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〜Stliker〜哀編(58)

[430]  焼き魚  2007-05-02投稿
龍雅はゲンから手渡された名刺を頼りに『テクノアートインダストリー』という人材派遣会社を訪れた。
やがて応接室に案内され、しばらく待っているとそこに見覚えのある女が現れた。

龍雅「やはりお前か…シェイル…」

スーツに身を包んだシェイルはこの前の戦闘とはまるで別人のような雰囲気であった。

シェイル「やっぱり来ると思ってたよ…龍雅。きっちりアポを取ってくる辺りはムカつくくらい常識人なのね」

龍雅は鼻で笑い、一蹴した。

龍雅「椎名瑠美ってのはお前の本名か?」

シェイルは眉を上に反らしておどけた感じでこう言った。

シェイル「あんたも知ってるでしょ?あたしの本名はシェイル=パトリック。あたしってさ元々、戸籍が無かったから軍に入隊する時に作ったのさ。その時にゲン爺さんから『名前は複数持ってた方が良い』って言われてさ」

龍雅は溜め息をついた。

龍雅「戸籍に載っている奴を本名と言うんだ。普通は」

シェイルも溜め息をついた。

シェイル「どうやらそうらしいね。どうぞ、座って!早速本題を話すからさ」

龍雅とシェイルは互いに大理石のテーブル越しのソファーに腰掛けた。

シェイル「あんた、『革命教団』を追っているそうだね?そこでこれは私たちの提案なんだけど…」

シェイルは龍雅に目線を合わせると少し間を置いて再び口を開いた。

シェイル「あんたを社員として雇いたいの…。あんたには『革命教団』に関連した件案を処理してもらいたいのさ」

龍雅は口を閉じたままである。

シェイル「以前から政府の依頼で処理にあたっていたんだけど…依頼件数も増えて敵も強力になってきたもんでさ…あんたには悪い話じゃないと思うのさ」

龍雅は口をまだ閉じたままだ。

シェイル「報酬は依頼内容によるけど80%の額は保証できるわ。どの任務も国家機密事項だから金額は期待していいと思う。それとこちらで集めた件案に関する情報は全て提供出来ると思う」

龍雅は眉を潜めて口を開いた。

龍雅「何故そのような話を俺にする?確かに魅力的な話だが…」

シェイルはその言葉を予想していたように溜め息をついた。
そしてシェイルは再び口を開いた。

シェイル「やっぱり…私の会社がどんな所か解ってもらう必要があるのね」

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