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ミステリに含まれる記事が2060件見つかりました。

 
  • 欲望という名のゲーム?110

    五人はホールに集合した。「兄さん、分かりました。答は白のクイーンを『eの5』です」「よし、孝子。この床をチェス盤に見立てて、『eの5』はどこだ?」「チェス盤は、常に右下に白マスがくるように置くから、食堂の前から見るか、あるいは図書室の前から見るかによって、『eの5』の位置は違ってくるわ」「あっ!あれよ、きっと」友子が思い出した。「ほら、『白のプレイヤーは、知識の宝庫を背にすべし』って言ってたじゃ
    矢口 沙緒  [585]
  • GO AWAY#79

    「あぁぁぁ!もしかしてタレントの大越 旬!?」雪野が警備員を指さして叫ぶ。雪野の反応に旬と言われた警備員は満面の笑みを出して「おっ!流石女の子は俺の事を知ってるね!」旬は、満面の笑みで雪野に握手をしてきた。雪野は声にならない声で両手で握手してきた。一体全体何がどうなっているのだろうか?京都は雪野に「ねぇ佐藤さん?……この人誰?」京都が雪野に説明を求めると雪野はだいぶ興奮して「かっ鏡君知らないの?
    速見  [480]
  • 欲望という名のゲーム?109

    喜久雄と孝子は、慣れないプロブレムに悪戦苦闘していた。ニ手詰めという短い手数を侮った喜久雄は、死ぬほど後悔していた。プロブレムのニ手詰めは、詰将棋の三手詰めとは比べ物にならないくらい複雑だった。「ここにクイーンを置くと、どうだ?」「うーん、ここに黒のルークがあるからダメよね」「あっ、そうか。じゃ、ここは?」「そこは、さっき置いたじゃない。やっぱりダメよ」「ややっこしいなぁ。クイーンを動かすのは間
    矢口 沙緒  [580]
  • 欲望という名のゲーム?108

    明彦、深雪、友子の三人は、三階のチェスの部屋を探していた。友子の考えが正しければ、それは特別なチェス盤であるはずだ。チェス盤は呆れるほどあった。よくもこれだけ、いろいろなタイプの盤を集めたものだと、感心させられてしまう。だが、どれが特別かと言われると、なかなか結論が出ない。「ねぇ、どれかしら?」「分からんな。どれも特別なような気がするし、どれも違うような気もする」「この水晶のクイーンだけど…」友
    矢口 沙緒  [538]
  • GO AWAY#78

    第十七話 乗っ取り企画「なっ!?」二人は慌てて席を立って一歩下がり身構えた。いつ正体に気づいたのだろうか?いや……初めから気づいていたのだ。すぐに警察に通報されると思った京都は「クソッ!人気がないのは幸いした。恨みはないがここで気絶してもらう」速攻で警備員を気絶させようとしたが「ちょっちょっと待ってよ!!鏡君!」雪野が警備員の前に両手を広げて立ち盾となったので京都は慌てて拳を止めた。寸止めで止ま
    速見  [421]
  • 欲望という名のゲーム?107

    「駒の動きは将棋と似てる所が多いから、すぐ理解できるはずよ。でも、ここに詰将棋とプロブレムの違いっていうのが書いてあるわ。詰将棋は連続王手で相手の王を詰めるが、プロブレムはその必要はない、ですって。ここに例題が載ってるから、これを見ながら要領を覚えましょうよ」孝子は喜久雄に、駒の動きとその説明を始めた。「なるほど。将棋と似てるな。これならなんとかなりそうだ。ただ問題は、王手をかけなくてもいいって
    矢口 沙緒  [626]
  • GO AWAY#77

    連れられた部屋は人が三人入ると結構狭く、窓もなく入口は警備員の後ろにあった。このまま警察に通報されれば絶対絶命のピンチとなる。しかし、幸いなことに警備員はまだ雪野が全国指名手配の女子高生とは気づいていないのかありきたりな事を聞いて京都と雪野が適当に嘘をついてごまかすと次は説教が始まった。いつ、全国指名手配の青山雪野とばれるのかハラハラしていたが、説教が長くなるにつれてだんだんとうっとうしくなって
    速見  [406]
  • 欲望という名のゲーム?106

    「なんだ喜久雄。お前、将棋が出来るのか?」「ええ、あまり強くはありませんが…実戦よりも、主に詰将棋なんかをやってるほうが多くて…」そこへ友子が息を切らせて戻って来た。「はい、駒と盤」「よし、さっそく並べてみよう。孝子、やってみてくれ」孝子はメモを見ながら、駒をひとつひとつ並べだした。「そして、最後に白のクイーンを『gの3』と。はい、出来た」「確か雅則は、クイーンを正しき位置に導けって言ってたよな
    矢口 沙緒  [554]
  • 欲望という名のゲーム?105

         2「兄さん、そろそろ八時ですよ。あと四時間しかありません」「残念ね。せっかくクイーンは見付けたのに…」そう言って、友子がポケットから水晶のクイーンを出し、コルクの横に並べた。その動作を見ていた明彦が、いきなり立ち上がり、コルクとクイーンを交互に見始めた。「おい、みんな。このコルクに書かれている『WQg3』だが、このニ文字目の『Q』はクイーンの『Q』じゃないのか?」「クイーンの『Q』?」
    矢口 沙緒  [540]
  • 欲望という名のゲーム?104

    「うーん、最初のアルファベット三文字は、何かの略称かもしれないな。例えば『JRA』が『日本中央競馬会』というような…」「でも、こんな略称って、ひとつも聞いた事ないわよ」友子が呆れて言った。今度は孝子が手をあげた。「ねぇ、これってさ、最初の一文字は『W』か『B』よね。そのふたつだけだわ。何か意味があるのかしら?」確かに孝子の言う通りなのだが、その意味は?と尋ねられると、答えられる者はなかった。「暗
    矢口 沙緒  [529]
 
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