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比呂さんの投稿された作品が69件見つかりました。
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なりぬるを
私はどうも風流ぶっていたようだ俳句を捻るや詠むなどという言い方は風流ぶりの極みだというらしい俳句とは作る、書くというものであるということが最近本を読んで、わかった でも、自分の作品はまだ初学の位から出ないことは明らかだあと2、3年は辛抱しようかと思う朝飲みて爽やかなりしカフェテラス馬鹿馬鹿と言はれて鹿を選びたし何々が何々しさふ秋の暮絵空事仰ぐ空の鰯雲恒久のこととは知らじ相撲取わからないわからないか
比呂さん作 [420] -
梨の恋
8月もあと少し、早く秋らしくなって欲しいと思う今日この頃ですでも、夕方の空を見ているとなんだか小さい秋を見つけた気がしますそこで、今日はまずはじめに梨について詠ってみます梨みのる林にありて恋話意味なしの梨から出づる言葉たち初秋も終はりになりて締切日少年の大志飛蝗に抱きけり蟷螂や移りゆくこと語られり
比呂さん作 [388] -
擬音
とぅとぅつるつ豚面かぶり秋の山商ひのするする金の鉦叩うるらしま太郎の思ひ赤とんぼわら半紙藁をもすがる猫じゃらし己の身誰も知らぬが鰯雲魚屋の猫や仰ぎて鰯雲ちりちりと散ってくやうな色鳥や包丁の裁き感じる鰯かな異国から白粉花のパラシュート儚げな音をひとつかなかなや
比呂さん作 [380] -
黒の使者
私はいつものように仕事から帰宅する途中であった今日はどうも妄想がひどくて、仕事が捗らず、おまけに上司にも叱られるという有り様でいつもとは違う感じの疲れが残っていた駅から歩いて五分の自宅は駅近の一軒家である去年やっと手に入れた念願のマイホームである今、家が近くまで見えたところで私は足を止めたショベルカーやその他工事用の車両が家に停まっていたのである私は嫌な予感がしたが、こんなところで立ち止まっていて
比呂さん作 [489] -
残暑厳しく
苦しみの地獄に似たる残暑かな一点に視界絞れる蕎麦の花月がでて星なき都思ひけり露草の手を染め遊ぶ童子かな鳥獣のいよいよ増えて鳥威し
比呂さん作 [400] -
梅林賀琉2〜治癒〜
病院の廊下は長かったどうも歩けば歩くほど院内はボロくなっていくようだった突き当たりの一番奥の部屋は時代錯誤かと思われるような造りになっていて、僕らはその部屋にどうぞと通されたどうやら診察室らしいが、そこには奇妙な仏像が一体隅の方に置かれていた肝心の亀吉はというと、完全に精気がなくなっているという感じであった為杉先生は椅子に座ると急に人格が変わったように僕たちを怒鳴りつけた「君たちもそこに突っ立って
比呂さん作 [452] -
夢野台地
葉鶏頭けふも病を癒しけり藤袴青春切手水をかけかんがへのしなやかなりて瓢かな文月の下り坂の車輪かな次々と難題を問ふ休暇明け黄泉の道しめすことなる秋の蝶落鮎や鍛治職人の打てる夜演歌舞踊華やかなりし女郎花鉦叩住まひどちらか訊きにけり菊の香やわが身を飾るごときこと
比呂さん作 [409] -
古い館
僕はいつの間にか、どこかで見たことのある古い館にいた階段を上るごとにミシッキュキュッという気味の悪い音を立てるのであった上りきると大きな踊り場があって、そこにはありし日の親友の姿があったそれは紛れもなく翔であった翔はその名に相応しく天馬の如く翔るのが、得意だったサッカー少年だった翔と野球少年だった僕はいつも近くの公園で違う大きさのボールを持っていき、そこにある大きな壁に向かって投げて遊んでいたそれ
比呂さん作 [443] -
梅林賀琉2〜大学病院〜
そして、昨日の新聞に亀吉の率いる帝釈軍が例年よりも手強い阿修羅軍に大勝したという吉報があったというしかし、素直に先生は喜べなかったこれもまたどんな因果関係があるのか不明だったが、虫の報せというものなのか、神通力を取得していない先生にも嫌な予感がしたというこの病院を亀吉が脱出してから、先生の感はいっそう鋭くなったのだそして、何とか亀吉の病気が表立って出ないうちに病院に連れ戻したいと思ったらしい僕は、
比呂さん作 [420] -
秋夕焼
籠りたる我に窓越し秋夕焼小盛りたる我にタルタル秋夕焼輪切りなる芋のパレード大盛況イカれても捨つることなき桔梗かな冒険の最後を飾るカンナかな
比呂さん作 [418]