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神の悪意〜代償5〜

[364]  鬼大根  2006-12-05投稿
昔から喧嘩は強いが、嫌いだ。無意味だから、
つまらないから、
くだらないから、
でも、これからする事は
殺し合いだ。出来るならば殺したくない、
数少ない親友だから。
「自惚れるな!」
ゼルの声が聞こえる。
「お前に楽々殺せる相手ではない。
むしろ、お前が殺される確率の方が高い。」
明、お前はいま何を思う。「神技を見せてやるよ、
零!」
突如、エクスカリバーが輝き始める。
「これが神技だ、
ヴァルエンシェントだ。」切り上げられ、空中に浮いたところに突き刺された。動けなくなったところでトドメの一撃が入る。
「短い人生だったな、
零、殺し合い
だからな。」
「殺し合いか。」
零の周りに複数の飛行物体がある。
「シールドか、でなければ楽しくないな。」
零の目に驚異的な殺意が
宿る。
ゆっくりと間合いを詰めていく、明はエクスカリバーから真空波を放つがまるで当たらない。
「そんな程度で殺せると
思うのか。」
何かが地面に落ちる。
それは明の左腕だった。
「いつの間に、
やられたんだ。」
目の前に零の姿は無く、
四方八方から痛みを
明は感じた。
「最後に教えてやる。
暗殺者の僕を目覚めさせたのが敗因だ。
慈悲情けなどはない。」
心臓を突き刺し、
投げ飛ばした。
明の肉体は消え、エクスカリバーだけが残る。
「神器を回収しろ。」
ゼルはそう言った。
言われままに回収した。
僕の中の暗殺者が目を覚ました。
「代償か、これも。」
今度は人を殺した。
僕はその場に座った。
雨が降る、冷たい、
辺りが暗くなる、
まるであの時みたいだ。
遥と初めてあった日、
そして、暗殺者から・・・。
びしょ濡れになった、
あの日と同じく。
遥の家に居候として住む
事になったあの日、
8歳だったあの日。
僕は帰った。
「零君、タオル持って来ますね。」
遥がタオルを持って来る、渡されたタオル。水分を
含んでく。
「僕は・・・
一体何だろうか、
教えてくれないか。」
「零君・・・どうしたんですか、あの日と同じ事を。」「いや、今言った事は
忘れてくれ。」
零は部屋に戻った。
零君・・・朝から様子が
変です。何があったのか
聞きたいけど。
「零君・・・私でよかったら
いつでも
相談してくださいね。」
「これは・・・僕一人の
問題だ。」
「零君・・・。」
私は零君の事を
何も知らない。
だから、知りたいのに。
私は・・・。

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