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α さんの投稿された作品が60件見つかりました。
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猫物語その32〜対決!子猫?v.s怪盗ねこひげ?〜
ちょっと待つにゃ!笛を守るのは自分にゃ! いくら この町のモトドリだからって出番を独占するのは狡いにゃ! と主張する子猫の言葉に とりあえず一堂呆気にとられたのでした。 ...は?モトドリ? 元締だろ、モトジメ。 なんとまあ、間抜けな こわっぱめ。 猫八、猫丸、怪盗ねこひげと順に呆れ返られた子猫は自分が今まで信じてきた事が覆された驚愕と誤った知識を他者に聞かれたという事態に恥じ入り冷や汗と体温
α さん作 [498] -
猫物語その32 〜みんなのヒーロー 怪盗ねこひげ? ついに見参!!〜
草木も眠る丑三つ時... 夜行性動物 哺乳類食肉目ねこ科の猫たちの瞳はタペータムによって取り込んだ外光を増幅しキラキラと輝き煌めき爛々と それぞれに特有の色素に彩られた美しい光を放ちつつ、明瞭な像を網膜に結んで生き生きと活発に行動を開始するのでした。 闇夜に寝静まった町中の平穏が、突如として高らかな猫の声によって駆逐されます。 ふっはははははー 我輩こそは神に 愛された孤高の 怪盗!その名も
α さん作 [478] -
猫物語その31〜危うし天丼節!それでも子猫は眠っている?〜
今夜は各々 怪盗ねこひげの襲来に備えて早めに眠ります。 猫丸の、奴も猫なら最も活動し易い時間帯を選ぶだろう。との判断に加え猫八も、うむ、予告状なんぞ ふざけたまねをするほどなら正々堂々 日が暮れてから来るだろう。と同意したため子猫も倣う事にしたのです。 山の端いと近うなりし時も とうに過ぎ、日 入り果てて風の音 虫の音などが闇夜に落ち着かなげな気配を漂わせる月のない晩、子猫が生暖かな風にヒゲを
α さん作 [506] -
猫物語その30
晩御飯は白身魚の素焼きでした。 なんでも本日は唐渡りの調理法「天麩羅」を記念し、さらに丼勘定を戒めるために天丼を食べる「天丼節」だったのだそうです。 そのため余った食材のうち白身魚が猫たちに振る舞われたのでした。 しかし、《猫カヒェー‐猫屋猫八‐》では小麦粉の値段高騰の あおりを受けて素揚げに変更されたメニューが増え、これでは天丼節とは言えん!小麦粉なくして天麩羅が成立するものか!と不評を被っ
α さん作 [489] -
猫物語その29
わかったにゃ!誠心誠意 全力を尽くして怪盗ねこひげから そのリョウテキを守ってみせるにゃ! この微風をも感知する神経伝達に優れた ねこのひげ にかけて! と 子猫が意気込むのを さえぎって猫丸は声高に唸ります。 まるで蛇の威嚇音そっくりで子猫も猫八も どきりとしました。 リョウテキじゃない!リュウテキだ! なんども言わせるな! コ、コメンニャサイ... 猫八は猫丸が なぜそこまで こだわるのか
α さん作 [531] -
猫物語その28
おめめをキラキラ?させている子猫に猫丸は ある重大な事柄を打ち明けます。 この笛、おまえになら使わせてやっても構わんのだが....実は少し問題が発生していてな...。 なんにゃ...? 固唾を呑んだ子猫の前に猫丸は一枚の紙片を差し出しました。《こにゃにゃちは? あなたがお持ちの 不思議な笛を そのうちいただき に参ります (^_-)-☆ by怪盗ねこひげ》 ...そのうちって、いつにゃ?
α さん作 [542] -
コアトルとケツァル
天に羽ばたく生き物は 地に舞い降りてはなりません 地面の確かな揺り床は 地を這う生き物の棲み処です 一度 天に昇った生き物は 二度と地上へ戻れません 天に羽ばたく生き物は 地上の異物と見做されて 地を這う生き物に喰われます 天を羽ばたく生き物は 地を這う生き物の牙を避け 一時として安らぐことは ありません 天に羽ばたく生き物は 地を這う生き物の嫉妬に燃える 目を避けて 永遠に羽ばたき続けな
α さん作 [511] -
猫物語その27〜ほっとけないのは性分です〜
猫丸は子猫が嫌いでは ありません。 むしろ ひたむきさに好感が持てます。 猫八あたりは考え無しなところが苛立たしく思うんだろうがなぁ...。 けれど何も行動しないまま現状を悲観するよりも遥かに建設的で健康的だと猫丸は思います。精神の健全さを保全するには継続的な情緒と思考の統合が必要です。 行動するうちに全体像を把握してゆくこともできるでしょう。 しかし、それにしても この子猫の頭には猫耳...
α さん作 [491] -
猫物語その26〜意固地はいけません〜
猫八は散々 子猫を脅かした後なので すぐ引き下がるのが気恥ずかしかったのですが蛙の煎餅は ぜひとも得たいと思います。 子猫に この煎餅の価値を気取られる前に条件を承諾するのが得策だと判断し、猫八は その中途半端な長さで握り心地のよさ気な尾のように しっかり図太い精神力で仕切り直し、さも恩着せがましく 勿体つけて 子猫を見逃して あげることにしたのです。 ちっ、しゃーないのぅ。ちっぽけな煎餅じゃ
α さん作 [565] -
水鏡
胡蝶ヒラヒラ 夜を飛び糸月の、 白い姿が 黒々と空と闇とを ひきよせる胡蝶ヒラヒラ羽開き蛍光色の骨みたく模様がヒラヒラ 舞い躍る胡蝶群がる糸月の白い姿の映る水夜より黒い 水鏡胡蝶ヒラヒラ 触れるたび白い姿の糸月のユラユラ揺れる水鏡
α さん作 [449]