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Jumpin' Five 42

[384]  曽根菜由美  2006-12-15投稿
第3部 人間関係

「お返事…今でないとダメですか?次の練習まで待ってください。必ず答えを出します。」
気がつくと、私は保留にしてしまっていた。
 私の方から惚れてしまったのに、そんな人からの告白を受けたのに…どうして素直に受け入れられなかったのだろう…?!進一さんだって、勇気を振り絞って言ってくれたのに、どうして…。

 ♪ ♪ ♪

「バカだね。なんで保留なの?」
先週の進一さんとのことを、私は美加に話した。そして、すぐさま返ってきた美加の言葉であった。私も、そう思う。自分がバカだと思う。というか、後悔している。
「で、今日、返事する予定なの?」
「そうだけど…。一度、保留しちゃったから、進一さん、落ちこんでるかと思って…。」
「そりゃそうよ。でも、もちろんOKなんでしょ?」
「いや、断ろうと思って…。」
その言葉に、またまた美加が逆上してしまった。
「それ、もっとバカ。保留よりひどいわよ。いいじゃないの、つきあえば。好きなんでしょ?」
好きだからつきあう、こんな単純な方程式が、私の中で通用しなくなっていた。美加は若いからそんなことが言える。
 部内恋愛…これはもう、昔いたいるあてオケで懲りている。しかも、40名程度の小さな集団の中で、こういう関係は、周りの人に迷惑がかかる。そして、私は、このバンドをやめないとならなくなる。私は、長くこのバンドを続けたいし、進一さんは、もちろん、このバンドにはなくてはならない存在である。
 進一さんと深いつきあいをしなければならないとすると、必ず、2人のうちのどちらかがダメになってしまいそうだ。それが怖いのだ。
 でも…ああ、あと数時間後には返事をしなくてはならない。今は、美加といっしょに近くのカフェレストランで食事中。いっそのこと、練習を休んでしまおうかと思ったが、出席率96%の私が、そんなことで逃げてはいけない。
 やっぱり断ろう、そして、その理由をきちんと説明しよう。

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