携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> 恋愛 >> Jumpin' Five 51

Jumpin' Five 51

[421]  曽根菜由美  2006-12-21投稿
〈トルコ行進曲〉は、かなりテンポを上げてできるようになっていた。それは、4人が練習を積み重ね、アンサンブルの基本でもある「人間関係」を築いてきたからである。そんな4人の中に、畑中さんが入っていくことも、非常に難しい。
 アンサンブルの練習時間はあまりとれない。もう合奏のお時間になってしまったので、1回ずつ通して、すぐ合奏の準備に取りかかった。
 私は、先週の風邪が治っていないせいか、咳がひどかった。夜になると、声がかすれて出なくなる。
「風邪、まだ治ってないだろ、すごい声だな。」
「はい…。」
岩田さんにも言われてしまっている。
「今日も、帰りは進一くんに送ってもらえよ。オレなんかじゃ悪いから。」
しかも、岩田さんはこんなことを言っていた。
 もしや…気づいているのか?
 でも、たしかに気づかれてもおかしくない場面が多々あったように思う。仕方ないよな、まあ岩田さんは大人だから大丈夫でしょう。
 それにしても…岩田さんに申し訳ないよ。こんな風に気を遣ってもらって…。それが嫌だったから、本当は進一さんとつきあうことを避けたかったのだ。
 さまざまな思いを秘めて、年内最後の練習を終えた。
 ごめんね、進一さん。私から言い出した約束なのに…。

感想

感想はありません。

「 曽根菜由美 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス