嫌だな…」珍しく静かに言った。美穂は、桃子の言い
フェイ さん作 [384] -
ギャラクシーラリー54
駐車場に来て遼一は言った。「二人とも運転は?」「ワタシは出来ます。時々運転します」美穂は答えた。「アタシは、一応免許はあるけど、ペーパードライバー」桃子が答える。アタシに運転させる気?冗談じゃないわ…。誰だと思ってるの!桃子は心の中で言った。「じゃあ、カンちゃんは助手席に、吉原さんは後部座席でいいかな」「あ、ハイ。分かりました!」やったぁ遼一さんの隣だぁ!美穂は心の中でガッツポーズをとる。桃子が
フェイ さん作 [388] -
ギャラクシーラリー53
結局、遼一は二人の容姿については何も触れなかった。一言くらいお世辞でもいいから、ほめるべきだろう。しかし、遼一は全く気にしない。気が利かない男だ。それが、この男らしい所だ。二人の女の変化に気付いていないわけではない。気付いているのに口にしないのだ。桃子は遼一のそういう所が気にくわない。今まで出会った男達は皆、桃子に気に入られようとしてきた。あるいは、嫌おうとしてきた。しかし、遼一は桃子に関心が無
フェイ さん作 [345]