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学園物に含まれる記事が836件見つかりました。

 
  • ほんの小さな私事(24)

    「沙羅ちゃん、どうしたの?私の事ジーっと見て…何かついてる?」私は、高野さんにそう言われて、ハッと我に返った。「あ…ごめんなさい。少し考えごとをしていて…。ええと…お家の方向でしたよね。中学校の側に神社があるでしょう?その隣のお寺の敷地内にある住宅が、今の私の住まいなの。」「そうなんだ。お寺んとこに越して来たのって沙羅ちゃんだったのね。なるほどー。それじゃ、みんな方角は一緒だから、仲良く帰れるね
    稲村コウ  [515]
  • Run Again 2

    「じゃあ教室に行こうかな。」そう歩き出したとたん、「あ!久!やっと見つけた。」誰かに名前を呼ばれた。その誰かは綺麗な腰にまで届くストレートヘアーにすらりと長い健康的な手足をしていて、顔もどこか見覚えが……「やあ、おはよう渚。いきなりどうしたの?」そうだ、彼女は白井渚。(しらい なぎさ)僕の幼馴染みだ。そんな彼女が僕に何の用だろう。「どうしたのじゃないわよ!久のママがもう行っちゃったって言うから走
    ぜろ  [435]
  • ほんの小さな私事(23)

    「さっき、何だか声あげてたけど、どうかしたの?」少しして、ジャージに着替え、荷物まとめ終わった山下さんが、私たちの教室にやってきて、何事かと聞いてきた。「実は、高野さんのカバンに入っていた…。」私がそこまで言いかけた所で高野さんは、それを遮って慌て気味に口を挟んだ。「あ、いいのいいの、何でもない。うん、何でもないから。大丈夫だから。」そんな高野さんの様子に、私と山下さんは、お互い顔を見合わせ、キ
    稲村コウ  [442]
  • ほんの小さな私事(22)

    何はともあれ、櫻井君の事はともかく、高野さんを助け起こし、改めてA組の教室へ向かう事にした。向かう…とは言っても、目と鼻の先なのだが。まず、山下さんをA組の教室まで送った後、私と高野さんは、B組の教室に、置いてある荷物を取りにいった。B組の教室は、誰も人が残っておらず、電気も消えていて薄暗かった。「一気に暗くなっちゃったね。さっきまでは明るかったのに。」教室の電気をつけ、中に入る私達。先ほどの薄
    稲村コウ  [409]
  • ほんの小さな私事(21)

    「噂には聞いてたけど、ホントに変な人…。」山下さんが、去っていった男子生徒の方を見ながらそう言うと、高野さんは、男子生徒が去っていった方向に握りこぶしをつきだし、親指を下に向け、敵対心まるだしといった様相で言葉を吐いた。「変人どころか、あんなのド変人よ!何考えてるかわかんないし、あいつが作った心霊研究同好会とかなんとか…わっけわかんない!」「心霊研究同好会?」「よく解らないんだけど、さっきの櫻井
    稲村コウ  [395]
  • ほんの小さな私事(20)

    「バカヒデッ!何で真後ろでぼっ立ってんのよ?ビックリしたじゃないの!」高野さんは、そう、ボサボサ頭の男子生徒に怒鳴り付けた。「…いや…そんなつもりじゃ…なかったんだけどね…。あ…どこまで計算したんだっけ…。」彼は、高野さんにそう答えつつ、何やら、手に持っている手帳を眺め、やはり頭をかきながらブツブツと何かを呟き続けている。よく見ると、手帳を持つ手には更に、器用に電卓を持っていて、頭をかいている手
    稲村コウ  [426]
  • ほんの小さな私事(19)

    「高野さん、大丈夫?」私は咄嗟に、床に転んでしまった高野さんのそばに寄り、しゃがみ込んで、彼女の身を案じた。高野さんは、自身が転ぶ際に、持っていたカメラを庇って倒れ込んだようで、したたかに臀部を床に強打してしまったようだ。カメラが大事なのは解るものの、打ち所が悪ければ、ケガをしかねない訳で…。幸い、彼女が肩から下げていたカメラバッグがクッションになったお陰か、衝撃も和らいだようである。それはそれ
    稲村コウ  [462]
  • 月光に染まる魔王〜第十五話〜

    結界にグングニルを…不可解ですね。結界を破壊するつもりでしょうか?だとすれば…無謀な作戦だと言えましょう。わざわざ結界を破壊する必要はない。おそらく、完全に破壊するのは無理だろう。グングニルの刺さった場所に何らかの衝撃を加え続ければ…時間稼ぎが必要だ。「間宮さん、僕が時間を稼ぎます。その間に先日の衝撃波を使えるようにしてください。」しかし、あれを何らかの方法で威力を集中させなければならないな。…
    へたれもち  [600]
  • 姫乃苺の非日常4

    次の日の休み時間。俺は、同中だった川島と今日知り合ったばかりの相田と喋っていた。すると、相田がいきなり姫乃の事を話し始めた。なんでいきなり…と言う突っ込みにお構いなしに淡々と話していった。「姫乃と俺は同じ中学で三年間同じ中学だったんだけどよ、あいつ、かなり謎が入ってて、中学では友達らしい奴も居なかったし、重要な話以外はだっーれとも、口聞かなかったんだよ」川島は「ヘ〜」とのんびり顔で相田の話を聞い
    ヒナィチゴ  [470]
  • ほんの小さな私事(18)

    結局、渡り廊下の様子はちゃんと見る事はできなかったけれど、見る限りのなかで、怪しい人影や、おかしな物は見えなかったし、赤い靄の存在は確認できなかった。あっとすれば、いつものように見える、白っぽい靄がちらほらと見えたぐらい。因みにこの靄の存在は、普段は微かにしか見えていないのだが、私が意識してそれを見ようと思った時には、それらがより鮮明に、私の視界に飛び込んでくるようになるのだ。感じとしては、望遠
    稲村コウ  [433]
 
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