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坂崎金太 さんの投稿された作品が9件見つかりました。

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  • Inosent Hearts1

    ――目を開けると朝だった。 そう形容しても違和感が無いくらい、いつ眠ったか分からないのだ。「ふぁ〜あ……寝た気がしないな……」 時計を見ようとゴロリと仰向けの体を反転させた。 ペキッ。 ――と、何か不吉な音が聞こえた気がした。「……?」 音が聞こえた辺りを見ると、そこには寝る前に聞いていたCDのケースがあった。 ……正しくは、CDケースだったものだが。「あー……やっべ……どうしよ
    坂崎金太 さん作 [366]
  • Inosent Hearts 〜Prologe〜

    ――いつからなのか、分からないけど。 君のことを、よく考えるようになった。 今、この時、この瞬間に君が何をしているのか、気になるようになった。 ――いつからなのか、もう忘れちゃったけど。 君を護りたいと思うようになった。 どんな不幸を相手にしても君を護り通せるような、そんな力が欲しくなった。 君がしていることなんか分からないけど、君を護る力なんてまるで無いけど。 ――ただ、君が
    坂崎金太 さん作 [373]
  • ダブルトラップ!

    「――いやぁ、最近人生ってのがつまんなくってさー」 父はそう言うが、流石にこれは酷くないだろうか。……突っ込んだら死刑なのか。 いや、たとえ突っ込まざるとしても、このままにしておくことこそ死刑よりも残酷であろう。というかいっそ殺してくれ。「……何で俺の部屋を改造したんだ?」 中学校から帰って来た俺が数秒間の絶句の後にようやく出すことができた言葉は、超がつくほど素朴な質問だった。「ん?間取りが丁
    坂崎金太 さん作 [851]
  • 史上最強でアホな父!

    とても平和で穏やかな朝が来た。 そんな朝に――「必殺!コロッシング・キ〇肉バ〇ター!!」「ゲフゥ!」 ――なぜ俺は血を吐かねばならないのだ?「父よ……起こすときは優しく体を揺するくらいでいいから……グフ」「おう、おはよう力也!」 聞いちゃいねえ。 ……さて、ここまでの流れで突っ込むべきところが三つ。 一、なぜこんな起こし方をされたのか。 二、必殺「コロッシング・キ〇肉バ〇ター」とはなんなのか。
    坂崎金太 さん作 [1,072]
  • 井上の憂鬱外伝

    七月になって、暑さが増した。 セミの鳴き声が暑さをさらに引き上げる。「あちぃ〜こりゃ溶けて当然だな」 もっとも、溶けた経験は無いが。 何気なくテレビをつけた。日曜日の朝はニュースばかりだ。「東京のヒートアイランド現象は、今年も働く人々にかなりの影響があると見られ、熱中症対策についても念入りに――」 東京か…… 東京には、井上がいる。 井上は俺の後輩で弟だ。いや、弟で後輩だ。……どっちでもいいや
    坂崎金太 さん作 [628]
  • 井上の憂鬱Final

    三月になって間もない頃、俺と井上はファーストフード店ではしゃいでいた。「今日は俺がおごってやる!」 そう言って、俺は色々なものを注文した。今日はパーティーだ。「ありがとうな……俺のためにこんな……」 俺の知人で後輩である井上は、珍しく感慨深くなっていた。「いいんだよ、お前が東大受かったんだ。俺が何もしないでいられるか!」 そうだ。受かったんだ、東大に。 正直、あり得ないと思った。 こいつはどう
    坂崎金太 さん作 [529]
  • 井上の憂鬱3

    俺はファーストフード店にいる。 そして、目の前に井上がいる。 その俺の知人で後輩のクソ野郎が俺を見て言った。「何の用だ」「お前が呼んだんだ」 その言葉に突っ込みを入れざるを得なかった。 それを聞いた井上は、「で、何の用なんだ?」「俺が聞きたい」 そしてそろそろキレたい。「さっさと用件を言えクソ野郎」 井上はしぶしぶ口を開いた。「俺、大学の教師になろうと思う」「そうかおめでとう大学
    坂崎金太 さん作 [548]
  • 井上の憂鬱2

    俺はファーストフード店に行った。 昨日も行ったのだが、あまり気分が良くなかったがために、食べるだけで帰ったのだ。 主にその原因は井上にある。 井上は、俺の知人で後輩で、昨日の夜にここの遊具でおかしいことをしていた。 十分気分を阻害するに値することだった。 が、まあどうでもいい。どうせ今は昼間で土曜日だ。さすがに来ている訳がないだろう。「ガキの笑い声聞きながらゆっくりしてよう」 そ
    坂崎金太 さん作 [589]
  • 井上の憂鬱

    ……何かおかしいことになっている。 ファーストフード店にある子供用の遊具の入り口に、井上が寝っ転がっているのだ。 井上というやつは、俺の知人で、後輩だ。 そして頭がおかしい……のはもうお分かりだろう。 まあ夜だし誰もいないから、セーフだけど。「抜けなくなった」 奴はとんでもない言葉を発した。 ……が、俺にとってはどうでもいいので放って置いた。「抜けなくなった」 もう一度言いやが
    坂崎金太 さん作 [648]
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