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ブラック―夜の叫びが始まりし時―

[503]  アサミ  2006-12-20投稿
箜鋤はブラックが古蘇の国に行くのを許した…許したが、ただ一枚だけ契約書を書かせた…その契約書の内容とは……
もしも古蘇の国に行く前にブラックが死んだりしたその時は牙を“苦波”の国(地獄)に突き落とすというあまりに過酷で残酷で罪深い内容だった…。
ブラックは最初、契約書に手を出すのを躊躇った…。躊躇した理由はもしもの時を思い牙が可哀想だと思ったからだ…。二回も牙を苦しめる事だけはしたくねぇ。ブラックが悩み苦しむ様を見て箜鋤は呆れたような怒りが入り混じった口調で言った…
「ブラック殿。お主先ほどの勢いはどうしたんじゃ!ワシに牙殿を生き返らせたいと強く願うと言ったではないか!あの言葉は虚偽の言葉だったのか?!お主はもしもの事で悩んでいるのだろうが、アホらしい!もしもなんて考えるな!生き返らせる事だけを今は考えるのじゃ。自分が死ぬ事なんぞ二の次じゃ!それにお主死ぬのなんか怖くないじゃろ」
ブラックはハッとした俺馬鹿だ…箜鋤の神の言う通りじゃねぇかよ…今更死ぬのなんか怖くねぇ!今の俺の使命はアイツを牙を生き返らせる事だけだ…
ブラックは箜鋤の出した契約書に拇印を押した……

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