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[360]  亜希  2006-12-14投稿
まだ雨が残る夏だった。
「あ-ぁ…今日傘持って来てないよォオ!!どうしよう…。」
「ウチも傘持って来てないやぁ。」
女子陸上部の部室ではそんな話しをみんなしていた。
その時だった。
「…あれ?そう言えば蘭居ないね。」
「あぁ…また蘭の事だから走ってるんじゃない?」


髪の毛もジャージもビショビショ。グラウンドも雨でグチョグチョで、気温も冬みたいに寒い。体温も下がる。他の部活な人は室内で筋トレしてる中、蘭は雨の中走って居た。

斎藤蘭。中2。14歳。有名私立清南中学校の陸上部のエース。カワいくて運動神経良くて成績も学年トップ。家はお金持ちのお嬢様。誰もが憧れる子だった。

ただ、唯一蘭の悪い事と言えばクールな所だった。
その性格で、小学生の時はイジメられてた時期もあった。
でも親友の沙希がいつもイジメられてると助けてくれた。救われてたと思う。

雨がひどくなって来た。部活も一緒の沙希が顧問の水野先生に言われて傘をさして蘭を呼びに行く。

「蘭!今日は終り!!部室で筋トレするから!!」
そう沙希が言うと蘭の足がピタっと止まった。
「…ありがとう!」
「……ほら、ビショビショ。風邪引くから早く部室行くよ。」
「…もっと走りたかったなぁ。」
「…また明日ね。今日は今度の中学対抗のリレーの走者順決めるんだから、待たせたら先輩怒るよ。」
「あぁ…そっか。あれ先輩の引退戦だもんね…。なんか寂しい。」

部室に入ると先輩達は「お疲れ、蘭ちゃん。」と笑って言い、後輩達は、いっせいに蘭にタオルを差し出し、水野先生は「またか」と言う顔をして蘭を見た。
「…お待たせしましたぁ!」と言って、焦って蘭は予備のジャージに着替えた。

蘭がジャージに着替えると、先生は重い口を開いて作戦を部員全員で考えた。
「俺的には、やっぱり斎藤をアンカーに使って差を広げたいと思う。」
「私もそう思う!!だって蘭ちゃんだったらどんな差でも縮めてくれるもん!!」
と言う蘭以外の全員が意見したタメ、蘭はアンカーに。沙希は蘭の前を走る事になった。

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