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Jumpin' Five 37

[343]  曽根菜由美  2006-12-09投稿
「マーチングの練習に入るから、運動靴を用意しといてほしいんだ。」
岩田さんからそういう説明があった。私と美加もやはり歩く練習をするのだ。
「岩田さん、どこで練習するんですか?」
「あのー、南口からずっと南の方へ歩いていくと、創価学会の文化会館があるんだけど、そこの駐車場を休日に使わせてもらってやるんだ。ドリルだけのときもあれば、楽器をつけてやることもあるけど、楽器をつける場合は運搬しないとならないから、大変だよね。」
な、なにー?創価学会だー?そういえば、ちょっと昔に、あそこでマーチングの練習をやっていた人たちを見かけて怪しいと思っていたけど、あれはうちのバンドだったのか。
「でも、そんなに回数多くできないんだよな…。」
うん、そうだろう。基礎ができていればいいけど、基礎からやらないとならないとしたら、相当練習しないと、本当はダメだ。
「とりあえず、次の日曜にやるから、運動靴持ってきてくれる?」
「はい。」
まぁ、黙ってついていくより他はないか。

 かくして、日曜日。朝の冷え込みはけっこうきつい。
 今日は、楽器をつけるとのことで、10時にいつもの楽器庫に集合とのことで、朝から電車に乗って出かけていった。それでも、普段の学校へ行く時間よりは全然遅い。なので、私なんかは楽だけど…。
「ビブラフォン、持ってはいけないもんで、悪いけど、いい?」
「構いません。」
楽器は、必要な…というより、積めるものを持っていく。それは、他の練習の場合も同じ。そういえば、今日のような楽器運びに、いつも進一さんは協力してくださる。楽器の積める車を持っているせいもあるけど、やはり技術役員(そういう言い方はこのバンドではしない)としての責任感なのだ。
 それとも、もっと別の理由か?
「じゃあ、乗っていってくれる?」
進一さんが、私と美加にそう声をかけていった。富山くんは…チャリでもう先に行っている。岩田さんは、あとから自分の車でついていく。
 美加が横でしきりに「私、邪魔だった?」と尋ねてくる。うるさい。

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