鷹型のグルド『クラッター』をプラズマによって攻撃していくストライカー『バロンドール』。
二体三体と簡単に始末すると再び加速した。

掌には黄色い光を放つプラズマが渦巻いている。

クラッター「キュオアアア！！」

バロンドールよりも高度をとっていた一体のクラッターがバロンドールに向かって急降下をしてきた。

接近してきた所で急反転して攻撃をかわすバロンドール。
そして下方向に両手をかざすと高速でプラズマが 連続で発射された。
クラッターはその内の数発を喰らい、その場で爆発し、地面を振動させるくらいの轟音と共に消えていった。

シェイル「残りは三体だね…」

バロンドールが後ろを振り返ると視界に入って来たのは再び編隊飛行を成してこちらに向かって飛んでくるクラッター三体の姿だった。

バロンドールは静止して敵の編隊をじっと見つめた。
その様子を地上で見ていた龍雅は

龍雅「何してんだ、あいつ…」

などと呆気にとられていた。
急速にバロンドールとクラッター達の距離が狭まる。

シェイル「バスターフィールド、オープン！！」

シェイルがそう叫ぶとバロンドールから気が放出されそれを浴びたクラッター達は次々と火だるまとなり、地上へ落ちて行った。

龍雅は驚きながら口を開いた。

龍雅「そ、その技は！？新技か！？」

シェイル「ふふ、この技はあたしが軍を退役するときに開発した技なのさ。動力機関に空気中のニュートリノを蓄積させ陽子や電子と融合させることで完成させて…」

その時地上ぎりぎりを列車に向かって低空飛行する一体のクラッターがシェイルの目に飛び込んで来た。

シェイル「？！しまった！」

バロンドールはクラッター目掛けて加速するが距離がありとても追い付きそうにない。

クラッターと客車が接触しようとした時、ディア＝パノスがそこにすばやく割って入りダブルトマホークで縦真っ二つに切り裂き谷底に向かって切り捨てた。

龍雅「相変わらず詰めが甘いな」

龍雅は余裕の笑みを見せた。

シェイル「はぁ、久しぶりにやっちまったね。こんな凡ミス」

シェイルは頭を抱えた。

龍雅「もうすぐトンネルに入る。すぐに戻るんだ」

シェイル「わかってるよ」
列車はひたすら走り続けた。

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