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内田俊章 さんの投稿された作品が142件見つかりました。
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消えた30の瞳 ?
交信が途絶えて30分。 直ぐに、対策本部が立ち上げられ、矢口たち、山岳警備隊や警察、地元の消防団員等、総勢80人以上で、捜索が始まった。 ところが、捜索隊が出発して間もなく、雲行きが怪しくなり、雷が鳴って雪が降り始めた。 9月中の初雪は、10年ぶりだった。 それでも、“日没までに、何か手がかりを”と、矢口たちは、山を登り始めた。 全ての捜索隊が、登山用の重装備をしてはいたが、警察や消防団員は、
内田俊章 さん作 [415] -
消えた30の瞳 ?
恐神岳は、真夏でも、広範囲に万年雪があり、秋になれば、雪の白と、紅葉の赤や黄色のコントラストが、非常に美しく、その景色を空から眺める、遊覧飛行が大人気であった。 その日は、朝から晴れ渡り、多少の雲は有ったが、遊覧飛行には、最高の日和であった。 天候にもよるが、毎日午前中に2度、午後に3度のフライトが有り、その日の最後、3時に飛び立ったセスナ機が、帰って来なかった。 急激な気温の変化で、積乱雲が
内田俊章 さん作 [472] -
消えた30の瞳 ?
矢口透は、雪の上に、長いポールを差し、その手応えを確認していた。 「ここは、2m位だな!そんなに深くない!」 その言葉を聞き、野崎博章がうなづきながら答えた。 「そうだな。この辺は、尾根に近いから風通しも良いし、日当たりも良いから、それほども雪は積もらない!」 2人は、山岳警備隊の同僚。 今日は、久し振りに、吹雪が治まって晴れ上がり、3000mを越える“恐神岳(きょうじんだけ)”の頂上迄が、は
内田俊章 さん作 [583] -
青い瞳の転校生 第17話
初恋 2 隆が砂浜へ着くと、ひとみが声をかけた。 「隆!コッチのチームに入ってよ!」 しかし隆は、無視をした。 今、彼女たちの水着にときめいた自分が、素直にひとみの声に、返事が出来る訳がなかった。 ひとみとスージーは、残念そうに顔を見合わせた。 隆は、又一人離れて、砂浜へ腰を降ろした。 そこへ、勇二がやって来た。 「隆!どうしたんだよ?今一緒にやらなきゃ、いつまでも一緒に遊べないぞ!」 「うん。
内田俊章 さん作 [320] -
青い瞳の転校生 第16話
初恋 1 民宿へ戻り、着替えを終えると、それぞれが砂浜へと降りて行った。 隆が、少し遅れて外へ出ると、もう近くには、誰もいなかった。 隆が“急いで行かなければ”と、走り出そうとすると、女子の民宿の裏に、カラフルな水着が干してあるのが、目に止まった。 隆は足を止め、廻りに誰もいない事を確認すると、何かに取り付かれた様に、水着の方へ、歩き始めた。 そして、又心臓の高鳴りを感じながら、無意識の内に、ス
内田俊章 さん作 [340] -
青い瞳の転校生 第15話
ときめき 8 3時を回った頃、林のホイッスルが鳴った。 一度、民宿へ戻って、着替えてから、リクレーショの予定であった。 民宿へ戻る途中、1班の6人は、言葉少なだった。 特に隆は、女子とは離れて歩いた。 スージーは“隆が変なのは、自分のせい”と思い込み、寂しそうな顔をしていた。 ひとみは、気掛かりではあったが、どうする事も出来ずにいた。 島田勇二が、隆の横に並び、話し掛けた。 「隆!お前、スージー
内田俊章 さん作 [367] -
青い瞳の転校生 第14話
ときめき 7 「何が有ったの?ワタシ、何か悪いことをした?ねえヒトミ」 スージーが心配そうに言うと、ひとみも首をかしげながら言った。 「私にも分かんない!あんな隆を見たの、初めてだよ」 5人は、口々にそう言いながら、又海へ入って行った。 隆は今まで、クラスの女子を“異性”として、見たことが無かった。 クラスのほとんどが、幼稚園からの友達で、男女の違いを、意識したことが無いのである。 ところが、ク
内田俊章 さん作 [314] -
青い瞳の転校生 第13話
ときめき 6 「どうしたんだ隆?」 「……」 「余り勝ってな行動をとると、隆だけ、遊泳禁止にするぞ!」 林にキツく注意され、隆は“ショボン”とした。 「すいません」 まさか“女子の水着に興奮しまして”とは言えず、謝る以外は、黙るしかなかった。 隆は、砂浜に腰を下ろすと、その場に寝転がり、目を閉じた。 すると、同じ班の5人が、隆の周りを囲んだ。 「どうしたんだよ隆!」 勇二が声をかけると、隆は目を
内田俊章 さん作 [328] -
青い瞳の転校生 第12話
ときめき 5 「スージー、もう良いだろ!俺、一人で泳いで来るから!」 隆はそう言ってスージーの手を離すと、沖へ向かって泳ぎだした。 5人は、何が有ったのかと“キョトン”としていた。 その時“ピー!ピー!”とホイッスルの音が鳴った。 担任の林が吹いた、ホイッスルだった。 「隆!そこは深いぞ!戻って来い!」 林は、叫びながら砂浜を走り、海へ入って来た。 隆は、我に帰って泳ぐのを止めて、その場に立とう
内田俊章 さん作 [325] -
青い瞳の転校生 第11話
ときめき 4 数日前からの好天続きで、水はぬるく、波も穏やかだった。 腰位の深さまで入ると、今まで横にいたスージーが、隆の前に来た。 「タカシ!バタ足をするから、手を持って!」 その時だった。 スージーの、少しだけ膨らんだ胸と、その中央に微かに飛び出た突起物が、隆の目に飛び込んできた。 隆は“ドキッ”とし、目のやり場に困り、視線をそらした。 「お〜ぉ、良いぞ!」 隆は、後退りしながらスージーの手
内田俊章 さん作 [327]