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MURASAME

[672]  あいじ  2007-03-04投稿
七人ミサキ?
御霊の森内部は深く暗い色に満ちていた足下には草が繁茂していて歩きずらかった。
「なぁ天馬よぉ…」「なんだ?」
「俺はさっきの地蔵尊が土地神を祀ってた物じゃないと思う…」
幸司は前方を行く二人に聞き取れらないよう小声で話した。「地蔵尊って冥界の亡者達を鎮める為のものだろ?土地神を祀るのとは意味合いが違う気がしないか?」
「すると…あの地蔵尊は人柱にされた者達を鎮めていた…と言うことか?」
幸司は頷いた。
「お二人さん…もうすぐ森の中心…御霊大樹につきますぜ」松下の言葉に二人は会話を中断した。

御霊大樹は樹齢約五百年と云われている大樹である。松下の話によるとかつて、この大樹のしたに社を作り人柱を捧げていたという。
「それじゃ、少し休憩としますか」
松下はビニールシートを敷き由香利に座るように促した。
「俺ちょっと小便してきます。」
そういって幸司は刀を携え足早に茂みに入っていった。
「なんで小便に刀なんか持ってくだ?」松下の言葉に二人は苦笑した。

一人離れていた幸司は用を足し、大樹の所へ戻ろうとした。その時異変に気付いた。彼のいる所からすぐ近くに人影があった。
(なんだ?もしかして行方不明になってた人か?)
幸司の予感は外れたその人影は僧侶のような格好をしていて顔にふかく三度笠を被っていた為よく見えなかった。幸司が様子を伺うと僧侶はしゃがみこみ何やら貪る様な仕草をした(なんだ?)
幸司は異臭を感じ鼻を抑えた。気配を消し、彼は僧侶に近づいた。異臭は更に酷くなりそれに伴い僧侶の咀嚼が耳についた。僧侶の近くまできた時、幸司は衝撃を受けた。僧侶が貪っていたもの…それは、人の死体だった「!」
あまりのショックで幸司は気配を露わにしてしまった。僧侶は彼の方を向いた。その顔は腐り切り目が垂れ、皮が剥げ二目と見られぬ姿だった。

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