トップページ >> ミステリの一覧
ミステリに含まれる記事が2060件見つかりました。
-
サークル仲間殺人事件(第3話)
勝沼は警察署の取調室で絞られていた。勝沼はなかなか白状しないどころか無実を主張してる。「俺は純平を殺してないって。信じてくれよ。」と、勝沼は同じ言葉を繰り返し言っていた。純平の残したダイニングメッセージ かつぬまこの動かぬ証拠がある限り勝沼の容疑は晴れないことは事実だ。勝沼がいないサークル仲間四人は純平のお通夜に顔を出した。遺族である純平の両親に挨拶すると、純平の母親はなぜ
ななしー [656] -
サークル仲間殺人事件(第2話)
我々五人の前に警察官がやって来た。「やぁ君たち、君たちは岸田純平君のお友達かね?」「あぁそうだけど。」と、調子乗りの勝沼が食ってかかるように警察官を睨んで言った。「いやいや君、一番怪しいね。お名前は?」と聞くと、勝沼はシカトしていた。シカトしてた勝沼を見かねて隣にいた稲田が‥「勝沼、勝沼貴士っていうんだ。」その名前を聞いた警察官はすぐさま「ちょっとお話でも聞こうか?」と、警察官は勝沼の両手を掴む
ななしー [656] -
サークル仲間殺人事件
ある雨の夜、親友の岸田純平が殺害された。俺はその夜は彼女の麻美とカラオケを楽しんでいた。事件の一報を聞いたのは翌日の朝だった。「えっ! 純平が‥!?」俺は急遽仕事を休み、純平の実家に車を走らした。純平の実家には数人のマスコミと警察官が集まっていた。「んっ?」その中に懐かしい顔が見えた。「おい、学。」と声をかけてきたのは縁なし眼鏡をかけた勝沼だった。「おい久しぶりやな。元気してたかよ。」て勝沼は
ななしー [821] -
座敷牢。
あれは、じりじりと照り焼きになりそうなくらい暑い暑い夏のことだった。当時小学四年生で、夏休み中だった私は、両親の離婚調停のため、母方の祖母の実家に預けられていた。その日は午前中、何もやることがなくて、いつもなら最後の最後にやってしまう夏休みの膨大な宿題も、自由研究と絵日記を残して全部おわってしまった日だった。「つまんない!」わたしは思わずそう声をあげた。唯一の暇つぶしは終わってしまったし、この家
睦月 [631] -
モウテン
あたし、いつからここにいるんだっけ? たしか家で土曜八時からのお笑い番組を観てたはず。でもここはなんにもない場所。夢かな?テレビ観ててそのまま寝ちゃった?「・・・こ!」なんか聞こえたよね。はっきり聞こえないけどあたしが知ってる声のような気がする。どこから聞こえたんだろう。あたしは自由に動く体であたりを走り始めた。自由に体が動く時点で夢でないことが理解できた。 見つけるのに苦労はしなかった。少し
カオリ [495] -
人殺し
人を殺した。なんとなく、殺してみた。人を殺した。思い付きで、殺してみた。人を殺した。なんとなく気持ちがすっきりした。人を殺した。かわりに不幸になった。人を殺した。人を殺したから、不幸になった。人を殺した。人を殺した私は、人殺し。浅い眠りから覚めた私は、逃れられない罪を背負っている事を思い出した。自分の真横に横たわる、死体。その死体が話しかけてくる。「お前が殺したのだ。」一見寝ているだけにも見える
雨蛙 [623] -
無音2
現場から帰ったあと、久々にあの日のことを思い出していた。初めて奴を追い詰めた日のことだ。現場は薔薇が綺麗なことで有名な公園だった。 「おい!そこで何してる!」それは、まったくの偶然だった。たまたま通り掛かった公園で、不振な人物に遭遇。例に習い職質をかけようとした。 「ようこそ。私のギャラリーへ。」黒のロングコートを着た不審者は、深々と一例をした。 「貴方は私の記念すべき最初のお客様です。
夏蝶 [605] -
無音
雪が舞っている。音も立てずに深々と。 「またか…チッ」 腹立たしさで、思わず壁を殴った。 「えぇ。手口は前回と同じです。ざっと見たところですが、恐らく今回も手がかりは期待できません。」 思わず深いため息が出た。室内だというのに、外の雪の影響で吐く息は白い。さらに、タイル張りの床も、寒さを増長させていた。 「よく調べろ。」 窓から降り注ぐ雪灯りが、床を照らす。蒼白く生気のない顔も。 「スノードー
夏蝶 [911] -
4の呼吸 4-5
阿部は急いで彼女に近付いた。 「な、何ですか!?いきなり?」 「すみません、私達は戸塚警察署のものです。あなたが佐藤静子さんですよね?」 というのも、一応の確認だった。 「えぇ、そうですけど・・・」 そう言って、彼女は少し考えてから、閃いたように状況を理解した。 「あっ。もしかして、北澤君の件ですか?」 「お察しの通りです。」 「わかりました。じゃあ応接室に。そこで話しましょう。」
SABLA [537] -
4の呼吸 4-4
「いやぁ、驚いたな。」 木戸は心底驚いた様子だった。それには部下の阿部も同感だった。 「まさか、生徒資料の備考欄にあんなにびっしり個人個人の特徴を書いてるんだからなぁ。」 「それだけ教師も努力してるんですよ、ホントに教師にならなくてよかったですよ。」 確かに、教師というのは普段の仕事に加え、生徒の名前や特徴を把握しコミュニケーションを計れなければならない。むしろ、最近ではそちらを重視する
SABLA [837]