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比呂さんの投稿された作品が69件見つかりました。
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黍の粒
一足の草鞋につきし竃馬かな稲雀瞬きをせば雲の上何しても光のごとし秋の日や嬉しさも哀しさもある鉦叩西東北を向きても南瓜なし一輪の菊で目覚めるいのちかな白米の中に見つけし黍の粒桐一葉次第に土に変はりけり鶏頭の目に映るごと彩られ音もなくそっと飛びくる小鳥かなドレミファソ木の実降る音当たりたるコスモスの君としづかにゆれてゐる道往けば日の当たりたる石榴かな始まりも終はりも同じ川の鮭零戦が空飛ぶあの日さつま芋
比呂さん作 [904] -
梅林賀琉3〜再会?〜
竜宮城に着くと前と同じように、乙姫様直々に僕らを迎えてくれたのである。数日ぶりのことだが、ずいぶんと長い間会っていない気がした。そして、僕から亀吉が体調を崩して病院に入院したことを話した。 すると、乙姫様は別段驚いた素振りを見せず、冷静にそのことは存じていると申した。 「でも、無事に退院できて何よりです。きっと私が亀吉をこき使ったからいけなかったのでしょうね」 「いいえ、私が逃げ出したからいけな
比呂さん作 [704] -
釣瓶落し
はるかなる森を見つめし秋の雨夢見れば障子洗ひの祖母が居る日没の丘の上ある薄かな露草の哀れこの世を憂ひたり我は今釣瓶落しの仕事かな
比呂さん作 [920] -
あの花が咲く頃
風吹けば通草もゆれて鳥止まり能面の顔した人や秋茄子子の眠り安らかなりて震災忌颱風のすべてをさらふやうなもの昼寝してひと休みせり竹の春通り雨過ぎたる朝の玉蜀黍鳥兜近くて遠き思ひあり草分けて子らも喜ぶ蜻蛉かな雨過ぎて二百十日の書斎かな朝早く二百十日やカレーパン山里の景色を飾る野菊かな童心にかえる我の野分かな心労の厳し葉月の針ふれる食べるごと葡萄の出でる言葉なし子はいずこ言はんばかりのむかご哉鐘鳴りて夕
比呂さん作 [643] -
松虫
折り紙で作る芙蓉と庭の芙蓉松虫に我の心のすき間かなちんちろりん夜ごとに降るやちんちろりん畦道を歩きて感ず澄める水椋鳥やありし日の祖母乗せてゆく
比呂さん作 [647] -
空風
幾十里経てもかがしの風景や 空仰ぐ秋の雲の変はりゆく善人の心揺らぐや夕月夜蟷螂のけふも鎌を常備せり空風の吹くところなる花野かな
比呂さん作 [686] -
鮭の尾
啄木鳥の突く我は氷食む桐一葉安心したる人に落つ道端で子はボール投げ草の花葛の葉の南門にある難きこと鶏頭や座布団二枚持つてこい木の実なる場所を離れて書物読み鮭の尾ややがてそれが人の足一二三鹿の四頭五頭かな温暖化むしろ嬉しき秋海棠赤色にいつからなりぬ赤のまま
比呂さん作 [675] -
鬼灯
鬼灯の誰みて赤くなるのかな心から思ふ人あり木槿あり訪ぬればたちまち鵙の住処かなすすり泣く桃かじりたる子どもかな日々強く思ふ心に草じらみ
比呂さん作 [446] -
遠い日の夢の中で
大海原を大きな帆船で渡る途中、僕は鯨に会ったその夜は星月夜で水面がよく見えなかったでも、僕は声で気づいたのだ鯨の声で鯨は僕に話しかけてきた「トニー、あなたは昔私と一緒に遊んでくれましたね鰯を捕まえるのが上手かったわねでも、決して貪るような真似はしなかったそれどころか、私たちに命の尊さを教えてくれましたでも、あなたは若くして亡くなった私はあなたがいなくなってから毎日泣いてばかりいました鯨が泣くなんて
比呂さん作 [511] -
心のうた
どうしてかなぜそうなるのかいろいろ考えてみたがわからないわからないのが嫌だから、もう一度考えるでもわからないそろそろわかってもいいはずなのにもやもやする心をどうすることもできずだらだらと物書きをしているわからないことが多すぎると次のステージには上がれないだから、不勉強ではいけないと言って、受け身だけでもいけないバランスと言うものは難しいものだどうしても片寄ってしまう片寄った僕の心のうた謳えない心の
比呂さん作 [476]
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