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SFに含まれる記事が1822件見つかりました。
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星の蒼さは 98 第七話外伝 アキとルナ
アキ・シラユキがこの世に生を受けたのは今から十七年前。月への移住は既に完了し、人々は混乱を乗り越えて新しい発展の為に汗を流し始め、その経済成長率が一時期の中国を上回った頃だった。住みかこそ集合住宅だったが、アキの家庭は高度経済成長が生み出す偽りの富に浸かり、それなりに豊かだった。若かったアキの母親は死に物狂いで働く父親をよそに毎晩ディスコに通っては男をさらって連れ込んだ。しかし、いい気分で部屋に
金太郎 [432] -
星の蒼さは 97
傍らにハルの心地よい〔蒼〕を感じながらも、アキの意識は少し向こうに向いていた。(だから薬。覚醒剤位あるでしょ?もしアレなら私どもで用意させていただきますが)(冗談じゃない!)大声をだしたのは滝川艦長。隣でなだめるのは荒木副艦長。そして二人に向かって話しているのは、藍お姉ちゃんに違いない。あんな言い方をしたら怒らすに決まっている。下手な敬語と相まって、彼女は人一倍相手と話すのが苦手だ。そんなやり方
金太郎 [561] -
〜Stliker〜哀編(130)
「クク…クククク…」ディア=パノスの決死の反撃で地面に伏したプロキオンの中でその狂気は遂に目覚めようとしていた。ディア=パノスは地面に伏したプロキオンに接近しその様子を伺っていた。ディア=パノスのパイロットである龍雅はプロキオンのパイロットであるミラの無事を祈るばかりであった。しかし…突然プロキオンは起き上がり、体当たりでディア=パノスをかち上げた。龍雅はその時、ミラの身に起こっていることを瞬時
焼き魚 [435] -
星の蒼さは 96
「一体何の騒ぎ!?」滝川の目に入ったのは、医務長と問答を繰り返す五人の黒い服の男達と〔白〕いスーツに身を包んだ灰色の目をした少女だった。「艦長!」桧山美樹が滝川に駆け寄る。「この人達がハルとアキを連れて行くんだって聞かないの!」「貴女がこの艦の艦長?よかった。今ちょうどお伺いしようと思っていたところです。この方々ではラチが明かないから」リーダーと思しき少女がにっこりと笑う。「あなた方は?」黒服の
金太郎 [471] -
Disaster(15)
「おい!NO、315!なんでメタモルフオーゼしない!?」「何なんだよ!?そのメタモなんとかってのは?」真の背中からは多少の出血は見えるがそこまで深く切られたわけではなさそうだった。「ちっ…なんだよ。ユミのやつ…その辺教えてねぇのかよ。」そういいながら狼のような怪物は首を軽く捻ると両手足の先端から鋭い爪が伸びる。「しかたねぇ…坊やは下がってな。こいや!ネズ公!」そういうと真の前に歩みだし構えをとる
けん [538] -
星の蒼さは 95 第七話 帝 ロ シ ア 國
太陽兵器〔TheGodOfDay〕がニューヨークを焼き尽くして三日後。突如、世界各国に宣戦布告した中華人民共和国はインドに侵攻。チベット付近で激戦を繰り広げていた。さらに、カナダ軍の支援の名目で展開していた人民解放軍は国境を越えてアメリカ合衆国本土に破竹の勢いで進撃。度重なる戦闘でボロボロの合衆国軍は為す術もなく敗走を重ねた。〔アメリカ合衆国首都防衛師団(エリア0)司令官〕エヴァンス中将は各方面
金太郎 [455] -
Disaster(14)
「桑原さん。会計済ませといて。」真は席から立ち上がると音のした方角を睨む。恐らくサイレンサーとかを使ったのだろう。パスッ!っというような乾いた音だった。しかしその後同じような音はしていない。だが日本でそうそう拳銃を使っての犯罪しかもサイレンサーを使ってはないだろう。どんどん増えて来てはいるだろうが…。桑原は会計を済ませると真の近くへ戻ってきた。「どうしたの?」その顔からはさっきまでのほろ酔いな表
けん [563] -
星の蒼さは 94 第六話外伝 拝啓、大統領様
殺す、喰う。とても彼女の口から発せられる台詞ではない。「どの道私達が生き残るには地球人を根絶やしにするしかありません。彼らがあそこに居座っていては折角の限りある資源の無駄ですわ。まるでイナゴのように喰い尽くしてしまいますもの」確かにこの戦争の理由は地球資源の獲得。だが、あくまで共存の範囲を出ることの無い、もっと好意的な物でなくてはならない。「君が地球人を恨むのはわかる。だが、我々は元は地球人だぞ
金太郎 [458] -
〜Stliker〜哀編(129)
龍雅「ミラ…俺はいつもお前から大切な物を奪ってばかりだった。でも…」龍雅は啜り泣きながらミラへの想いを募らせる。龍雅「今ここで俺の命をくれてやるわけにはいかない!!」ディア=パノスは一直線にプロキオンに向かって行った。プロキオンは左手に装備したハンドガトリングガンの照準をディア=パノスに向け、即座に発射した。ディア=パノスは辛うじて左に逸れて回避したが龍雅の回避を試みる反応速度から大きくかけ離れ
焼き魚 [454] -
綺麗人?
『女子中学生…か』高木はこめかみに指を当てる。『カフェの防犯ビデオから予測すると彼女しかいません』細身の青年、倉田はハッキリと言った。『被害者は誰かに対して腕を伸ばし、その格好で固まっている』『妖怪ゴーゴン現わる。ですかね』倉田は笑いながら言った。そこへ灰色頭の黒いコートを着た怪しい男が二人に近付いてきた。『どなたかな?』『あんたらは勘違いしている』二人は予想できない発言に驚いた。優と灰頭の男は
ハト [419]