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[710]  夜目  2006-12-26投稿

自分への嫌悪を拭い去ってしまいたい。

何処へ行くのか解からない、ただひたすらに歩いて歩いて歩いて、

真っ白な世界に黒を落としてしまいたい。綺麗であることが

こんなに苛立つ。黒く染め上げてしまいたい。

躊躇いなんて忘れてしまった。いつも戸惑ってばっかりだったのに。

何となく見上げる空はいつも濁りの無い青色。

ただ何となく過ぎていくだけの時間。そして、日常。どれだけの時が、

今までに流れ、過ぎていったのだろうか。

考えたことも無かったのに、今更のこの感情は何なんだろう。

無駄に過ごした時への「償い」

踏み出せなかった事への「償い」

汚してしまった自分への「償い」

兎に角「償い」

罪悪感?そんなもの、今更あるのか。

あったらこんなことにはなっていない筈なんだ。

何も答えなど無い。吹き抜ける風が空しさを募らせていく。

放って置いて、朽ちていくまでには

きっと 平気だろう 恐らく。

誰にも見つかることなく。樹海の中一人佇んでいれば、

近くに自然とやって来る。

激しく、沸々涌いてくるけどそんなもの追っ払って、

傷付けた剣を翳して。

撓る弓矢は折って捨てて、

この手だけが頼る術。

掻きわけて、一直線に進みつづけることがどれだけ困難なことか、

そんなの分かりきってる。

でも、ここで迷ってさまようよりはよっぽどいい

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