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学園物に含まれる記事が836件見つかりました。
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ほんの小さな私事(48)
話を聞いていると、確かに不安は感じる。だからと言って私は、自分の決めた事を曲げるつもりもない。「呪いが本当かどうかは判りませんが、私は何があろうとも、この部でやっていこうと思っています。ですから山崎さん。今後ともよろしくお願いいたします。」私がそう言うと、山崎さんは、笑顔に戻り言った。「いい目をしとる。お前さんならきっと、呪いに打ち勝つ事ができるじゃろうて。いや、まあ…呪いなんぞ、単なる噂に過ぎ
稲村コウ [363] -
短気で不器用な俺〜四〜
白弥仁とのタイマンは、壮絶なものだった。俺も奴も、一歩もゆずらなかった。その激戦の末俺は勝った。「退け!」俺は、見ていた奴らに言った。すぐ真ん中に道が出来た。奴らも相当ビビっていたのだろう。俺は、傷だらけの体で家へ向かった。途中、歩くのもしんどかったのでバイクを盗んだ。家に着き、俺は部屋の中央まで行った。すぐに倒れた。俺が中学生になり、問題を起こすようになってから、家族は俺を捨てた。一応まだガキ
NIGHT [406] -
学校に行きたくない 2
何でだろう何で私だけなんだろう何で私だけが嫌われてんの?何で私は教室で勉強が出来ないの?何で私に給食を用意してくんないの?何で私が(死ね)なんて言われなきゃいけないのよ先生… 気付いてお母さん… 見て皆… ヤ・メ・テ・・・私の夢は・・・私を苦しめた奴ら皆を殺すこと…私の独り言
ゆか [529] -
ほんの小さな私事(47)
正直な所、呪いと言われても、信憑性が無いと思ってしまうのが普通の人の思考だと思う。しかし私は、自分が持っている能力と、それによって、今まであった体験を踏まえ、呪いという言い方はともかく、弓道部に何かあったのは本当だろうと感じていた。「詳しく教えてもらえないでしょうか?」私がそう言うと、山崎さんは、少し間を置いてから喋り始めた。「まずは去年の秋ぐらいじゃったか。この弓道部の主将が、ここの練習場で他
稲村コウ [312] -
ほんの小さな私事(46)
射的場に入り、私は周囲を見渡してみる。広さはそれなりにあり、七〜八人が並んで競技が出来るぐらいだろうか?これを私一人で使うのは、ちょっと勿体ない気もする。的は、現在ここが利用されていない故か設置されていなかったが、広場は綺麗に清掃されていたのがわかった。「この奥に道具置き場があるで、必要なものはそこからもってくるといい。昨年の備品が幾らかまだ残っている筈じゃが、それでいて何か足りない物があるのな
稲村コウ [334] -
ほんの小さな私事(45)
「では山崎さん、牧野の事、よろしくお願いします。」瀧口先生が山崎さんにそう言うと、山崎さんは軽く頷いたあと、私に向かって言った。「うむ。では、ついておいでなさい。」「はい。」弓道場は総合道場の奥にある。施設の大きさも、それなりの規模であった。弓道場に到着すると、まず山崎さんが、入り口の鍵を開けた。続けてそのまま奥に入っていくと、通路沿いに男女別の更衣室があり、更に進んだ先に射的場があるようだ。取
稲村コウ [344] -
蛙の願い(4)
帰宅途中、近所の高校の前を通る。この高校は藤宮高校とは違って進学校でもなければ、伝統校でもない。それだけに藤宮の連中は見下してる・・というか、眼中にないのかも知れないが・・「よお!松川!」不意に後ろから声をかけられてびくつく。見てみると中学時代の友達だった。しかも親友。前ちゃんだ。「お、前ちゃん!おひさ」と言って微笑んだ。学生とまともに話すなんていつ以来だろう。「なんだ、一人なのか?」前ちゃん
安藤 [409] -
短気で不器用な俺〜参〜
〜ファミレス〜「お前さ、本当に前田の事好きなのかよ」「好きだよ」「まっ頑張れよ」「ハイハイ」注目したカレー食べた。「あー美味かったな」「佐和田、そろそろ行くか。もー8時だ」「そーだな」そして俺達は、ファミレスを出た。しばらく進むと、人通りの少ない道にでた。「やめて下さい」「いーじゃねーかよ。少し俺らと遊んでこーぜ!」声が聞こえてきたので行ってみた。「あれ?前田美樹とかって奴じゃねーの?」「あ、本
NIGHT [464] -
ほんの小さな私事(44)
学校には、八時十分前に到着した。朝のホームルームは八時二十分に始まるので、まだ大分時間がある。私はその時間を使って、一度、弓道場へ向かう事にした。高野さんと山下さんとは、下駄箱前で別れ、私は昨日行った経路で弓道場へと向かう。途中の総合道場からは、朝練に励む剣道部員と、柔道部員の声が響いていたが、やはり奥の弓道場からは、全く音が聞こえてこなかった。取り敢えず私は、総合道場を覗き込む。中では瀧口先生
稲村コウ [341] -
ほんの小さな私事(43)
「ちょっと、待ちなさいよ!」高野さんは、櫻井君に向かって叫んだが、彼は振り向きもせず、そのまま走り去ってしまった。「櫻井君って、案外いい人じゃないの?」「私もそう思います。」私たちが二人してそんな風に言っていると、高野さんは、首をブンブンと横に振った。「そんな事ない、ないッ!あいつに限っていい人とか、あり得ないんだから。」そう言って彼女は、櫻井君に手渡されたフィルムを投げ捨てようとしたが、投げ掛
稲村コウ [356]