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管理人さんの投稿された作品が10179件見つかりました。
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Jumpin' Five 35
「すまない。進めていいよ。」岩田さんは、そんな彼に気づいて、〈ノヴェナ〉の合奏に入った。岩田さんの一言が私の心のどこかで引っかかっていた。 出すぎている、そういう意味なのかも。新人のくせに、楽器の経験が長いのをいいことに、でしゃばっていることへの警告なのか…。周りの人たちはみんな遠慮がちだから、私は浮き出てしまうのだ、きっと。 それとも、岩田さんは本当に心配してくれてたのか…。 帰りに、私は進一
曽根菜由美 さん作 [323] -
Jumpin' Five 34
チリンチリン…。 自転車のベル…。振り向いたとたん、通りすぎた黒装束。富山くんだ。彼はくるっとUターンして、私の方まで寄ってきた。「どうした?顔が疲れてるよ。」「うん…仕事のあとで来てるからね。」「大変だね、社会人は。でも、もう年だね、そんなんで、疲れてるようじゃあ。」一言よけいだ。「じゃあ、ゆっくりおいで。」彼はそれだけ言って、またチャリを飛ばして行ってしまった。私は言われた通り、ゆっくりと
曽根菜由美 さん作 [326] -
風
慎は「会社の経費だからいらないよ」と言って柚木の手を引っ込めさせた。ヒロは「そーだよ、いらねーよ、コイツ超金持ちだから俺達貧乏人とは感覚が違うんだよ」と笑って言った。お金持ちと聞いて柚木の胸はちくっと痛んだ。(そっか…住む世界が違うんだ、なのに私ったら無理してこんな所来てなにやってんだろ)そう考えたら急に子供達の顔が浮かんできて足取りが重たくなった。その頃会社の事務員達が綺麗に着飾り、三人で慎と
ゆっきー さん作 [322] -
風
フォローする柚木に慎はほっとした顔でニッコリ笑った。「あのさ、今から会食会行くよね?俺とヒロと同じテーブルに席空けといたからさ、行き帰りはタクシー使うから酒も飲めるし安心して」優しく気づかう慎の言葉にますますキャンセルしずらくなり思わず「うん、ありがとう、あ、すみません、お願いします」と柚木は返事をした。「敬語なんか使わなくていーから、俺も使わないよ」慎は笑って言った。ヒロは二人のやりとりをあ
ゆっきー さん作 [322] -
風
柚木は戸惑っていた。何故ならお財布には未だ月始めだと言うのに1万円しかなくこのお金で何とか次の給料までやりくらなければならない。食費なのだ。しかしいきなりの会社の行事に参加しなければならなくなり会費が四千円もする。ツネが働いたお金をまともに生活費として入れてさえくれれば本来なら二人で働いてる訳だから余裕な筈だ むしろわざわざ柚木が働かなくても済む訳だ。結婚してから働く度にこのような事でいつもみ
ゆっきー さん作 [297] -
心のハードル
プロローグ誰にだって心に障害物があるよね。何したって自分の事だから何も言わないよね。全て、私の自由だよね。そう・・・・なにをしたって。私にとって家族は他人にすぎない。友人は敵と同じ。私はそうとしか見れない。誰も知らない・・・・・誰も。
serena さん作 [377] -
ZaRO<1>
淡い橙色の光が立ち込める研究室――そこには、液体とある個体とが詰まった円筒が、幾つも疎らに設置され、その傍らにある機械を、忙しく何人もの白衣を来た研究員達が操作していた。「博士…、レイが呼んでいます。」その円筒が立ち並ぶ場所を、見渡せるほどの高さにある大掛かりな機械。いわゆる親機。これの前にたっていた者に向かって、同じく白衣を纏った女が、声をかけた。"博士"と声をかけられた者は振り向かず、顔だけ
Lip さん作 [378] -
クリスマス
私はクリスマスが嫌い。どうしてなのか自分でも分からないが、街中がライトアップされクリスマスソングが流れる。その中いると私は哀しくなって逃げ出したくなる。毎年、この季節には、又来た…早く終わればいいのに…などと思ってしまう。一緒に過ごす相手がいないわけでもないし、むしろパーティーの誘いなど迷惑なくらい…なぜか、みんな急ぎ足で、私も何かに追われるような…そんな感覚。一年が終わる事への執着があるわけで
サチ さん作 [595] -
風
つまり柚木と慎は生い立ちも生活状況も正反対であるわけだ。そんな二人がこの二月の終りに出会ったわけである。社長の挨拶が終ると大きな声で村瀬慎の名前が呼ばれた。周りはざわつき慎への興味で皆が慎に視線を送る。慎はきりっとした顔で舞台に上がり、先ずは一例をして話始めた。 本日より埼玉支店に入社しました村瀬慎です。私はこの会社を今以上に従業員の皆様が働きやすい環境で有るよう精一杯頑張ります そして弊社
ゆっきー さん作 [319] -
風邪
村瀬慎は仙台で生まれ父親が大手の総合商社の貿易関係の会社を持つ一部上場のエリートである。その息子だが父親の会社は継がず何故か運送会社で働いている一見変わり者である。そんな彼は学生の頃から野球が好きでずっとやってきた 高校も野球の名門校から沢山誘いがあったがそれを断りその頃声をかけてくれた監督があまりにも熱心だったという理由で決めた高校に行き、初めて甲子園に出場したが一回戦負けだった育ちがよく苦
ゆっきー さん作 [383]