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くろペン さんの投稿された作品が8件見つかりました。
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ベンチ
駅前広場の一画にあるベンチで人を待っている。 横には巷で有名なゴスロリとかいう衣装に身を包んだ女の子。名前は知らない。さっきからその子は厚めの本を読んでいて、綺麗な真っ白の細い指で膝の上に置いた本を押さえている姿が木陰の中のベンチと妙にあっていて、うらやましいなぁなんて思う。 はぁ。例えばこの子に話し掛けるなんていう勇気があったなら、こんなにどきどきしなくていいのだろうか。今はちょうど夏と秋の
くろペン さん作 [461] -
ブラックジョーク……?
主婦A「あそこの工場のおにぎりに人の指が入っていたらしいわ」主婦B「まぁ…そんなことが…」主婦A「でしょう、恐ろしくて、買えやしないわ」主婦B「本当よねぇ、いくら不況だからって自分の身体をいれなくってもいいのに、具材ってそんなに高いのかしらね」
くろペン さん作 [854] -
夕焼けの女の子
「無関心なのと寛容なのは違うんですよ。」そんなことを言った女の子がいた。「さしずめキミは無関心のほうだね。」図星だったのか、そんなこと考えたこともなかったのか、とにかく僕は何も考えられなくなってメガネ越しに笑う彼女を見ていた。西日の射す教室でその子は儚げで、時が止まったみたいにその情景は頭から離れない。季節の変わり目のなか、夕焼けを見てそんなことを思い出した。ちょっとしたノスタルジー。
くろペン さん作 [500] -
ジョーク……?
発明家「みてくれ、懐中電灯に発電器をつけたんだ。これなら発電器からエネルギーを直接得られるから電池が不要だぜ。エコだろ?」男「へぇ、そんな懐中電灯で何を照らすんだい」発明家「?」男「だってそれ太陽光発電だろ?」
くろペン さん作 [764] -
寝れない日
例えば雪が夜から降り始めて止みそうにないとき。例えば雨が急に降ってきて学校から帰れなくて困っているとき。例えば頭が痛くて痛くてふらふらするとき。いつもとは違う日常になった気がして、どうしようもなく幸福感で満たされる。だけどここにこうして文を刻むのはどうしてでしょう。自己満足?想い出?記録?さぁ……。あ、雨が降ってきた。音がするよ。
くろペン さん作 [520] -
雪の天気に
「はぁ…死にたい……」 そう聞こえたのは聞き間違いなのだろうか、隣の窓際の席の方から聞こえたけれど。 隣の彼女はやっぱり今日も寝ているように見える。 ずっとそう。クラスが一緒になった程度ではわからなかったが、隣の席になってみるといつも寝てることに気付く。 隣を伺ったついでに窓から空をみると今にも雪でも降りそうな、ゆっくりと風に流される薄暗い雲がある。 見ていると今日もどきどきした。理由はわから
くろペン さん作 [499] -
好きな子について
きっかけは好奇心。メル友募集の掲示板に男の振りをしてその子のスレに書き込んで、何度か話すうちに自然とアドレス交換をしてメールをし始めた。何度も何度もするうちに楽しくなって相手のことがちょっと好きになって、そして男の振りをして自分を隠したままメールをするのがつらくなった。いっぱい嘘をついた。もう男の振りをするのが耐え切れなくなったとき、本当の事を伝えて謝った。騙しててごめんなさい、と。「知ってたよ
くろペン さん作 [779] -
となりの席の子
朝、学校に来たら隣の席の子がこちらに顔を向けて寝ていた。まだ九月も始まったばかりで、遅刻ぎりぎりに来たわたしは急いだせいで暑く、下敷きで扇いだ。HRが始まってもまだ少しだけ眠っていたその子に、眠そうだねって声をかけると、「……わかる?」「うん、まぁそれだけ寝てればね」あくびをしたあと眉間に皺をよせながらちょっと頭痛くってさ、と愛想笑いしながら言った。その困った顔と笑顔が一対九くらいのバランスの表
くろペン さん作 [430]
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