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ホチキスさんの投稿された作品が38件見つかりました。
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悪魔さまの言う通り!!『中身のない契約』
意外といい奴かも知れない。 そう思い、私は青年の背中を見つめていた。青年は再びこちらを向いて不快そうな顔をする。 「早く顔を拭けと言ったはずだが何をしている。貴様の汚らしい涙と鼻水が地面につくだろうが!」前言撤回。 やっぱりこいつはただの糞野郎だ。私はそう確信し、顔を拭いて立ち上がる。青年はそれを確認し、ついてこいと手招きをする。私は青年についついき、地下の階段を上っていった。階段を上り終えると大
ホチキスさん作 [451] -
最後の夏休み34
ドックン、ドックンと戒の心臓の鼓動は大きくなる。彼女のこの感じからして確実に池見たちのことを知らない。そして知れば池見たちもろとも『管理』されるだろう。しかし、話さなければ彼女に何されるかわからない。最悪死さえありえる。壁に刺さったナイフがそれを物語っていた。戒はまたごくりと唾を飲んだ。「いえ、ほんとによくわからないんです。」まだここで魔法を諦めるわけにはいかない。 そして池見たちの魔法も諦めさせ
ホッチキスさん作 [434] -
最後の夏休み33
「魔法の管理…?」戒の目の前にいるこの女性確かにそう言った。 この人たちは池見の仲間なのかもしれない。しかし、安易にそう考えるのは危険である。まず、池見たちの研究は極秘であり、人前では決して使わないでほしいと言ったことからも安易に人に話していけないことがわかる。次に目の前に女性は魔法を『管理』していると言った。つまりここで池見たちの研究がばれればそれを彼女たち『管理』されることを意味する。池見たち
ホッチキスさん作 [464] -
悪魔さまの言う通り!!「契約」
ルシフェル家当主になるために、みんなに認めてもらうために私は契約をこなさなければならない。私が召喚された場所は暗くて狭い地下の独房のような場所だった。そこで私を召喚した青年が言い放った最初の一言は…「なんだ?貴様は?」とんだご挨拶である。なんだ?貴様は?じゃないわよ。 召喚したのはあんたでしょうが。あんたこそなんなのよ。私はこのふざけた青年の胸ぐらを掴んでそう叫びたかった。叫びたかったが、そうする
ホチキスさん作 [430] -
悪魔さまの言う通り!! 「プロローグ3」
昔は妹のように可愛がって二人でよく遊んだ。リムルも姉のように慕ってくれていた。でも、今はそういうわけにはいかない。淡い赤色の髪、翡翠の瞳。その美しい容姿もさることながら、リムルは勉学、運動、戦闘能力におけるまで他を圧倒する成績を修めている。強いて欠点をあげるならその悪魔らしからね優しい性格くらい。 客観的にみたら彼女のほうが当主にふさわしいのかもしれない。でも…。「イリス姉様のお気持ちもわかります
ホチキスさん作 [450] -
悪魔さまの言う通り!! 「プロローグ2」
「それでは親族会議を始める。」一族のものたちが集まる中親族会議の開始を告げたのは、現在ルシフェル家を取り仕切る分家のじじい…もとい父の叔父である源三だ。なんでここで日本名がくるかは置いておいて、このじいさんは私が当主になることを一番反対している。「やはりイリス様に当主は無理ですな。勉強、運動、戦闘能力すべてにおいて当主になるには不十分です。」いきなりこのじじいは言いたいことを言ってくれる。落ちこぼ
ホチキスさん作 [391] -
悪魔さまの言う通り!! 『プロローグ』
21世紀ともなると私たち悪魔の世界も変わってくる。徹底された子供悪魔の教育機関に民主主義の社会。昔はどうであれ、今はほとんど人間の世界と変わりない世界となっている。ただ一つ違うのは召喚と契約があることである。私たち悪魔はすべからくルシフェル、ベルゼブブ、マモン、ソロモン72支柱など有名な悪魔の子孫であり、その家系に別れる。その家系で最も有能な悪魔はその一族の当主に選ばれ、祖先である悪魔の名を引き継
ホチキスさん作 [417] -
悪魔さまの言う通り!! 『出会い』
綺麗な黒い髪に女の子ような綺麗な顔立ち。真っ黒で吸い込まれそうな瞳。 誰も寄せ付けないような強い瞳。 それでいてどこか寂しそうな瞳。私が召喚された魔法陣の先にいたのはそんな人間の青年だった。「あなたが…私の契約者?」私は沢山の不安と少しの期待を胸に抱き恐る恐る彼に尋ねた。彼は一瞬優しく微笑んだように見えた。しかし、それが見間違いであったことを私はすぐに痛感する。彼は私を見るなり、首を傾げた。そして
ホチキスさん作 [362] -
最後の夏休み32
部屋に入って戒に声をかけてきた女性。歳は20代半ばぐらいだろうか、戒たちとそう歳も変わらぬ若々しいが、それでいて落ち着いていて年上のお姉さんといった感じであった。服装はスーッ姿であったが、腰まで伸びた美しいウェーブのかかった金髪、碧眼の整った顔立ち、柔らかい笑顔、それがこの女性の優しさを戒に印象付けた。「身体のほうはもう大丈夫かしら?」そう女性は戒に優しく声かけた。「身体って…。あっ!」戒は妹や両
ホッチキスさん作 [350] -
最後の夏休み31
戒は目を覚ますと辺りを見渡した。 戒が寝ていたのは四畳半の真っ白な部屋だった。 部屋に窓はなく、あるのは戒の寝ていたベッドと戒の腕に点滴、そしてベッドのそばにある葵が座っている椅子だけだった。葵のスースーという寝息が部屋に響き、それが戒の心を和ませた。部屋に時計がないためどれだけ時間がたったかわからないが、葵はこんなになるまでそばで看ていてくれていたのだ。 葵の寝顔を見ながら戒は思った。−虐めのと
ホッチキスさん作 [337]
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