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ミステリに含まれる記事が2060件見つかりました。
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欲望という名のゲーム?88
第六章団結という名の終盤戦 1夕食がいつもの時間に始まり、料理は相変わらず素晴らしいものばかりだった。食事の終わりには、すっかり恒例となってしまったアイスクリームのデザートを、牧野自身が孝子の所に運んできた。牧野はいつの間にか、このアイスクリームのデザートに特別な思い入れを感じ始めていた。「本日のアイスクリームは、少し変わった物をご用意させていただきました。アイスクリーム・ビスケットでご
矢口 沙緒 [487] -
GO AWAY#67
第十五話 味方か敵か「「杉本 冬馬!!」」京都と雪野は杉本を見るとすぐに数歩下がって身構えた。逃げたいところだが仲間と連絡を取っているのか分からないので停止していた方が身のためなのだ。しかし、先ほど警察が虎鬼門に来たのになぜ杉本がこんな……人気のない田園地帯にいるのだろうか?急な展開に二人は思考を巡らせた。そんな二人を前に杉本は「!?何故僕の名前を………!そうか、僕ら(警察)の目を盗んでまた安井
速見 [400] -
欲望という名のゲーム?87
突然、喜久雄が足を滑らせた。足の裏には土埃が付き、すでに裸足の効果は薄れていたのだ。彼の体が一気に滑り始めた。友子が悲鳴を上げた。しかし二、三メートル滑った所で、喜久雄は踏みとどまった。そして彼は再び上を見上げると、また前進を開始した。三十分後、彼はようやく風見鶏に到着した。その心棒につかまり、ようやく一息ついた。荒い息を整えながら、彼は風見鶏を調べた。その金属製の鳥の部分に、何か書いてあるのが
矢口 沙緒 [551] -
欲望という名のゲーム?86
「かなり急だな。それに乾燥した土埃が溜まっていて、靴では滑りそうだ。裸足になった方がよさそうだな」「ここしばらくは、雨が降りませんでしたから」鹿島が説明的に言う。喜久雄は一度ベランダまで降りてきて、上着を脱ぎ、靴と靴下も脱いだ。「私は何をしたらいい?」友子はなんとか喜久雄の役にたとうと必死だった。しかし、彼女に出来る事は何もない。「そうだな…じゃあ、おまえはここで祈っていてくれ」喜久雄は笑いなが
矢口 沙緒 [473] -
欲望という名のゲーム?85
5鹿島の部屋にノックの音が響く。鹿島が立ち上がりドアを開けると、喜久雄と友子が立っていた。「どうしました、お揃いで」「屋根に登りたい。方法はないか?」喜久雄が言った。その目には、強い決意が伺われる。「屋根に?しかし、ここの屋根は危険ですよ。もし、落ちでもしたら…」「危険は分かっている。方法が分からないだけだ。どうしたら、この屋根の上に出られる?」鹿島はしばらく考えていたが、「そういえば、
矢口 沙緒 [468] -
欲望という名のゲーム?84
「ちょっと、今、思い出した。子供の頃、お母さんに聞いた事があるの。猫が天気予報をするのは知ってる?」「あの、猫がよくやってる、手で顔をこするやつか?」「そうそう、あれは猫が顔を洗っているらしいんだけど。朝起きてすぐ、猫が手で自分の顔をこすると、その日は雨が降るって…でもね、あれは普通の猫じゃダメなのよ。お母さんがそう言ってた。あれは、とっても珍しい猫にだけ、その能力が備わっているんですって。ほか
矢口 沙緒 [521] -
GO AWAY#66
源二のその言葉に屋敷にいたヤ○ザの間に動揺が走るが、もっと動揺が走ったのがこの二人だった。「えぇぇぇ!」「どうしよう!?もう警察とやり遭うのはごめんだよ」二人はまた警察ともめると思うとパニックになった。そんな二人を見た親分は「おい道暁(みちあき)この小僧どもを例の穴倉まで案内したれ」そう命令されると親分の側近の一人が「ハイ」と、短く答えて二人を誘導させた。誘導されるときに情報を探していた側近と遭
速見 [409] -
GO AWAY#65
そこまで言うと雪野はホッとしたが、親分は一層鋭い眼を京都に向けた。「小僧誠意を見せずにワシらヤクザもんからタネ(情報)盗ろうってか」親分がそういうと京都は臆せずに「指の代わりに僕らが知りたがっていた拳銃の情報の拳銃を事件解決後に渡すってことで誠意をみせれませんか?」京都は相変わらずの馬鹿面で親分に言うと、「フハハハハハ。なかなか度胸のある小僧じゃないか。いいだろ!そのハジキの名前を言ってみ」親分
速見 [398] -
GO AWAY#64
そんな二人を見て豪快に笑いだした。その笑い方は十分怖いので雪野はいつも通り京都の後ろに隠れた「いいだろう。ハジキの情報は教えたる」「「やった」」親分の言葉に二人はハイタッチする。あんなに迷惑をかけてよくOKをだしたものだ。と、思ったが「しかし………だ」親分が大きな声を出したので二人は思わずハイタッチをしながら止まってしまった。あのノーテンキな京都ですらあまりの迫力で止まってしまった。「わしらを相
速見 [384] -
欲望という名のゲーム?83
「このゲームさ。もう五日もたつのに、何も分からないまんまだもんな。三毛猫、ピカソ、それからスマイル君か、あれも分からんし」「そうね。それからレモンパイに書いてあった暗号も分かんないわね」「結局、全然分からないってことだよな。だいたい向いてないんだよな、こういうのにさ」「じゃ、諦めるの?」「ホームランを諦めて、確実なヒットっていうのはどうだ。つまりさ、明彦か深雪が財産相続の権利書を見付けたら、僕達
矢口 沙緒 [463]