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merado さんの投稿された作品が7件見つかりました。
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梅雨コイ
しばらく経って言ったのが、「今新しく付き合ってる人がいるんだ。だから、別れよ。」だった。あっけにとられていた俺が言い返す暇などなく、あいつは金だけ置いて出て行った。帰り道、俺は傘を差すこともなく苦しみに堪えつつ、思った。「この苦しさは何なのか?この胸をさすような痛みは何なのか?」と。そして、理解した。俺は彼女の事が好きだったのだ。居なくなって分かるなんて、とんだ笑い者だが事実は笑えなかった。俺が
merado さん作 [322] -
梅雨コイ
一日中、雨。この季節はいつもそうだ。こんな日は外に出るのも嫌になる。せっかくつけたワックスが台なしになるからだ。この季節の雨を見てると自然に、別れた彼女のことを思い出せる。そういう意味では梅雨の季節も悪くないだろう。あいつは俺の幼なじみで、友達同然の女だと思っていた俺に突然告白してきた。まだ若く、そういう経験がろくになかった俺にしたらそれは嬉しくもあり、同時にむずがゆくもあった。しかし、断る理由
merado さん作 [329] -
続・ぼくを魅せて
男たちがいなくなったのを確認すると僕は倒れた。筋肉の活性が収まりつつあるのか、身体中がスゴク痛い。そこで僕の意識は途切れた。目が覚めると病院だった。どうやら彼女に助けられたらしい。情けないな。そんなことを思っていると、彼女が病室に入って来た。ボクは戸惑いつつも言った。「ごめんね。嫌な思いさせた上にこうやって助けてもらっちゃって。情けないよね。」すると彼女は「何で謝るの?助けられたのは私だよ。情け
merado さん作 [376] -
ぼくを魅せて
「あなたの中の僕を見せて」ボクは彼女によくこう言われる。ボクは幼い頃からよく女の子みたいと言われてきた。顔や格好を見ただけで言われた。それは今になっても変わらず、こうやって彼女にも言われる。しかし、彼女に言わせると顔や格好の事ではなく、心持ちの事らしい。ボクはそんなに気弱に見えるんだろうか・・・。だが、転機は突然にやってきた。それはボクと彼女が付き合い始めて一年の記念にデートをしていた時だった。
merado さん作 [383] -
私に世界は
世の中、どうして自分だけが。と思う事はいくらでもある。しかし、案外それは自分だけでなく周りの人も同じように感じていたりする。だから、私はそんな事は気にしないようにしてきたし、これからもそうしていくつもりだった。でも、こればっかりは・・・。私の名前は神崎アリス。顔はどちらかというと西洋人っぽいが、バリバリ日本生まれ、日本育ち、だ。やはりハーフというのは顔立ちが良いのか、16歳だが一応モデルをやって
merado さん作 [390] -
彼女の僕
「僕は君の奴隷じゃないし、君も僕の奴隷じゃない」僕は彼女にこう言った。僕と彼女は最高のカップルだった。そう、一年半前までは。彼女はとても背が高かった。それにスタイルも良かった。間違いなくモデル並だろう。付き合い始めた頃はそんな彼女にドキドキした。彼女とはよく遊園地に行った。一緒にジェットコースターに乗って、二人で思いきり叫んだ。大好き、と。しかし、そんな彼女との関係は長くは続かなかった。原因は全
merado さん作 [649] -
僕の未来
僕は今中華街にある倉庫に居た。なぜこんなところに居るのか僕自身分からない。だが、分かっている事もある。僕は人を殺した。しかも、二人も・・・。でも、僕が悪かったわけじゃない。あいつらはまともであってまともじゃない。少なくとも僕から見ればあいつらは狂っている。ここは未来の世界。僕が夢見てた世界。のはずだった。でも違っていた。この世界はありとあらゆる法律で縛られ、人々は厳しすぎる法律に怯え、外には人が
merado さん作 [637]
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