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学園物に含まれる記事が836件見つかりました。
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ほんの小さな私事(17)
図書館の事はあと、林さんが見てくれるという事になったので、私と高野さんで山下さんを帰宅途中まで送る事となった。まずその前に、このままスカートが切れたままなのも何なので、一旦、山下さんのクラスへと、ジャージを取りに行って、それに着替えてからという事にしたけれど、渡り廊下側を行って、そこでまた、何かがあるとも限らないので、二階の校舎繋いでいる連絡通路側で戻る事にした。連絡通路の窓からは、先ほど歩いて
稲村コウ [422] -
ほんの小さな私事(16)
それにしても気になるのは、どのように山下さんのスカートが切れたのか?見た感じでは、カッターナイフで切られた感じに見えるものの、人為的ではないとするのなら、その線は消える。かといって、何かに引っ掛かって破けるとするのなら、このように切れるには、鋭利な何かに引っ掛からないと、こうはならないだろう。第一、それとしても、引っ掛かって切れるのであれば、繊維の目に沿って切れる筈だ。山下さんのスカートは、繊維
稲村コウ [448] -
月光に染まる魔王〜第十四話〜
なんだ…視界が…歪む?身体が震える。この感覚…身体が軽すぎる…いや、重力が感じられない。だから、軽いとか重いとかも解らないし、重量の概念が吹き飛ぶ感覚だ。それにこの殺気は…久しぶりだな。「ほう、今の力は…良いでしょう。私も少し本気でいきましょう。」男の雰囲気が変わる…空気は重々しく、細かに振動する。そこには、殺気だけがあった、笑いが消えて。「楽しみですね…こんな感覚は久しぶりです、楽しませて下さ
へたれもち [525] -
ほんの小さな私事(15)
「まさか…通り魔とか…。」高野さんの言葉に、山下さんは首を横に振った。「スカートが切れてるのに気がついた時、あたし、回りを見渡したんだけど、誰も居なかったわ。もしかしたら、どこか釘とかが出っぱってて、それに引っ掛かったとか思ったけど…特に何もなくて…。で…しばらく回りを見てたら、何か『ヒュー』って音と、良く解らないけど、変な唸り声みたいなのが聞こえて…怖くなって…。」「それで慌てて、図書館に駆け
稲村コウ [437] -
ほんの小さな私事(14)
林さんは、山下さんと私を、事務所の中に招き入れてくれた。山下さんを、林さんが用意してくれた椅子に座らせて、私たちは、彼女が落ち着くのを待つことにした。山下さんは、したにうつむいていて、スカートをギュッと握りしめていた。私はそれを見ていた時、ふと、彼女のスカートの裾が切れているのに気がついた。その切れ方は、カッターなどて切られたが如く、鋭く切り裂かれており、約十センチほど切れている感じであった。ま
稲村コウ [424] -
とびら5
目を開くと、佐原くんがいた。「佐原くん?」何も言わない。フラッ。佐原くんが、倒れた。「佐原くん!しかっりして」倒れかけた佐原くんを受け止めた。寝かせるとひどい傷だった。特に、腹部は血だらけでどうすればいいか、わからなかった。「佐原くん。しっかりして」れいは、京介のほほに手を置いた。「ゴメン」苦しそうな顔をして言った「しゃべらないで。…お願い。」京介は、わかってくれたか黙ってくれた。「大丈夫。佐原
ルイ [374] -
とびら4
「逃げろ。」佐原くんが、アタシに言った。「足が動かない」泣きそうな声でアタシは、言った。「ったく。」彼は、少し不満げに言った「行くよ」アタシの手をつかんで、後ろに逃げた。「ひゃあ」足速すぎ。れいは、佐原くんに「あれ、何?」「詳しい事は、後。」ピタッ。突然佐原くんが止まった。佐原くんは、地面に手を置いた。何するんだろ? れいは、不思議そうに彼を見た。「我 継承者に よる 誓い汝の 願い かなえたら
ルイ [358] -
ほんの小さな私事(13)
林さんは、この高校の卒業生だそうで、去年完成したばかりのこの図書館に、出来た当初から勤めているそうだ。短大を出た後、すぐにここへと勤める事になったという事で、私たちとも年齢が近い為、高野さんなどとは友達のように接しているらしい。「沙羅ちゃんも本を読むのが好きみたいだから、ちょくちょく来ることになるかも?」「あら、そうなの。読書好きの人が増えるのは嬉しいわね。読みたい本はどんどん借りていってね。あ
稲村コウ [395] -
ほんの小さな私事(12)
図書館は、私が想像していたよりも大きかった。建物は二階建てになっており、一階には、貸し出し受け付けのカウンターと、エリア分けされて、様々な本が本棚に納められている。二階は、ここからでは様子が確認出来ないが、貸し出しされていない本があるらしく、その隣にミーティングルームがあるそうだ。「結構大きいでしょ?ここの図書館は、沢山の本があって、学校の生徒以外も利用出来るようになってるのよ。」確かに、中を覗
稲村コウ [424] -
とびら3
「ばいばーい」れいは、友達に手を振った「また明日ね。」友達と別れると、一人になってしまう。から、すこし寂しい気分。 「空が紅いな。」夕焼けの空をながめた。ドキッ。 嫌な感じがした物凄く嫌な感じ。気分が悪くなりそう。ジュー。後ろから、何かが溶けたような音がした。後ろを振り向く。最悪。この世の物では、ない生き物。絶対。巨大化した、クモのよう。赤、緑、黒のような、鮮やかな色。気持ち悪すぎる。口から、液
ルイ [366]