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Joeさんの投稿された作品が60件見つかりました。
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天の詩?
「それで奴は何と?」煙草をふかしながら、横目で見た。「ああ、あの娘を俺等三人が抱いても、娘を殺そうとしても殺すとよ。」はは以外にも近藤は、笑みを浮かべた。「ん?」「いやな、化物にしちゃえらく手のこんだ事してやがるな、と思ってよ。」近藤の横顔を見て、へぇと関心した。近藤もうすうす化物の目的に気付きはじめている。「はは、・・・しかし一体化物はあの娘使って何しよってんだろな?」ぷかぁ煙草をふかした。土
Joe さん作 [422] -
天の詩?
男が消えた後、部屋の中はすっかり元に戻り、三人を襲っていた痛みもなくなって、所々出ていた血もひいていた。「土方、土方さん。」新八が呼びかけるが反応がない。手をついて頭を垂れ、かと眼を見開いている。何度目かで、ようやく応えた。「大丈夫か?土方さん。あの化物に何されたんだ?」顔面蒼白、手まで微かに震えている。「あ・あの化物め俺に近藤先生を殺す幻覚を見せやがった。」二人共もがいていたおかげで、奇妙な男
Joe さん作 [442] -
天の詩?
「フフ・・、苦しかろう、もっと苦しむがいい。この俺の言う事を素直に聴けぬ時はこうなる。お前達に埋め込んだものは俺の合図でいつでもお前達を中から喰い破る。この様にな。」ちんと奇妙な男が指を鳴らすと、土方の目に写った近藤がさらに悲鳴を大きくし、天を仰いだかと思うと、めりと血しぶきをあげて、五体が中から引き裂かれた。「やめろぉぉぉー。」自身の痛みも忘れて叫んでいた。近藤の死は、土方にとって自分の夢の死
Joe さん作 [428] -
天の詩?
奇妙な男は腕だけをスルスルと伸ばし、三人の首を掴んだ。気味悪く、片方から三本手が生えている。「ぐわ。」三人を掴んだまま、手を縮め、代わりに物凄い力で締め上げだした。「ッフフフフ、貴様等にも一役かってもらうぞ。」男の口が耳まで裂けたかと思うと、かと赤く光る粒を吐き出した。それは意思があるかの様に三人の胸めがけて飛んでいき、胸に吸い込まれたと同時に、三人をすっ飛ばした。ぐゎしゃと派手な音をたてて、叩
Joe さん作 [473] -
天の詩?
「ぐ、・・何だ?」「こ・近藤さんあの化物だ!」新八は近藤の頭の上で叫んだ。部屋が床も天井も壁もぐちゃぐちゃになって、すぐそばにいたはずの三人はバラバラになって上や下やらになっている。「何だ?この殺気は。」背中を脂汗が流れるのが分かる。全身の毛が逆立ち、すぅと口の中の水分が引いていく。「新八の言う通りだな。」汗を拭う土方の後ろで奇妙な男は姿を現した。「な・総司!!」土方と近藤が同時に叫んだ。奇妙な
Joe さん作 [405] -
天の詩?
その夜近藤と土方の部屋、小さな火鉢の前で影を二つ揺らめかしながら、話こんでいるとそこへ入って行く影が一つ。「どうだ?新八。」「それが、」新八は言葉を濁した。「何も話さん・・・か?」口元まで持っていった酒を止めて土方が聞いた。かえってくる答えがわかっていて、そのままくいと流し込んだ。新八はとなりで頷いて、近藤からの酒を飲み干した。「あんたの言う事の半分は当たってたよ。」だがどうもまた飲んで、「奴
Joe さん作 [398] -
天の詩?
ともかくと、新八は沖田や土方に聞かせた話をした。 しかし、近藤にはよくある化物話にしか思えない。岩の様な面をぐいとひねった。「嘘じゃぁねぇよ、しっかり見てるんだ、それにあの潰されそうな程の殺気・・・、なぁ、総司。」沖田も黙って頷いた。いつもの笑顔に影が差している。また岩の面をぐいとやった。「歳三はどう思う?」「うむ、俺は仕方ねぇと思う。まだ納得はしてねぇがな。」近藤は腕組みしていた手をぽんとやっ
Joe さん作 [400] -
天の詩?
夕暮れもはや夜の闇が迫って、西の空の一部だけに朱い色を残すだけとなった頃、何やら四人組がコソコソ\nと新徳寺を出、八木邸へ入って行った。八木邸では、暇をもてあました男連中があちこちでごろ寝している。その中に、一人どっかと座っている人物がいる。年の頃は三十路程、角ばった頬骨に、大きく裂けた口の上にはちょっと小振りなだんごっ鼻。それに、大きな顔の割に可愛らしい小さな眼がついている。その眼を細めいつも
Joe さん作 [453] -
天の詩?
夕暮れもはや夜の闇が迫って、西の空の一部だけに朱い色を残すだけとなった頃、何やら四人組がコソコソ\nと新徳寺を出、八木邸へ入って行った。八木邸では、暇をもてあました男連中があちこちでごろ寝している。その中に、一人どっかと座っている人物がいる。年の頃は三十路程、角ばった頬骨に、大きく裂けた口の上にはちょっと小振りなだんごっ鼻。それに、大きな顔の割に可愛らしい小さな眼がついている。その眼を細めいつも
Joe さん作 [483] -
天の詩?
「今はあんたが奴の仲間でない証拠もない、奴が本当に俺達を殺すのかという事もまだわからん。おまけに奴の狙いも解らん。解らんづくしであんたの言葉をどうやって信じろと言うんだね?」心とは少し別の事を言ってみた。すると、「今は、私を信じてくださいと言ってるんじゃありません。それしかない、と言ってるんです。他に方法がない以上どうしようもないじゃありませんか。」何か普通の女とは違う強さの様なものがある。むろ
Joe さん作 [401]